世界のねじを巻くブログ

ゲイが独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/電子書籍/Lifehack/Podcastなどについてお伝えします。ポッドキャスト「ねじまきラジオ」配信中。

IMAXの映画本編前の映像ってちょっと古臭いな、と思うの自分だけ?

イントロの導入動画について

最近『デューン2』『オッペンハイマー』と連続してIMAXシアターに行き思ったこと。

導入ムービーというかなんていうんだろう、「ようこそ、IMAXへ。」からはじまるあの映像について。

思っているの自分だけかもしれないけれど、なんか映像が古いように思う。

冒頭に「澄み切ったクリアな映像、鮮やかな色合い、息をのむ臨場感」
というナレーションとともに、
ダイアモンドがキラキラ輝く映像が流れるけれど、
どうも、平成感が漂っている。

レーシングカーが走る映像はちょっとかっこよいけれど、その後もマンネリ気味。

 

音声デモの

「ほら、ここから」

「そしてここから」

 

針の音、飛行機ももう見飽きたよ・・・。

 

正直この辺は、定期的に新しい動画を撮影している映画泥棒を見習ってほしいよね。


アイマックス社はアメリカの企業ではなく、カナダの会社だそうだけど、
そういうところなのかなぁ、と思ってしまう。

 

はじめて京都TOHOシネマズ二条のIMAXシアターで映画をみたときは
そのスクリーンの大きさに驚いたし、
エキスポシティ大阪のレーザー式IMAXで『ダンケルク』をみたときはやっぱりその映像に圧倒されたけれど、

なんせIMAXが日本に導入されたのは2009年。
たぶんその時から映像が変わってないような気がする。

 

なにが

これより、最新テクノロジーを駆使した、世界最高の映像体験をお届けします。」やねん、と思っちゃうよね。

 

『ブレードランナー2049』みたいな作品の内容を盛り込んだ特別映像はテンション上がるし割と好き。 (いくら追加で制作資金がかかるかは知らないけれど)

 

 

Dolby Cinemaの映画館ならドルビーシネマ専用の映像が流れるんだけれど、これはまだ新しく感じる。

ドルビーシネマのイントロ

 

"真の黒"のは今見ても、ちゃんとインパクトあるなと。

 

 

 

ボクシングとかアドベンチャー風なイマーシブ映像が流れる今のバージョンが見つからなかったけれど、あれもすき。

→※追記: あ、これIMAXのトレイラーなのね。
そういう意味ではリニューアルされているとも言えるかも。
でも大抵の映画館ではこれ流れないことが多い。

youtu.be

 

ブログの終わり方がよくわからなくなってきたので、

ここで「IMAXあるある」。

・数十分も経てば、映像のすごさは大抵忘れてしまう

・アクションシーンになったらふと思い出す

・ただ音声、サウンドはずっとすごい

・高いので基本IMAXはレイトショーでみる

 

ここ数年だと『エブエブ』のサイゲデリックな映像をIMAXでみたのはすごかったし、最近でいうと「デューン2」はオープニングから縦映像の使い方が巧いので、見て損はないかと!

 

色々書きつつも、
なんだかんだ「映画館にきたな~」感あるのであの映像、やっぱり好きだったり。

日曜日のノリで書いたネタ記事でした。
特にオチもないけどこの辺で。

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映画の"タイトルと同じ単語"が登場する「タイトルドロップ」をまとめたページが面白い。

Title Dropsの分析

アカデミー賞のおかげか、映画の話題で持ちきりなので、
以前紹介したザ・プディング(pudding.cool)からの映画の記事を紹介。

 

映画の題と同じ言葉がセリフで使われることを「タイトル・ドロップ(Title Drops)」と呼ぶらしい。

映画の"タイトルと同じ単語"が登場した時間を視覚的にまとめたページがほんと面白い。

 

(これは実際に見てもらわないとわからないので時間ある方はこちらから)

www.titledrops.net

 

例をあげると有名どころとしては、
『バックトゥザフューチャー』の中盤とラストのタイトルドロップ2回

 

・"We are sending you back to the future!" (中盤)

・「どこへ?」「未来に戻るんだよ!」 (ラスト)

 

この記事は、タイトル ドロップに関する初めての広範な分析だそう。
1940 年から 2023 年までに公​​開された映画を調べてビジュアル化した貴重な資料。

 

