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ナショナル・ジオグラフィック誌の"性特集"を読んだ感想

【LGBTに限らない性別】

僕は昔から暇な時にナショナル・ジオグラフィックという雑誌を読むのがの習慣なのですが、(そういや村上春樹の最新作にも登場しました)今回特に気になった号を紹介したいと思います。

少し古いですが、今回紹介するのは「ジェンダー革命」と題した特集を組んだ2017年1月号のナショナル・ジオグラフィック日本版。

文化や社会、科学といった多様な側面から、「性」について書かれた特集です。 

曖昧になる男女の境界

 まずは性を定める定義から詳細に説明されています。
例えばこんな感じ。

ノンバイナリー

性辞任や性別表現は明確な境界がない連続的な概念だとする考え方 P12

それなりに知っているつもりだった僕も初めて聞くような用語がちらほら。

 

「研究者から見たジェンダー」というコーナーで

どの文化圏でも、奇数は男性的、偶数は女性的と見なされる。 P29


とあったのですが、日本ではあまり意識しないような・・・。
僕が無知なだけかもしれませんが。

また、他にも「一人前の男」への道 と題したコーナーでは、
戦士として忠誠心を高めるため年長者と性的関係を結び、殴打に耐えて根性を鍛えたという紀元前800年頃のスパルタからアメリカ・イタリアのマフィアまで解説が書かれています。
 

また、「男らしさ」を獲得するための通過儀礼として、割礼の紹介がされていました。

オーストラリアのアボリジニの一部族 マドゥジュラ族の少年たちは切り取られた自分の包皮をのみ込まなければならない。 P95

なんと。やはり世界は広いですね。

他に興味深かった内容として、
ディズニー映画のせりふを分析した結果、技能に関する褒め言葉は増加傾向にあり、容姿に関するものは減少してきている、など興味深い分析がたくさん。

 

1974年に初めて父親の育児休暇を導入したスウェーデンで、
父親が家事や子育てに奮闘する様子を写真で捉えた「パパたちの育休」も見応えありました。

ナショナル・ジオグラフィックを読むと、日本という場所にいることをふと忘れさせてくれるので個人的には欠かせない雑誌です。
疲れたとき・旅行したい気分になった時は特におすすめです。

電子書籍・Kindleでも

National Geographicの特集は表紙のタイトルで買うと思ったよりページ数が少ない、ということがたまにあるのですが、今回のジェンダー特集はなかなかのボリュームです。
気になる方はぜひ。

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2017年 1月号 [雑誌]

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2017年 1月号 [雑誌]

  • 作者: ナショナルジオグラフィック
  • 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社
  • 発売日: 2016/12/29
  • メディア: 雑誌
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