世界のねじを巻くブログ

ゲイが独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/電子書籍/Lifehack/Podcastなどについてお伝えします。ポッドキャスト「ねじまきラジオ」配信中。

海外の個人サイト風の個性的なページを作れるサービス「mmm.page」

テキストサイトをスマホで作る

先日「"クラフトインターネット"という古き良きウェブへの回帰運動に期待している。」という記事を書いたところ、わりと反響があったので、そろそろ自分もいろんなものを集約した個人サイトを作ってみようと思った次第。

 

ただ、HTMLで個性的なサイトをつくるのもある程度アートな才能が求められるので、CanvaみたいなUIで昔の怪しげなホームページを作れるサービスが登場すれば、わりかし流行る気がするけれど、そんなのはあったりするんだろうか。

 

と記事に書いたところ、とある方から「mmm.page」という海外サービスがあるよ、と教えて頂いた。

mmm.page

 

覗いてみると、
どうやら90年代の海外のアングラなテキストサイトをつくれるようなノーコードなサービスらしい。

 

まずはデザインの練習を、ということで、
ひとつページをつくってみました。

 

nejimaki.mmm.page

 

・・・ちょっとなんか懐かしいやつでしょ?

海外のテキストサイト的なあれを作る

 

しかも、
PCのブラウザのみならずスマホ画面からも編集&作成できちゃうというお手軽さ。

 

無料版でも十分使えるサービスだけど、
SpotifyやらYoutube、Twichなんかも埋め込めたりもする便利なエディター。
GIFもかわいい&キモイのをぺたぺた貼れてめっちゃ楽しい。

有料版なら、独自ドメインやフォントの種類、HTML編集、プライベートページ、ファビコンなどいろんな機能が使えたりするそうで。

 

このウェブサイトのコンセプトも遊び心満点で刺激的。

Pardon the Dust
mmm.page is an online community of websites made by real people.
Think: Tumblr x Animal Crossing x Mii Plaza. This is a temporary design.
Features will be missing, designs might be unpolished. Bugs will certainly exist.
Thanks for the patience. Enjoy. — XH

(拙訳)
mmm.pageはリアルな人間によってつくられたオンラインコミュニティです。
「Tumblr」と「どうぶつの森」と「すれちがいMii広場」をかけあわせたものを想像してください。
これが今のところのデザインで、特徴なんてものは見つからないでしょうし、デザインは洗練されてないでしょう。バグも絶対にあるはず。
ま、ご辛抱ありがとうってことで。楽しんで!ーXH

 

 

個人サイトを作るにあたってのルールみたいなものも良い。

Principles
It's your space
It's so easy, anyone can create
Messy and experimental encouraged
Internet for humans doing human things
Organic movement & human curation
Enlivening & inhabited atmosphere
Above all — fun and exciting to explore

-原則-

  1. これはあなたの空間です
  2. ちょー簡単、誰でも作れます
  3. 散らかっていて、実験的なものが奨励されます
  4. 人間による人間のためのインターネットを
  5. オーガニックなムーブメントで、人によってチョイスされたもので
  6. 生きいきさせてくれて、そこに人が住んでるような雰囲気で
  7. なによりも楽しんで、探求にワクワクしましょう

 

ちなみに、
フェイスブックも昔「E.gg」というテキストサイトエディター的なものをリリースしてたみたいですが、今の時代、またやれば流行ったりするのかも?

Linktreeみたいな普通のプロフィールページやポートフォリオに飽きた人はぜひとも。

 

赤の他人が作ったデザインをあれこれ眺められるだけでも楽しかったりするので、見るだけでもおすすめ。

こういうので「キモい個人サイトをつくる選手権」とかあればなんか流行りそうだな、と。

ということでそろそろこの辺で。

ねじまきの個人サイト(仮)はこちらより:

nejimaki.mmm.page

 

www.nejimakiblog.com

Tumblrのおすすめアカウントを20個ほど紹介してみる。

タンブラーらしいブログ集

数か月前からTumblrを再開してみて、
ある程度「このブログいいなぁ」というおすすめのTumblrアカウントが溜まってきたので、軽くまとめてみたいなと。

※デザインが素敵なサイトが多いので(PC・パソコン)のブラウザでの閲覧をおすすめします

 