・約 3 分の1の映画で、上映中に少なくとも 1 つのタイトルドロップがある

・映画『バービー』は今までで最もタイトルドロップが多く、一分間に2.34回、”Barbie”という言葉が出てくるんだそう。

・タイトルドロップはハリウッド映画だけのものではなく、世界的にみられる

・「伝記モノ」「音楽」「スポーツ」が3大タイトルドロップ多い映画ジャンル

 

・・・などなど色んなデータが公開されてます。

 

 

映画内に一度だけ登場するパターン(これが一番効果的なやつ)

"シングルドロップ"と呼ばれる、
映画の中で一度だけタイトルの言葉が登場する最も効果的なパターン。

 

映画をあげると、

『ダークナイト』『インターステラー』『ロード・オブ・ザ・リング: 二つの塔』『アメリカン・ヒストリー・X』などがそれにあたるそうで。

 

・・・確かに映画の映像が浮かんできそうなぐらい印象的なタイトルドロップばかり。
アメリカンヒストリーXが一番好きかも。

 

タイトルドロップで伏線回収するパターンはほんとに良い。

 

他にも、アマデウスがけっこう序盤の方でびっくりしたり、(サリエリの台詞だっけ?)
どのインフォグラフィックも面白いのでぜひとも。

 

ちなみにタイトルドロップに関する研究は以前からあるそうで、
また時間のある時に読んでみたい。

Title Drops in Movies | Datanaut

50 Greatest Movie Title-Drops | GamesRadar+

The Thirty Greatest Titular Lines in Movie History | The New Yorker

 

ビジュアル的なページが好きな方は、こちらもぜひ。

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otonokabe.com

 

<個人サイトのランダムページを作りました>
→ 「🎲を振ってみる

ペットショップボーイズのライブ映画『ドリームワールド』を見た感想

DreamWorld / Pet Shop Boys

ペット・ショップ・ボーイズのコンサート映画『ドリームワールド』を観てきました。
全曲PSBのシングル曲で構成されたセットリスト、ということで往年のファンも、
若い人でも楽しめるライブ映像でした。

 

そういえば、ライブは京都ワールドでのファットボーイスリム以来。
「BOY」つながり、かつテクノつながりでなんか偶然感じちゃうな。

 

TOHO梅田の映画館で観てきたけれど、
40~50ぐらいがメイン層で女性客が多いのが意外で、
男女6:4ぐらいの割合な印象。

ペットショップボーイズ/ドリームワールド ライブ映画感想

 

レビュー・感想

ライブ映像を見た中で印象に残った曲を軽く書いていこうかなと。
(ちなみにこの映像はコペンハーゲンのロイヤル・アリーナにて撮影されたもの)

 

・一曲目の「Suburbia」で巨大な銀のサングラスで登場。
この年齢なのに当時と変わらないぐらいの声が出せるニール・テナントすごい

 

・MCだけ日本語訳あり。歌詞は和訳ないので気になる方はご注意を。

 

・4曲目はU2の「約束の地」カバー。
この辺から飲んだビールが回ってきて個人的にヒートアップ。
ロックなU2の演奏もいいけれど、ヌルっとはじまるテクノアレンジも良い。
「Can't Take~」はやっぱ盛り上がるね

 

・「I Don't Know What You Want but I Can't Give It Any More」から「So Hard」への繋ぎもいい

 

・シームレスに8曲目「Left to My Own Devices」。
歌詞もけっこう面白い。幕の後ろにいるバンドに焦点があたる演出もかっこいい。

 

・9曲目からラテンムードに。

 

・11曲目の「モンキー・ビジネス」の制作裏話も面白かった

 

・「New York City Boy」はもっとアゲなアレンジでも良かったのでは?

 

・「Always On My Mind」はやっぱいつ聞いてもいいね。ジーンときた

 

・コーラスの女性は日系?の内間クレアさんという方。笑顔が素敵でパフォーマンスもすごく良かった

 

・EDMっぽい曲なんだろう?と思ったら「Vocal / ヴォーカル」。

・「Go West」もやっぱ最高。後半のハネたアレンジも斬新

 

・「It's A Sin」後ろの宇宙や太陽的な映像もあいまってよかった

 

・「West Ends Girl」キーボードのベース音が良い!クリス・ロウ最高。

 

・ラスト「Being Boring」でしんみり〆

 

音質はそこそこ良かったけれど、もうちょっと大音量でも良かったかも?

