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世界のねじを巻くブログ

独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/Lifehack等についてお伝えします。

【地下鉄サリン事件】アンダーグラウンド【村上春樹】

書評 村上春樹 Kindle

【オウム真理教と小説家】

日本を震撼させた地下鉄サリン事件から21年と一月。

阪神大震災から立て続けに起こった最も大きな悲劇の一つです。
 
熊本地震での混乱を見ていると、どうしても一月前にKindleで読み返したこの本について書かなければ、という思いに駆られました。
 
当時僕は小さな子供のだったため、
事件当時の状況は全く記憶にはありません。
しかし、『アンダーグラウンド/村上春樹』を読んでからというもの、
この事件の特異さに強く興味を持ちました。
 
地下鉄サリン事件についてあまりご存じでない方は、下記Yotubeをどうぞ。

【レビュー・感想】

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本書は村上春樹自身が地下鉄サリン事件の被害者62名にインタビューしたものをまとめたものです。
 
村上さんは本書を書いたきっかけついて、こう語ります。
そこにいる生身の人間を「顔のない多くの被害者の一人(ワン・オブ・ゼム)」で終わらせたくなかったからだ。
事件後かなりの日時が流れていますが、
いまだにサリンの見えない後遺症に苦しむ人も。
外見的には何の症状もないんです。でも精神的なものは重く背負っています。それをなんとか解消していかなくてはならない。もちろんまた駅で働き始めることには、恐怖もありました。同じようなことが再び起こるかもしれない。ただ、恐怖をどのように乗り越えていくか、それをしっかり前向きに考えて行かなくちゃなりません。location 978
印象に残ったのは被害者のこの一言。
それから、こんなことを言うと変だけれど、ああいう宗教、狂信的なもののことを理解できないでもないというのは、昔から気持ちとしてあるんです。頭から否定する考え方は持っていない。location 1238
現代でもオウム真理教の信者は活動を続けて信者の数は増える一方のようです。
再び地下鉄サリン事件のような悲劇が起こらないとは限りません。
またオウム真理教の教祖、麻原は現在もいまだに服役中であります。
 
麻原の死刑が執行されない理由としては、下記参照。

【ドキュメンタリーの名作】

深く芯まで切り込んだドキュメンタリーとしては『レディ・ジョーカー』に匹敵する著作だと思います。
 
村上春樹をジャズやらパスタやら、そういった類の
おしゃれ小説を書いているとばかり思っておられる方に読んでいただきたいです。
決して読んでいて楽しい本ではありませんが、心の底にズッと重く沈み込むような読後感を保証します。
 
Kindle版も出ているのでスマホ・Kindleでもどうぞ。
 
初めてのスマホからの投稿ですが、うまく機能しているのでしょうか?
思っていた以上に見出しや引用が付けやすく、びっくりです。