・グラフィックデザイン

designeverywhere.tumblr.com

タンブラーは昔から、ポートフォリオ的な使い方をしている人が多く、
デザイン系のブログは(特に海外では)多い気がする。

 

センスあるグラフィックデザイン

thegraphicsideof.tumblr.com

 

 

 

ザシンプソンズのGIF動画を集めたタンブラー

excitementshewrote.tumblr.com

ザ・シンプソンズは芸術。

 

www.nejimakiblog.com

 

 

ロゴデザインをあつめたアカウント

www.tumblr.com

個人的にロゴデザインも興味あるので、こういうのもフォローしてみたり。

 

 

横スクロールな写真集

takeuchiitsuka.tumblr.com

こういう自由なページを作れるのもタンブラーのいいところ。

 

世界中の目を惹く風景写真を集めたTumblr(更新停止中)

travelthisworld.tumblr.com

オシャ。

 

 

"インターネット的"な画像を集めたアカウント

umiyosh.tumblr.com

ああ、これぞMy Intenet的なやつ。お気に入り。

 

"読書する人"に関する文章を集めたブログ

findareading.tumblr.com

これもニッチで非常にタンブラー的。

 

 

タンブラー公式による「ファンダム」ページ

fandom.tumblr.com

海外の人気トピックがざっと見られるので、
たまに見ると楽しめます。

 

 

・フィルム/アートなタンブラー

pierppasolini.tumblr.com

写真やポスター、映画のワンシーンなど、
印象的な画像を紹介してくれるブログ。
センスありまくりなこういうところもTumblr的。

 

 

・本やウェブ記事の引用を紹介するアカウント

emasaka.tumblr.com

読んだ本やウェブ記事を引用するアカウントもけっこう多い印象。
ねじまきのタンブラーもこういう感じでやっていきたいなと。

 

 

・荒廃した産業を切り取った写真集

theartsofrust.tumblr.com

一つのテーマで延々と写真を上げ続けるニッチなブログ。
こういうのもタンブラー的。

 

 

・Memeまとめ

madrewrites.tumblr.com

海外のネットミームを集めているアカウント。
ネタ系の画像もたまに見るといいですよね。

 

 

キモい画像を集めたTumblr

ufco.tumblr.com

昔の個人サイトのようなちょっと怪しげなサイト。
こういうのも好き。

 

 

ドラッグに関するテキストや画像を集めたタンブラー

lsd-something-something.tumblr.com

これでこそTumblr、というアブな目なブログ。

 

 

・純日記的な日常系アカウント

aramashi.tumblr.com

飾り気のない日記を綴る人も意外といる。
はてなブログでいうところの「純日記」というやつかも。

 

追記:
どうやら、タンブラーからはてなブログへ移行されているそう。
(それもそれでおめでたい。)

aramashi.hatenablog.com

 

 

・写真日記。

diarytheroomoffuji.tumblr.com

シンプルな写真+文章なアカウント。これも純日記的でよい。

 

 

 

・軍人の写真をあつめたTumblr

www.tumblr.com

Tumblrは一時期ポルノ系コンテンツをBANする方向に向かったけれど、
こういったギリセーフな画像はいまでも健在。

兵士たちのブロマンスを眺められるので、ミリタリー好きな方はぜひとも。

 

 

ニール・ゲイマン公式アカウント(本人)

neil-gaiman.tumblr.com

作家や脚本家として有名なニールゲイマンの公式アカウント。
「物語論」で日本でも一時期流行っていたような。

 

そんな感じで。
他にもよいアカウントがあれば随時更新していこうかなと。

 

ActivityPub関連でまた注目を集めているタンブラー。

日本じゃユーザーが少なすぎるので正直また流行るかどうかは怪しいところだけれど、
インターネットの「きもい」文化をちゃんと維持してるのは流石だなと。

なんというか、ZINE(ジン)好きな人なら絶対ハマるだろうな、と思うし、
そんな人がもっと増えてほしいサービス。

昔は日本でも企業アカウントが活発で、いちサービスとして
ニッチな人気は得ていた気もするけど、今後どうなるのかは気になるところ。

 

(それこそ個人的に「盛り上がったな」という記憶は、
Frank Oceanのステイトメントで、
音楽ファンの中で盛り上がったぐらい?)