 

演奏しているバンドもみんな楽しそうで、それが一番よかったかな。

『アメリカン・ユートピア』的なノリが愉しめる人ならハマるはず。

 

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ゲイの基礎教養としてペットショップボーイズは
これまでもちろん聞いていたけれど、

全アルバムを聴いていたわけではなかったので、
セトリがどれぐらい楽しめるか不安ながらも観にいった感じ。

・・・だけど全曲シングルだったので、
さすがにほぼ全曲わかる感じだったのでとても楽しめたなと。

 

A24によって4Kリマスターされた、
トーキングヘッズの『ストップ・メイキング・センス』をよそ目に(明日観ます)
先に見てきたけど、飛ばさず見れてよかった。

 

コンサート映画みるとやっぱり元気がでるよな~
(と無理やりはてなブログのお題に繋げてみたり)

今週のお題「元気を出す方法」

 

・・・この調子でデペッシュ・モードとかU2とかマドンナとかやってくれないかな?
と思いつつ、明日はトーキングヘッズの『STOP MAKING SENSE』見てきます。

 

ケミカルブラザーズを見れなかった人はまだ間に合うので (2/8まで)
PSBの映画をぜひとも。

 

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短編映画を無料で見られる「Short Of The Week」というYoutubeチャンネル

短篇映画を毎週観られる

最近みつけた、海外の短編映画を集めた「ショート・オブ・ザ・ウィーク」というYoutubeチャンネルがおすすめなので軽く紹介。

 

youtube.com

 

ということでいくつかショートムービーを紹介。

 

三人称視点で一発撮りしたギリシャの映画。

・Leoforos Patision (Patision Avenue)

こういう社会派の映画も多い気がする。

 

 

・Acid Rain

サイケデリックなアニメ表現がすごい一作。
セリフはほとんどないけどドラッグカルチャー好きな方はぜひ。

 

 

・Garden Party

オスカー受賞作。

カエルが跳ね回るだけの3Dアニメかと思いきや・・・。
ぬめぬめ動く感じが良い。

 

 

・Decommissioned | Sci-Fi Horror Short Film Created With the Unreal Engine

アンリアルエンジンの技術を使って作った映画だそう。
『ゼロ・グラビティ』好きな方はぜひ。

 

エリアやジャンル問わず、あらゆる短めの映画を毎週追加してくれるYoutube。

ドラマっぽいものから、ホラー、SF、ミステリー、恋愛モノ、LGBTQ+などいろんなものが、時間のないときにさくっと見られるのでおすすめ。

制作方法に凝ったもの、実験作品も見られるのがインディーズのいいところだったり。
オスカー受賞作品もちょこちょこと。

作品の長さも短いものは3分程度~25分強の作品まで色々揃ってます。

ショートムービーってけっこう好みが分かれるので、
自分で良さげなやつを探すのが一番かも。


20分ぐらいなら集中力も持つと思うので、英語の勉強をしている方にも超おすすめ。

2024年のどこかの月は「毎日短編映画を観る」を目標にしようかなと。

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Netflixの映画はなぜどれも同じような映像に見えるのか?

ネットフリックスっぽさの原因

Netflixオリジナルの映画・ドラマの映像は、
どれも似たようなイメージを持ってる方、実は多いんじゃないでしょうか。

全体的に暗い、もしくは異様に鮮やかなコントラストな傾向があるのは、
みんな納得するところかと。

今回紹介するのはそんな 「Netflix Look」について書かれた記事。

 

たとえば上記の記事で、
暗いドラマ代表として挙げられていたのが
Netflixオリジナルの『サンドマン』

本編をフルで観てないのでなんともいえないですが、
ちょこちょこ断片的に覗いてみると確かに全体的に暗い、重い。

 

”Netflix Look”と揶揄されていしまうのも、ちょっとうなずけてしまう映像。

 

 

ネットフリックス的な映像が量産されてしまう理由として、
「4K HDR」での撮影を強いたため、
承認されたカメラがだけが使われるようになり、
同じような映像になってしまうという分析が書かれていたので
なるほどな~と。

 

映像が酷評されていた『レッド・ノーティス』

 コントラストがきつく、背景の光がなんか不自然。
ゲームっぽい映像といえるのかも。

こんな風に映像調整がきつすぎる作品は、
"洗練された風"に見えるけど、

個性が失われてつまらなくなったのでは?
という意見がよく出ているみたいです。

 

