世界のねじを巻くブログ

ゲイが独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/電子書籍/Lifehack/Podcastなどについてお伝えします。ポッドキャスト「ねじまきラジオ」配信中。

『メガロボクス』最新ボクシングアニメの感想【Netflix】

【あしたのジョーの影響も】

『メガロボクス(Megalo Box)』 というボクシングアニメのテレビ放送が4月から始まりました。

どうやらこのアニメ、あの名作『あしたのジョー』をモチーフに、新たに作られたものらしいです。「あしたを、選べ。」というキャッチコピーからも原作へのリスペクトが伝わってきます。

僕自身あまりアニメはくわしくないのですが、ボクシングを最近始めたばかりということもあり、ネットフリックスやAmazon Prime ビデオで配信されていたのが目にはいり、さっそくチェックしてみました。

もちろん最近始まったアニメなので2018年公開ですが、絵のスタイルはちょっと昭和チックな空気感を残した作画です。

上の予告をみて頂ければわかるように、登場人物が明らかにあしたのジョーを意識して描かれたキャラクターがたくさん出てきます。
(ぼくも"ジョー"原作は少ししか読んだことないのですが、はじめての方でも全く気にせず楽しめます)

現在はまだ第1話までしか公開されていませんが、全13話とのこと。
正直アニメをリアルタイムで追っかけるのは久しぶりなので、ちょっと子供心に帰ったような気持ちになります笑 

レビュー・感想 (ネタバレ注意)

さっそく、1話をみた感想を軽く書いてみたいと思います。
(※ネタバレありなので、まだ見ていない方はご注意ください。)

第一話の感想

 第1話はいきなりバイクで爆走するシーンからはじまります。
「 ここに留まるか、ここから抗うか。」という台詞が非常に印象的。
1話を見る限り『AKIRA』の世界観の影響をかなり受けている印象を受けます。
SF映画『ブレードランナー』的な雰囲気が好きな方は、間違いなくハマるでしょう。

主人公のジャンクドッグは八百長に加担しわざと負け続け、端金を稼ぐボクサー。
現代風の髪型で、ジョーと違って一見少し冷めているようなところが現代的でいいですね。ちばてつやさん的なスタイルはきっちり残されています。

力石徹を彷彿とさせるチャンピオンの勇利も、良いキャラクターですね。
1話最後の登場シーンは、これぞ少年漫画!というような巧さががあります。

未来の世界観ながらも、商店が昭和チックだったり、ギアがチープだったり、テクノロジーに寄りすぎず、人間ドラマを描けているところがいいですね。

カメラの構図も、マンガというよりも映画寄りのカットが多い印象


ターゲットとしては、当時夢中になった大人も、少年も、という感じでしょうか。
かなりキワキワの線を渡っている気がしますが笑

第2話

メガロボクス・チャンピオン有利とのバトル。
良いパンチを見せながらも、KOされる野良犬ジャンクドッグ。
「やめろ、立つな、立つんじゃねー!」というボクシングトレーナー南部贋作の言葉が、あしたのジョーと対をなしています。

メガロニアまであと3か月。ジョーは無事メガロニアで優勝できるのか?

ヒップホップが流れるシーンがかなり◎
そういえば、ラップはモハメド・アリの喋り方が元になっているという説もあるので、ボクシングとヒップホップの組み合わせは必然なのかもしれませんね。

第3話

本格的なトレーニング開始。
さちおがギアを盗んで、ジョーに渡す。 
南部贋作が喧嘩の様子をみて、メガロニアへの活路を見出すかんじでしょうか?

第4話

話題を呼ぶため。ギアなしの"ギアレス"、つまり生身で勝負するジョー。
殴られて視界がぼーっとする演出や音が遠のく演出がリアルですね
昭和テイストのアニメを装ってますが、所々の演出が最新で、そのギャップがいい味出してますね。

第5話

急に戦争という話が出てきて、より映画感が強まってきた5話。
内容も急に重たさを見せ始め、戦争により足を失った"アラガキ"と勝負をすることに。
各々が何かを抱えながら闘う様子が、いかにもボクシングアニメ的な深みが出てきました。

第6話

 

このアニメの肝である"肉体とギア・テクノロジーを融合させた究極の格闘技「メガロボクシング」"ですが、現代でもAI(人工知能)が発達しているなか、人間がスポーツをどのように発展させるか、のヒントがこのアニメにはある気がします。
100年後に、人間はずっと今のようなスポーツを続けているんでしょうか?とふとおもいました。

近未来の格闘技、といえばロボット同士が戦う『リアル・スティール』というハリウッド映画がありましたが、あちらはロボットを体の動きで操作する、という設定。


『メガロボクス』はあの作品で描かれているような最新技術のぶつかりあい、という感じではなく、ギアを装着しながら血と汗がほとばしるようなバトルが繰り広げられ『あしたのジョー』のDNAを受け継いでいる気がします。
戦闘シーンでは、機械のパンチを肉体で受けても大丈夫なの?と思ったりしますが、その辺はご愛嬌。面白ければいいんです。。

っていうかクレジットをよく見ると、
オープニングの曲「Bite」LEO今井さん!!
2016年のサマソニ出演のメタファイブ(METAFIVE)ボーカルの方。
生でライブみましたがめちゃくちゃかっこいいんですよね。(割とタイプです)

サマソニに初参戦した感想【Summer Sonic 2016】

OPの映像と歌詞がシンクロしていて、アニメらしくニクい演出だと思います。
歌詞も男臭くてたまりません。U2の「Zoo Station」と若干似ている気がします。

エンディングのNakamuraEmiさんの「かかってこいよ」という曲も「汚い空気も吸ったから 人より鼻がよく利くんだ」など歌詞がアニメの内容にマッチしています。
女性ラップもかっこいいですね。

まだ一話のみですが、今後の展開が待ち遠しいです!

【アマゾンプライムビデオでも】

シーズン1は全13話。
テレビでは毎週木曜日の深夜25時28分~の時間帯に放送されています。
ボクサーや格闘技好きの方は、ぜひネッフリやアマゾンプライムビデオでご覧になってはいかがでしょうか。モチベーションアップにもおすすめです!

ポッドキャストはじめました。

「こいつどんな声しとんねん!」と思った方はぜひ聴いてみてください。

iPhoneで聴く→ https://goo.gl/kd4D8E 
Androidで聴く→ https://www.google.com/podcasts?feed=aHR0cHM6Ly9uZWppbWFraS1yYWRpby5jb20vZmVlZC8%3D 
「世界のねじを巻くラジオ」で検索してみてください。

世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

【格闘技】ブラジリアン柔術が極まる映画の格闘シーン10選

ベルギーの漫画『タンタンの冒険』シリーズの底知れぬ魅力

『クィア・アイ』Netflixで新シリーズが配信開始【LGBT】