 

ざっくりひさびさに使ってみた感想として

 

  • リブログを気軽にする/される雰囲気がよい
  • みんな個性的
  • プロフィールにあるランダム機能がよい
  • 引用ネタが多くて個人的に好き
  • ポートフォリオとして使うデザイナーが多い
  • いわゆるブログ記事的な使い方は意外と少ない

などなど。

 

ほかにも「こんなおすすめのアカウントあるよ!」という方は
コメント頂ければ幸いです。

 

・・・ということで最後に軽くねじまきのアカウントも。

本の気になった文章の引用や、写真を投稿していく予定なので、
気軽に僕のアカウントもフォローしてみてください。

www.tumblr.com

映画の予告編用に音楽を作る作曲家の話

トレイラー用の音楽家

最近、ニューヨークタイムズで読んだ、
映画の予告編のために編曲をする音楽家に関する記事が面白かったので
軽く紹介しようかと。

Movie Trailers Keep Tweaking Well-Known Songs. The Tactic Is Working. - The New York Times

 

 

映画音楽業界で いま売れっ子なのが、David James Rosen氏
2014年に、映画の予告編に音楽をつける仕事を受けてから、
バリバリこの仕事をされてます。

 

あの有名な、ケイトブッシュの「Running Up The Hill」と
『ストレンジャー・シングス』のテーマ曲と雷とを組み合わせて
大ヒットさせた仕掛人もこの方だそう。

 

 

映画やテレビ番組の予告編で既存の曲のインパクトをより強くするために、
既存の曲を作り直すというむずかしいお仕事。

 

ほかにもこの例を挙げておきます。

 

『ブラックパンサー/ ワカンダ フォーエバー』のティーザー


ナイジェリアの歌手 Tems の「No Woman No Cry」のカヴァーと
ケンドリック・ラマーの「Alright」を組み合わせた音楽。

これもTwitterでかなり話題になってた記憶が。

 

たかが予告、されど予告。

これが映画の興行収入を左右すると考えると、
何億円じゃ語れない経済規模の、
とんでもない仕事をされてる方なんだなと。

 

昔は音楽を作るアーティストからライセンス貸しするのは、
あまり良いことだとされてなかったため、渋い顔をされたそうですが、

こうやってSNSで口コミになるのが当たり前になると
好んで曲を提供してくれるミュージシャンが増えたとのこと。

 

上記のように映画の予告編がバズった大元は、
映画『ソーシャル・ネットワーク』の「Creep」の女声合唱カバーVer. 
だといわれるそうです。

まだパソコンオタクは「ギーク」とする空気がある中、
美しい「Creep」が流れる予告編はインパクトあったなと。
日本でもかなり話題になったような。
当時自分も学生だったよな・・・・(遠い目)

 

 

『チャッキー2』予告編のR.E.M.の名曲「Losing My Religion」のカバーもなるほど。
(David James Rosenの仕事ではなさそう)

\

 

 

ちょっと話はそれますが、
個人的には『ドラゴンタトゥーの女』の導入部のイントロ
(レッドツェッペリンの「移民の歌」)とかもめっちゃ好き。

 

このデビッド・ジェームズ・ローゼンという音楽家。
クレジットもされることも少ないので、
映画・音楽業界以外からは、ほぼ名を知られることもないらしく。
(日本語でググってみてもほぼヒットしませんでした)


いろんなお仕事あるんだなぁ、と思いながら
個人的に興味を惹かれたのでブログに軽くまとめてみました。

 

参考にしたNewYork Timesの記事はこちら。

Movie Trailers Keep Tweaking Well-Known Songs. The Tactic Is Working. - The New York Times

 

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テッド・ジョイアの「音楽産業未来予測20」で印象に残ったこと

グスターボ・ドゥダメルというクラシック音楽の指揮者にハマる

エズ・デブリンのライブステージセットの凄さ@Netflix

Es Devlinのドキュメンタリー番組

Netflixの番組『アート・オブ・デザイン』
シーズン1のエピソード3にて見られます。

魔法のように別世界を創る舞台デザイナーとして世界的に有名なエズ・デブリン。

ローリングストーンズからU2、ビヨンセ、アデルまで、
大御所アーティストのステージセットも担当するイギリス出身の女性アーティスト。

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アート・オブ・デザインの感想

まずはYoutubeにあるシーズン1のトレイラーから。

"私は空間を芸術で埋め尽くしたい"という言葉からはじまる。


ざっくり気になった部分の感想を。

  • 常に白紙からはじめる

  • 会場が決まるまでなにも作らない

  • 舞台デザインといえども、
    ライブ・コンサートのみならず、演劇やファッションショーの演出もする

  • まずすべきことは枠組みを取り外すこと

  • カニエウェストのステージセットをつくる過程など

  • ビヨンセ・ペットショップボーイズ、U2のセットへのこだわり

  • 歌詞をより感じさせるステージセットにするよう心掛けている
    U2の映像も尺眺めで流れるのがよかった

     