 

あんまり批判ばかり書くのはあれなので、

個人的に映像が良かった作品として
『クイーンズ・ギャンビット』を挙げておきたいなと。

 

コントラストの強弱で
時代背景の移り変わりを表現していたのであれはあれで良かった。

 

 

ちょっと暗いのは気になるけど、
モノクロに挑戦した『ROMA』は異質で
凄かったなと。

(ラストの波の映像は歴史に残る映像といってもいいぐらい)

 

 

良い作品もたくさんあるので、批判ばかりするのはフェアじゃないと思いますが、

最近のヒット狙いなネトフリオリジナル作品は、
ちょっとキツい映像だな、と思うことが確かに多いなと。

 

この辺りは人の好みによるので、みんなの意見を聞いてみたかったり。

 

 

・・・一方、日本では、
16mmカメラで撮影された『ケイコ 目を澄ませて』が日本映画作品賞受賞。

映えない映像でも評価されているのは実はすごいことで、
日本人として誇っていいところなのかも。
(僕も映画館で観ましたが、空気感が抜群に良かったし)

 

上に挙げた記事では、
豊富なデザインを持った例として『TOKYO VICE』
褒められていたので、ちょっとみてみようかなと思ったり。

 

Instagramでも同じようなことが起こってますが、
そろそろフィルターまみれのコントラスト映えする映像は
飽きられてくるのかも?と感じた記事でした。

 

ネトフリっぽい映像ができる理由、
こちらのニュースレターも面白かったのでぜひとも。

 

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映画『プリシラ』をみた感想

砂漠のドラッグクイーン

ドラァグクイーン映画として有名な『プリシラ』。
近くのツタヤのワゴンセールで、レンタル落ちDVDを300円で見つけたので、
今更ながら鑑賞。

プリシラ映画

英語の原題は『The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert 』。

1994年の時点でドラッグクイーンを主軸に置いた物語があるっていうのは
すごいというかなんというか。

ちなみにこの映画、
アメリカ映画ではなくオーストラリア映画というのもキモだったり。
ステファン・エリオット監督・脚本。

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感想・レビュー

ざっくり感想を。

 

あらすじはこんな感じ。

世代も生き方も違う3人のドラァグ・クイーン(女装のゲイ)。オーストラリアの砂漠の真ん中にあるリゾートでショー出演をするために『プリシラ』と命名されたバスで旅に出た。それぞれヘビーな問題を抱えた3人、毒舌の喧嘩が始まったり、遭難しそうになったりの大爆笑の珍道中。小さな町での偏見で、信じられないくらいひどい目に遭いながらボロボロになる彼等。でも決してめげることなく、3人は夢をひとつひとつ実現してゆく──。 Amazonより

 

OPからショーではじめるが、客から缶を投げられる始末

そこからトランペットという仲間の死。 

 

昔からの夢だった「キングスキャニオンの岩に立つ」というのを叶えるため、
ドラァグクイーンの3人で旅をすることに。

 
スウェーデン人から散らかったバスを購入し、
オーストラリアの広大な土地をいく一行。
 
 
道中、仲間の一人に、実は妻がいることが判明したり、
 
「別に嘘をついたわけじゃないわ
黙ってたことは謝るけど…」
 
田舎のおばさんと飲み勝負をするシーンも〇

 
バスに「エイズ野郎出ていけ!」と落書きされるシーンで現実を見たり。
 
アボリジニの集団の前で「I Will Survive」を踊るシーンも最高。
 
我々には都会しかないのよ」
というセリフもけっこう来るものがある・・・。
 
オネエ(あえてこの言葉をつかうと)たちが田舎をひっかきまわしてみんなの心を動かす、その過程がかかれていて興味深かったなと。

 

後半の「Finally」のパフォーマンスが特にすごかった。

(4分半で見られるのでこれだけでもほんと見て!)

