【最新技術を用いた撮影】
深夜、友人の家でテレビを付けると、NHKで『プラネットアース2』が放送されていました。
くたくた疲れており適当につけたチャンネルにも関わらず、二人で口を開けながら映像に圧倒されるのみ。
NHKで以前から放送されている番組の再放送なので、ご存じの方からすれば今更感はあるでしょうが、衝撃的な内容だったので、少し紹介したいと思います。
つべこべ言わず、下記の動画をご覧ください。
イグアナ VS ヘビ編
何処まで逃げても天敵の蛇が襲われるイグアナ。
数十もの蛇が追ってくる様子はまさにCG(本物です)。
ヒゲペンギン編
短縮版ですが。ペンギンが命をかけて獲物を捕りに海へダイブするようすが見れます。
友人も「これってCGじゃないよね?」と疑ってしまうほど現実離れした映像美。
灯りを消して大画面で見ると、その自然の中に還れそうなほど。
番組の公式トレーラーはこちら。
また音楽担当は、『パイレーツオブカリビアン』『バックドラフト』等の映画音楽で有名な巨匠ハンスジマー(Hans Zimmer)!
なんと豪華な。イギリス公共放送×NHKはスケールが違います。
今のドキュメンタリーってここまでできるんですね。
【Planet Earth Ⅱ】
先日、WIREDでこの番組に関する記事があったので、気になる方はぜひ。
気に入った部分を抜粋してみました。
このような映像は、この数年前には存在しなかったカメラがなくては、不可能だっただろう。感熱カメラやスタビライザー、ドローンのおかげで、いまやわたしたちはこの世界の最も奇妙で最も素晴らしい生物たちの生活を、いままでは不可能だった視点から垣間見ることができるのだ。
最新技術があったからこその、この臨場感。
一般的に、野生動物の1分間の映像を撮影するのには、だいたい1週間かかると言われている。プロデューサーとクルーは、相当な時間をかけて動物をカメラの存在に慣れさせなければならないのだ。カメラが捕食者でも獲物でもないとわかると、たいていの動物たちはカメラを放っておくようになる。
一分の映像のために、厳しい環境の中で一週間。
スタッフのその執念にただ感心するばかりです。
下記の撮影背景も非常に興味深い内容でした。
いかにしてBBCはプラネットアースをハリウッド映画のように作りあげるか
スタビライザーはドキュメンタリー映像界に大きな影響を与えたとのこと。
また、ただ最新技術で撮影するだけでなく、「ストーリーテリング」を持ち込んで、視聴者をその世界に引きずり込むことを可能としたようです。
初めに紹介した「イグアナVSヘビ」なんてまさにその手法が生かされた好例でしょう。
【深夜は野生に戻ろう】
「テレビも捨てたもんじゃないな」と思わせてくれるドキュメンタリー番組でした。
みなさんも春の夜長はBBCのドキュメンタリーで自然に還ってみてはいかがでしょうか。
※追記:BBCによる制作と書いてしまいましたが、NHKとBBCが国際共同制作したものだそうです。失礼しました。
映像に関する過去記事もどうぞ。