  • 照明は光の影を操ることができるの

  • マクベスの劇場 箱を回すと幻覚が出る仕掛け

  • シャネルの香りがテーマの展示もすげー
    最後の場所で思いがけず、母親の香りがするという仕掛け

  • 闇を有効に使う 暗闇や何かへの入り口。
    ライブでは何万人が暗闇で1人に注目する

  • ビヨンセのFormation Tournoの立方体。

  • 2012年以前、アーティストのプロの写真は常に正面から移されていた
    携帯のカメラが色んな方向からライブ撮影できるようになるまでは。

  •  街を上から見下ろしてアイデアを着想する
    Jay-ZとカニエのThronesツアーのデザインに活かす 

  • ワグナーの演劇でチェスの駒をデザインに取り入れる

  • 感じるための時間を作る そのずれを認識することが大切

こんな感じで。

なによりビジュアルがすごいので、
ぜひネットフリックスで見てほしい。

 

エズ・デブリンのステージデザインドキュメンタリー@Netflix

 

照明や映像、彫像などジャンルを飛び越えて、
・・・というか全てのみ込んで表現していて、とんでもないアーティストだなと。


舞台セット自体はけっこう男性的というか、非常に力強いものが多い印象。
ステージというよりもはや建築物というような。

その規模・サイズ感じに驚かされるけど、
これを数日で設営するスタッフも凄いじゃん、とふと思ったり笑。

 

ステージデザインといえば、マークフィッシャーも有名。
最近本を中古で買ったので、それについても軽く感想を書きたいな、と思ったり。

 

どこかで「建築をみたとき、まずその建物がつくる影に目がいく」
という建築家の発言を目にしたことがあるけど、
空間や余白を埋めようとするこの人もその発想に近い気がする。

 

エスデヴリンの公式HPはこちらより。ポートフォリオもとんでもなくすごい。

 

MSG Sphere: ラスベガスの球体型スクリーンが気になる | 世界のねじを巻くラジオ

The New Yorkerの「カートゥーンキャプション」が面白い

ザ・ニューヨーカーのCartoon Caption

The New Yorkerの「カートゥーンキャプション」という、
読者が漫画に台詞をつけるというコーナーに
最近ハマっているので、その魅力をお伝えします。

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たとえると、
日本のネタ投稿サービス「ボケて」の
ちょっと洗練されたバージョンといえばわかりやすいというか。

提示されたイラスト・漫画にセリフを考えて投稿するというコンテスト、

入賞作品、どれも読者のセンスがありすぎる!笑

 

個人的におすすめを5つほど紹介。

A Dollar Slice Print by Hilary Allison

「誰がこの街で1ドルピザを食べれないといったんだい?」
というセリフと、薄ーく切ったピザ、シュールですね。
値上げを皮肉った一コマ。
お題の絵 自体はピザと限定されてないのに、いいセンスしてます笑

 

 A Father's Day Gift Print by Ali Solomon

「父の日のギフトとして、
パパに好きなだけブルーススプリングスティーンの曲の
どこがいいのか説明させてあげるわ」

・・・ふだん聞かされてうんざりしてるんでしょうね笑 
父の日だけは、ってジョーク。
好き。

A Father's Day Gift by Ali Solomon

 

 

 

What A Ripoff Print by Tom Toro
「なんてぼったくりだ。次の惑星で燃料入れるぞ。」

これもインフレ騒動を皮肉ったボケて。

What A Ripoff by Tom Toro

 

 

Late October In New York Print by Jason Adam Katzenstein

 「ニューヨークも10月が終わるな、ネオ。」

マトリックスネタ。
左右服装が全然違う  寒くなってきて、人によって着るものが全然違う、っていうのが笑えるポイントです。

Late October In New York by Jason Adam Katzenstein

 