辛いときに聞くプレイリストに、
最高な曲が増えた、というだけで見た価値があったなと。

 

最後の砂漠でのピクニックで、
息子と二人で話すシーンもいい締め方でよかった。

 

「Go West」「I Will Survive」「マンマミーア」などの
ゲイ・アンセムがこれでもか!と流れるロードムービーでした。
 
ティック / ミッチ役の人、
どこかで見たことあるな・・・と思っていたら、

『ロード・オブ・ザ・リング』三部作でエルロンド役だった
ヒューゴ・ウィーヴィングだというのにびっくり。
俳優さんってすごい。
 

ゲイアンセムがアンセムになった流れ・背景などは調べたら絶対面白いだろうな、
と数年前から思っているけれど、なかなか時間も取れなくて。

 

雑すぎる映画紹介になったけれど、
『クィアアイ』が好きな方はぜひとも。

 

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映画の予告編用に音楽を作る作曲家の話

トレイラー用の音楽家

最近、ニューヨークタイムズで読んだ、
映画の予告編のために編曲をする音楽家に関する記事が面白かったので
軽く紹介しようかと。

Movie Trailers Keep Tweaking Well-Known Songs. The Tactic Is Working. - The New York Times

 

 

映画音楽業界で いま売れっ子なのが、David James Rosen氏
2014年に、映画の予告編に音楽をつける仕事を受けてから、
バリバリこの仕事をされてます。

 

あの有名な、ケイトブッシュの「Running Up The Hill」と
『ストレンジャー・シングス』のテーマ曲と雷とを組み合わせて
大ヒットさせた仕掛人もこの方だそう。

 

 

映画やテレビ番組の予告編で既存の曲のインパクトをより強くするために、
既存の曲を作り直すというむずかしいお仕事。

 

ほかにもこの例を挙げておきます。

 

『ブラックパンサー/ ワカンダ フォーエバー』のティーザー


ナイジェリアの歌手 Tems の「No Woman No Cry」のカヴァーと
ケンドリック・ラマーの「Alright」を組み合わせた音楽。

これもTwitterでかなり話題になってた記憶が。

 

たかが予告、されど予告。

これが映画の興行収入を左右すると考えると、
何億円じゃ語れない経済規模の、
とんでもない仕事をされてる方なんだなと。

 

昔は音楽を作るアーティストからライセンス貸しするのは、
あまり良いことだとされてなかったため、渋い顔をされたそうですが、

こうやってSNSで口コミになるのが当たり前になると
好んで曲を提供してくれるミュージシャンが増えたとのこと。

 

上記のように映画の予告編がバズった大元は、
映画『ソーシャル・ネットワーク』の「Creep」の女声合唱カバーVer. 
だといわれるそうです。

まだパソコンオタクは「ギーク」とする空気がある中、
美しい「Creep」が流れる予告編はインパクトあったなと。
日本でもかなり話題になったような。
当時自分も学生だったよな・・・・(遠い目)

 

 

『チャッキー2』予告編のR.E.M.の名曲「Losing My Religion」のカバーもなるほど。
(David James Rosenの仕事ではなさそう)

\

 

 

ちょっと話はそれますが、
個人的には『ドラゴンタトゥーの女』の導入部のイントロ
(レッドツェッペリンの「移民の歌」)とかもめっちゃ好き。

 

このデビッド・ジェームズ・ローゼンという音楽家。
クレジットもされることも少ないので、
映画・音楽業界以外からは、ほぼ名を知られることもないらしく。
(日本語でググってみてもほぼヒットしませんでした)


いろんなお仕事あるんだなぁ、と思いながら
個人的に興味を惹かれたのでブログに軽くまとめてみました。

 

参考にしたNewYork Timesの記事はこちら。

Movie Trailers Keep Tweaking Well-Known Songs. The Tactic Is Working. - The New York Times

 

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テッド・ジョイアの「音楽産業未来予測20」で印象に残ったこと

グスターボ・ドゥダメルというクラシック音楽の指揮者にハマる

シンプソンズのハロウィンスペシャルを見ずに死ねるか

ツリーハウスオブホラー

ハロウィンといえば『ザ・シンプソンズ』の季節。
もちろんハロウィン特別回の『Tree House Of Horror』が放送されるから。

一年に一回のハロウィンエピソードは
パロディーや映画ネタもたくさん、しかも展開が早い
という見どころしかないスペシャル回。

日本ではスタジオジブリのオマージュがあった回が
結構話題になったのが記憶に残ってたり。

基本的には25分の中に3つの話 で構成されることが多く。
制作陣の気合いも入っていてかなり面白いです。

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基本的には一話完結型なので、
ザ・シンプソンズについて知識がなくても楽しめるというのも魅力。