 

The Bidding Will Start At Eleven Million Dollars Print by Charles Barsotti

オークションの最低落札価格は700万ドルです。

・・・かわいいし手放せないよね。笑

The Bidding Will Start At Eleven Million Dollars by Charles Barsotti

 

ユーモアと独創性が試されるCartoon Caption。
 
 
投稿を見てると
「その方向から攻めたか・・・」というようなコメント、
その発想力とウィットに富んだジョークに驚かれるばかり。
 
キャプションコンテストは誰でも
誰でも応募できるので、日本からでも気軽に投稿してみてください。
 
新聞記事に毎日アクセスさせる仕組みとしては、
確かにかなり魅力的かも。
 
ニューヨークタイムズがWordle(ワードル)というゲームを
買収したのも最近の話。
日本でも話題になったので、
あれはそうとう新規加入者が多かったんだろうなぁと。
 
話は戻りますが、カートゥーンキャプション、
アーカイブもしっかり残されています。
しかもイラストのショップもあるというのも驚き。
壁掛けの絵から文房具、マグカップ、マスク、アパレルと幅広く展開るという笑
日本からも購入可能なので、
ゆるいイラストが好きな方はぜひ。
こういう毎日みたくなるコンテンツがないと、
新聞社・雑誌としては厳しい時代なんでしょうね・・・。
Vogue、G.Q.などの大手雑誌の表紙に関するグッズも購入可能。


ニューヨークタイムズの死亡記事について。

Muzeiアプリで心揺さぶられた絵画10枚 in 2021年

絵画待ち受けアプリ

毎日新しい絵画をスマホの待ち受けにしてくれるという素晴らしい
Androidアプリ「Muzei Live Wallpaper」。

2021年に紹介された絵画でお気に入りの10枚を振り返ってみました。

ほんとは一枚一枚絵に関するコメント・感想を書こうかと思ったんですが、
時間がないのでリンクのみで。

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【ロシアの絵から浮世絵まで】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

I Saw the Figure 5 in Gold

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/488315

 

Mount Katahdin, Autumn, No. 2

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/486009?utm_source=Muzei&utm_campaign=Muzei

 

こんな感じで。
どれも結構わかりやすく目を惹くものを選んだので、
アートや芸術に対する教養がなくても楽しめるかと。

いまさら2021年の振り返りでしたが、まだまだ振り返りたいと思います。

新設された中之島美術館、めっちゃいきたいけどオミクロンがね。。。

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クイーンズギャンビットの配色やカットに対するこだわり【Netflix】

【Queen's Gambit@ネトフリ】

ネットフリックスで話題の海外ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』。

師走のドタバタのなか、仕事終わりに時間を見つけて徐々に見ています。
あらすじをひとことでいうと、
「チェスをテーマにしたスポ魂ドラマ」。

苦労しつつも成り上がっていく様子が魅力のドラマなのですが、
ストーリーのみならず、映画的な色彩・カットのすごさも際立つ一作です。

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【構図や色彩の使い方】

そんな中偶然Youtubeでみつけたのが、
クイーンズギャンビットの色彩やカットについて解説された2つの動画。

まずは「色」から。

 

The Briliant Use Of Complementary Colors In The Queen's Gambit

www.youtube.com

(この「about photography」というYoutubeチャンネル、
興味をそそられる動画ばかりなので、写真や映像好きの方にはおすすめです)

 

『Queen's Gambit』を見た方ならわかると思いますが、
アールデコ調のデザイン家具、衣装、背景。
小道具も相当に凝って作られたものであることがわかります。

 f:id:popmusik3141:20201216211712p:plain

・・・なので色調も相当考え抜かれてたりします。

 

色彩の基本的な部分ではありますが、

冷たい色は悲しさや孤独をあらわし

一方で、暖色系は優しさや楽しみを表す、

 

例えば、
エピソード1で、温かい色で幕を開ける
エピソード2では暗く重たい雰囲気。

 
・・・・というように、
しっかりと色をコントロールしていることがわかります。

 

黄色い馬車がヴァイオレットの影を生み出すことに驚いた
画家ドラクロワの例を用いて、
色の相性についても語ってくれてます。

エリザベスの赤髪を活かしたグリーンのカーテン

コントラストがどのシーンにも活かされているのがわかります。

 