(どっちかというとThe SImpsonsへの予備知識うんぬんよりも
アメリカンカルチャーへの理解がある方がより楽しめるという感じ)

 

えぐいジョークと予想もつかない展開、見事なオチ、洗練されたパロディー。

ぜひ見てほしいと思い今回紹介してようかと。

 

※ 注意点としては、
けっこう過激でショックな展開がバンバン続く、という点。

グロ描写・死の表現などもふつーにあるので、
そういうのが苦手な方は止めといたほうがいいかも。

 

ザ・シンプソンズのクリエーターが選ぶお気に入りのシーン

 

おすすめのハロウィンスペシャル5選

ということで、個人的に印象に残るハローウィンエピソードを5つ紹介。

 

登場人物の予備知識も、軽く書いてみました。

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ホーマー:シンプソンズ一家のお父さん。
中年デブで食べることに余念がない怠惰な中年。


マージ:シンプソンズ一家のお母さんであり、ホーマーの妻。

バート:やんちゃな男の子。いつもいたずらばかりする。

 

リサ:勤勉で社会問題にも関心がある、ちょっと意識高めな妹。

 

マギー:赤ちゃん。いつもチュパチュパと音を鳴らしている。たまに大活躍する。

 

バーンズ:原子力発電企業の社長。いじわるで悪徳。
     ホーマーはこの会社で働いている。

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・・・ぐらいは軽く頭に入れておくとより楽しめるかも。

 

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個人的にハロウィン回おすすめのエピソードランキング。

 

「ハロウィーン・スペシャル」(シーズン2-3)

"Treehouse of Horror"の原点。

今夜のシンプソンズはお子様には勧められません

とマージのカットが入り、ここからシンプソンズのハロウィンスペシャルが開始。

 

バートとリサが、
ハロウィンにツリーハウスで怖い話対決をして・・・。


怪しいお屋敷を購入する冒頭の話は、
家族で殺し合いをしはじめるという割とダークな展開。

 

2つ目の「飢えは災いなり」の話もジョークと緊張の波がすごい笑

 

3つめの話は、
エドガー・アラン・ポーの「The Raven(大鴉)」をほぼ原文そのままで
1つの話を作っていてこれもすごい。

 

「ハロウィーン・スペシャルVI〜3Dの衝撃〜」(シーズン7-6)

このエピソードは、ホーマーシンプソンズが3Dアニメになって、
現実にやってくるというのがなにより見もの。
映画『トロン』のパロディーだったりします。

 

ほかにも、

テスト中に「学校の予算が減るから高得点はださないで」という先生の件も好き笑

 

「ハロウィーン・スペシャル XVI」(シーズン17-4)

「Bartificial Interigence  BI」が個人的に好き。
映画『A.I.』(Artificial Interigence)のパロディで、
バートがロボットになる話
ほんとにAIの映画そのまんまのシーンもたくさん。
マギーが大活躍する最後の魔女狩りの話も出来がいい。
 

「ハロウィーン・スペシャルIV」(シーズン5-5)

「ドーナツ食えるなら魂でも売る!」
ホーマーがドーナツをめぐって悪魔と取引し、
あっさり駆け引きに負け地獄へ。

そこで「ドーナツの刑」に処せられて・・・・。

最後いい話風に終わるのが最高。

 

「ハロウィーン・スペシャルV」(シーズン6-6)

おそらく一番有名な、
スタンリーキューブリック監督の映画『シャイニング』パロディ。

 

2つ目の「時と罰」の話もベストといえる出来。

トースターに手をはさみ、タイムマシーン風に過去に飛び、
うっかり蚊を殺してしまったことから未来が変わってしまい・・・。

シンプソンズでドーナツが出てくるエピソードにはずれなし。

 

 

とりあえずどれを見たらいいか迷った方は、
騙されたと思ってディズニープラスでこのエピソードを見てみてください。

 

もしこれでザ・シンプソンズにハマったかも!