次は構図やフレームについて。

 

The Queen's Gambit - the photographers perspective on framing and composition

www.youtube.com

 

クイーンズギャンビット、
とにかく「どこで再生を止めても様になる画がすごい」

という話です。

 

7つの構図テクニックでクイーンズギャンビットのシーンを解説してくれます。

  1. ライン
  2. 対称性
  3. パターン&リズム
  4. フレーム
  5. ネガティブな空間
  6. 深さとレイヤー
  7. クローズアップ / ポートレイト

 

まあ映画好きなら「まあそうだよね」っていう内容かもしれませんが、
やっぱりこういう基本を徹底的に駆使するのがプロの技なんでしょうね。


ネトフリオリジナル映画ドラマの質はほんとに上がってきていて、
『ROMA/ローマ』『アイリッシュマン』
どのカットもパリッとしてたのを思い出しました。

ク〇映画だった『ブライト』の頃から相当進化していると思います。

 

 また、脚本を担当したのは、
『マイノリティ・リポート』を担当したスコット・フランクという方だそう。

できる人は時代や設定に関わらず、
世界中の人を惹きつける物語を作れるんですね、ほんと羨ましい限り。

 

あと、ポッドキャストでこの方のインタビューを聞きましたが、

とにかく
「主人公エリザベスのアタマの中を再現することを意識した」

的なことを言ってたのが印象的でした。

チェスの試合の内容でなく、
エリザベスの心情の揺れ動きにフォーカスを当てたのが
このドラマの成功の理由でしょうね。

PodcastやYoutubeなどで気軽に
制作者のインタビューやこだわりにアクセスできるようになったのは、
ほんとありがたいことだな、と最近映画を見るたびに思います。

 

話は飛びますが、
とりあえず今年はチェスのルールを覚えたので、
来年はまともに戦えるレベルまでもっていけたらな、
というのを2021年の抱負のひとつにしたいと思います。笑

 

・・・と長々と書きつつも、
まだ途中までしかみてませんので、見終わった際には
一から色や構図に目を配って見返したいと思います。

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今週のお題「もう一度見たいドラマ」

世界一周旅行で印象に残った絵画7選【アート】

芸術作品に触れる旅

世界一周旅行中に見た絵画で、
特に印象に残ったものを7つ挙げてみようと思います。
絵画に興味のない方でも、グッとくる作品がきっとあるかと。

Still Life with Green Curtains - Jack Knox 

 スコットランドの芸術家 ジャックノックスの作品。

Still Life with Green Curtains - Jack Knox 

有名かどうかはわかりませんが、
スコットランドの美術館の個性的な作品の中、特に目を惹かれた絵画。

ジョルジョ・デ・キリコの絵のように
シュールレアリズム感があります。

ブライアンイーノのアンビエント音楽を聴きながら見てみたい絵画ですね。

 

 

The midnight sun XⅡ -フランチェスコ・クレメンテ

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光が反射してあまり綺麗に取れてませんが、実物はかなりのサイズでインパクト大。

右側が不穏な闇を抱えていて,
なおかつ左側の女性の視線も何か強いメッセージを感じ、素通りさせてくれないなにかをもってました。
いずれにしても現実ではない何かを描いているようなイメージ。

解説も読みましたがなんかしっくりこなかった記憶があるので、
解釈は人それぞれということで。

メルボルンのビクトリア国立美術館にて。
こちらの美術館は無料で観覧できるのでおすすめです。

 

Frying Pan, Eggs and Napkin - William Scott

今回紹介する絵の中では、一番受けがよさそうな絵かと。

Frying Pan, Eggs and Napkin - William Scott

映画のワンシーンさながら、
いろんなオブジェクトが無駄のない配列で陳列されてます。
何度みても完璧な図ですよね。

タイトルも「フライパン、卵、ナプキン」というユニークな題名。

イギリス人の画家ということで「英国」という感じの一枚です。

 

Hot Tub - Barrie Cooke

Hot Tub - Barrie Cooke

ダブリンの美術館にて。
なぜか自分のなかのトラウマを蘇せてくるような、
でもどこか癒やされるような
不思議な感覚をうけました。

何だかんだ、緑の水って絵画では意外とよくあるんですよね~

 

The Fighting Temeraire - ウィリアム・ターナー

The Fighting Temeraire - ウィリアム・ターナー

 『解体されるために最後の停泊地に曳かれていく戦艦テメレール号』
の名前で有名な絵画@ロンドンのナショナルギャラリー。

有名な船が、解体されるため最後の海を走る、歴史的にも重要な作品です。
今回紹介する中では一番有名な絵になるのでは?

イギリスの曇り空に飽きていたせいもあってか、
なんとも言えないじんわりした感傷がこころに染み込んだのを覚えてます笑

右側の太陽が浮かぶ海の奥行き感がもうね。

こちらもフリーエントリー。

 

Djanira da Motta e Silva - Paisagem tropical

Djanira da Motta e Silva

サンパウロ美術館(MASP)の臨時展示展でみることができた、
Djanira da Motta e Silvaというブラジルの画家の絵。

バナナの葉の描き方がなんともかわいい。
複雑な描き方をしてないのに、影の表現が見事ですよね。
(・・・そういう見方であってるのかな?)

サンパウロなんてもうあと何年後にこれるか分からないので、
「帰る前にもう一回」
・・・と結局4回ぐらい見てようやく帰る決心がつくほどお気に入りの作品でした。

Djanira da Motta e Silvaというアーティストは初めて知りましたが、
ポール・ゴーギャンとか好きな方だとハマるかもしれませんね。

他の絵も素敵なのでぜひ画家名でググってみてください。

 

エプト川のボート - クロード・モネ

絵画の写真は下記(別サイト)にて。

https://www.museumanote.com/creations/view/57f136a9-e080-4572-8fef-53a131d49af6

呆然と眺めていたので、写真を撮るのを忘れるあまり。

モネの絵は、実際の絵を見ないと魅力が少ししか伝わらないです。
このサイトの画像だと、緑黒く塗りつぶされているように見えるのみ。

実物はほんとに別物でした。
水のゆらぎが絵に見える。
ピンクやら青やら幻想的なそれが、確かに絵の中に閉じ込められてます。

「これどーなってるの??」と数分間絵の前で固まってしまいました。

直島の美術館で
蓮の一連の作品を見てきましたが、あれ以上の衝撃でしたね。

「芸術は体験してなんぼ」

ということを思い知らせる一枚でした

「お気に入りの絵50選」なんかまとめてみようかとおもいましたが、
ちょっと時間の制約もあるので数を絞ってみました。

気に入った絵をあらためて振り返ってみると、
緑色の絵画のチョイスが多い気がしますね。

これ以外のお気に入りも、緑かつシンプルめの構図が好きな傾向でした。
今後日本でも、行ける美術展にはできるだけ足を運ぼうと思います。

ポッドキャストやってます。

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世界一周旅行中に見つけた好きな色

写真を少しだけ

ブログでの報告が遅くなりましたが、先日タイ→大阪の便に乗り、無事日本に帰国しました。これで世界一周達成となります。

世界一周中に写真はたくさん取りましたが、
見返してみると、ほんとにいろんな色の構造物をみてきました。

ちょうどはてなブログで面白い企画をやっているので、さっそく記事を書いてみました。

今週のお題「わたしの好きな色」

スマホから見られるかわかりませんが、
とりあえず「色」という観点で目に留まったものを少しだけ載せてみます。

・ニュージーランドのレッドウッド(セコイアの木)
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・現代アート
自然との調和が見事です。哲学的ですね。
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・郵便局の受け取りボックス

なかなか趣のある赤でした。
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・現代アート
警告色の黄色を使った目を惹くアートです。
f:id:popmusik3141:20190623013505j:image

 

・サイレントディスコ
「Silent Disco」人生初体験。
ドリンク2杯で3時間粘ったのはいい思い出。
楽しすぎたのでポッドキャストでお話ししたいと思います。

f:id:popmusik3141:20190623013204j:image

モロッコやタイなど宗教の影響力が強い国は、
色彩もユニークな傾向にあるように感じました。(上記写真にはありませんのでまた載せたいと思います)
ちょくちょく世界一周旅行の振り返りもブログで書こうと思いますので、お楽しみに。

インスタ(@najimaki_radio)もたまーに更新してますので、ぜひフォローを!