という方は、とりあえず黄金期といわれるシーズン4~6
タイトルが気になったエピソードから見ると、のめり込めること間違いなし。

 

ちなみに2022年は、なんとあの『デスノート』のパロディーだそう!!
(去年は確か韓国映画『パラサイト』だった)

 

そんな感じで、愛するザ・シンプソンズの紹介でした。

 

ハロウィンや死については、ニュースレター「ねじまき通信」も読んで頂ければ。

 

「モンティパイソン入門におすすめのスケッチ」の記事もぜひ。

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『ロードオブザリング 力の指輪』の感想を別のブログに書いてます

ドラマ版LotR

アマゾンが巨額の制作費を投じて制作したドラマ版『力の指輪』。

 

20年ぶりにロードオブザリングの世界に触れられるということで、
僕も原作含めいろいろ予習してきました。
なので今回はバッチリ新エピソードを追っていこうかと。

映画や原作未読の方でも十分楽しめると思うので
ファンタジー好きな方はぜひとも。

ブログで走り書きレベルの感想(ネタバレ含む)を書いてるので、
もし見られている方がいたら、一緒に楽しみましょう。

9月2日から毎週金曜日に配信されていて、
まだエピソード3なのでまだまだ追いつけます。

 

www.flyingcomedy.com

 

3話からしっかりブーストかけてきた感じで面白くなってきました。

映画や原作と同じものを期待するとあれかもしれませんが、
これはこれでちゃんと海外ドラマらしくかなり良い出来に仕上がっているかと。

Netflixで『コブラ会』シーズン5もはじまり、
資格試験も仕事もあったりで大忙しな9月。

Netflixだとシーズンまとめて一挙配信が多いけれど、
ディズニープラスの『マンダロリアン』のように
毎週1エピソード配信だと、
みんなで感想や考察を読めたりするのがおもしろいよね、という
この古きよき海外ドラマ感。

ロードオブザリングみたことがないひとにもぜひ観てほしいなと。

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『ホビットの冒険』(岩波版)を読んだ感想

指輪物語の前日譚

ホビットの冒険(新版:瀬田貞二訳) がキンドルの電子書籍で発売されたので、
ドラマ版『力の指輪』予習のために読んでみました。

子供の頃にリアルタイムで映画版『ロードオブザリング』をみて
原作の『指輪物語』に挑むも挫折。

今回ドラマ版にあわせて『ホビットの冒険』から読み直してみよう
とあわててトールキン原作の世界に飛び込んでみたという流れ。

レビュー・印象に残った部分

ざっくりと感想を書いてみようかと。

 

「一まことに残念ですが──」とビルボがいいました。「 帽子 をかぶってきませんし、ハンケチも 忘れました。お金も持ってこないのです。

 冒険に誘われ、最後まで家に帰ろうとするビルボの有名なハンケチの台詞

 

 

それは、月の光が 裏 から照りつける時にだけ、読めるのです。そればかりではない、まことに手のこんだくふうがしてあって、その文字を書いた時と同じ形の月、同じ季節の月がささなければ、だめなのだね。

いかにもドラクエ風というか、RPG的な設定。いいよねこういうの。

 

エルフたちは、剣をオルクリスト、つまりゴブリン 退治 とよんでいましたが、ゴブリンたちはこれをただ、「かみつき丸」とよびました。そしてこの剣をにくみ、この剣を持った者をにくみました。

もちろんファンタジーということで、伝説の剣もでてきます。

 

ガンダルフがこの時代も大活躍。
魔法というよりかは、打撃でガンガンいこうぜ、なところも意外でした。

 

コロコロ、コロコロ、ころげたる。 ころげてコロンと 穴 の中。

ところどころ挿入される歌や詩も、
ユーモアまじりだったり、神話的だったり。

樽にのって飛び降りるところなど、シンプソンズかよ!と思うぐらい
コミカルだったり。

この辺、ちょっとエルフ族が嫌いになります。笑

 

それで、スマウグのいかりは、たとえようもありませんでした。使いきれないほどお金を持っている人たちが、ろくに使いもせず、ほしくもないくせに、長いこと持っていた品物を、ある時ふいになくしてしまった時にむちゃくちゃにおこりますね。あんなおこり方でした。

シリアスな場面もユーモアを忘れないトールキン。

 

すべての者に、おそろしいことがおこったぞ! やんぬるかな! わしの思っておった時より早く来たわい。

ガンダルフの古めかしい話し方ひとつとっても良い。

 

ビルボにしてみれば、あれほど待ちのぞんだ 家路 につくわけですが、今はビヨルンの庭の花々が、夏のさかりにおとらないすばらしさで 咲きほこっていて、ビルボは旅立つのに心残りなほどでした。

ジブリと同じく、自然の描写や食事シーンは抜群によい。

 

最後の闘いもアツいのなんの。
頭の中でロードオブザリングさながらあの戦いの様子が流れます。

 

全体的に和訳の言い回しがケストナーの児童文学に似ている気がするんですが、
英語を児童書風に訳するときはこういう訳し方になるんでしょうか?