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『絵の言葉』感想:日本と西洋の美術に対する視点の違い

【小松左京と高階秀爾の対談集】

現在、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。
せっかくヨーロッパにも訪れるので、旅行前に西洋美術に関していろんな本を読んでました。
その中でも、古本屋で何気なく手に取った『絵の言葉』という古本がかなり心に刺さったので、軽く感想を書いてみようと思います。

ちなみにこの本は、あのSF作家の小松左京と美術家 高階秀爾の対談集となります。

小松左京は『地球になった男』とかがわりかし好きなので、それを理由に手に取ったということもあるのですが、やっぱり名著でした。

【読書感想・書評】

美術に関しての対談ってけっこうお互いの知識を披露するような形で、素人には「うーん」となる部分が多いのですが、この本はそれほどウンチク語りになってないところが非常によかったです。

 さっそく印象に残った部分をまとめておこうと思います。

とくに中世の西洋美術で言えば、挿絵というのは決して本文に付随するだけのものではなくて、それ事態に意味があった。
                       高階(敬称略) P16

よく言われることではあるのですが、当時は識字率も相当低かったので、
聖書の内容を誰でも理解できる「絵」にすることが非常に大切だったようです。
当時の人々が、どんな気持ちで絵を眺めていたのかを考えると、絵に対する意識もおのずと変わってきます。

ルネッサンスの絵なんかも、同性愛の理解がないと読めないというのが多いと思います。 フィレンツェでは盛んだったのですからね。(高階) P34

日本でもアヌスを菊にたとえますが、西洋ではデイジーですよ。 
                        (小松) P34

こんな感じで、ゲイ的な要素にもしっかり触れてくれている部分もポイント高し。 
ひっそりと同性愛的シンボルを潜ませた絵も多いのかもしれません。
薔薇はゲイっぽいですが、キクもそうなんですね・・。

 

ほめる連中がいたからこそまた一生懸命に絵を描く連中が出てきたという相互作用もあって、あのルネッサンス美術が大きな力になっていった。
高階 P121 

 あのルネッサンスも、結局はちゃんといいものを批評してくれる人がいて、お金を出資してくれる金持ちがいたから成り立ったもの。
作品を語るのは、そういった意味でもアーティストのためになるのかもしれません。

 

歌舞伎で雨とか雪を太鼓の音で表現するというのは見事なシンボリズムですよ。   高階  P134

 歌舞伎、実は一回も見たことないのですが、そんな表現があるんですね。
でもいまだに高校の頃に学校の課外授業で見たの間の取り方は、非常に印象に残ってます。

 

西洋は背景の違った連中が寄り集まって、ある程度普遍的なものを作らなければどうしようもないという重要な社会的課題を抱え続けてきた。 (中略) しかし日本ではみんなの背景が同じだから、そんな必要はないわけです。 高階 P100

やっぱりこの差は大きいですよね。
日本人は同じバックグラウンドをずっと持ち続けたからこそできた文化があります。
そういった部分は、ガラパゴスだと卑下せずに誇るべきかと思います。

 

西洋は神が自分の姿に似せて人間を作ったという思想だから、当然、神をつくる時には人間の姿に似せてつくる。 高階 P110

なんとなく『』『千と千尋の神隠し』の映像が頭に浮かびました。

 

日本の場合は「自然は美しい」という、美と自然との結びつきが実に強固なんです。 P156 小松

 自然への意識の違いも、欧米と日本では大きく異なります。
神が創った自然、という自然と人間の対立という構図に対して、
日本では一体感や肯定感というものがかなり強い。

 

もちろん西洋のほうも、論理だけではだめだということに気がついてはいます。 P187

に取り組んでみたり、ドラッグで意識を拡張しようととしたのは、
論理的な部分を超えようとした試みだと思うとちょっと感慨深いですね。

 

外国にしても、一度行ったところは心理的距離として近くなるということがある。 つまり、物理的には空間の拡大であることが、感覚の方では縮小になるのですね。 P205 高階

旅行中の身としては非常に共感できる一文。

 
『絵の言葉』というタイトルながらも、あらゆるジャンルの物事に関して書かれているので、好奇心が十分に満たされます。
小松左京を知らないという方にもおすすめです。

【芸術に触れる方におすすめ】

1976年発売のわりかし古めの本なのですが、現代でも十二分に通じる内容かと思います。古い本ですがぜひ。

絵の言葉 (講談社学術文庫 74)

絵の言葉 (講談社学術文庫 74)

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