英語の原文はどうなっているかわからないですが、
独特のユーモアとおとぎ話的な文体がファンタジーの世界にぴったりで。

児童書だからか、新訳なおかげか、
指輪物語のような読みにくさはなかったかな。

 

 

訳者・瀬田貞二さんのあとがきも興味深い。

もっともおもしろいのは、この世を第一の世界、ファンタジーの 舞台 を第二の世界として、その深いつながりを説いたところで、第二世界というのは、 宮沢賢治 のいわゆる 心象 世界 にあたるといえましょう。

そして画家の 寺島竜一さんの挿絵も。

 

ビルボとゴラムのなぞなぞの場面や指輪を"拾って"しまうシーンはやっぱり興奮。

エルフとドワーフの仲が悪い理由や、昔の英雄の話、
ドワーフのあの広間など、指輪物語にもばっちり話が繋がります。

 

また、ドラゴンはほんとに強欲で悪いやつ な感じなのが
意外というか。

日本だと"宝を守るかっこよくて強いヤツ的"なイメージが強いですが、

もともと北欧神話・ジークフリート伝説などから来たモンスターなので、
当然といえばそうなんですけども。

 

また森=危険という設定はいかにもヨーロッパらしいというか。

日本だと森や自然は「神のいるところ・畏敬」というイメージがあるので、
恐れる対象物としても、日本とは描かれ方はちょっと違うように感じました。

 

ドラゴンあり、エルフあり、お城や森、魔法や剣ありーのな、
王道ファンタジー。

 

子供向けの児童文学といえども、
濃密なファンタジー設定や、ユーモアあふれる言い回し、
ピンチが何度も来る感じ、
人情の温かさなど、
大人でも十二分に楽しめる一冊。

 

"指輪をはめると誘惑にかられる、または サウロンにみつかる"

・・・などの指輪をはめるデメリット的な設定
指輪物語からの後付け設定なのかな?と疑問に思ったり。

(詳しい方にまた聞いてみようかなと)

 

Kindle版は上下一冊にまとめられてます。
現在なら半額分ポイントが付与されるのでお得に読めます。

 

映画版『ホビット』シリーズ、中途半端にしかみてないのでもう一度見返そうかと。

 

昔、図書館で『ホビットの冒険』の絵物語(コミック版)を読んだ記憶があるのですが、
あれもかなり忠実に再現してたんだな・・・といまさらながらふと思い出したり。
(蜘蛛に木からぶらさげられるシーンで読んだのをはっきりと思い出しました)

 

読み終わったあと図書館で借りた

The Atlas of Middle-Earth 「中つ国」歴史地図 ― トールキン世界のすべて』の地図をみながら、想像をふくらませて読んでました。

子供の頃にかえったようなワクワク感を思い出したり。

ファンタジーっていいよね、とひさびさに思う一冊でした。

 

力の指輪 の予習にも

アマゾンプライムのドラマ『力の指輪』に
おそらく登場するであろう、

エルロンド、ゴンドリン、上のエルフ、オーク、
ドゥリン、モリア、ガンダルフ、死人占い師、指輪 
・・・などなど、
指輪物語やホビットの冒険より古い時代に言及した部分もあり、
なんだかんだ重要な位置を占めるホビットの冒険。

 

トールキンいわく、
はじめはホビットの冒険だけ書くつもりが、
言語学的な関心、つまり エルフの言語に「歴史」的背景を与えるために
『指輪物語』を描きはじめた
と書いていて (王の帰還 著者ことわりがき を参照)

それもまたとんでもない話だな、と思いながら指輪物語の世界の広さに震えてます。

 

ドラマ版『力の指輪』をより楽しむためにホビットの冒険も読んで損はないかと。

 

「空飛ぶ海外コメディ」のブログで、
力の指輪について色々まとめていこうと思うので、
ロードオブザリング好きなかたはぜひ。

www.flyingcomedy.com

 

※追記(2022.9.3)ついに公開。さっそく観た感想をざっくり書いてみました。

www.flyingcomedy.com