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ユニコーンの新作『ゅ 13−14』アルバム全曲レビュー

【ユニコーン新作『ゅ 13−14』発売】

 本日8/9、ユニコーンの13thアルバムである最新作ゅ 13−14が発売されましたので、早速全曲の感想をを書いてみたいと思います。
ユニコーンといえばメンバー5人全員が作詞・作曲できるのが大きな特徴。
今作もメンバーの個性が溢れかえった作品に仕上がっております。
※追記(2019.2.1): 2019年に新作『UC100V』をリリース。全曲レビュー書いてみました。http://www.nejimakiblog.com/entry/unicorn-uc100v-new-album-review-spotify

アルバムツアーも楽しみですね。

【UNICRON新作『ゅ 13−14』アルバム全曲レビュー】

Track1:  すばやくなりたい 作詞・作曲:奥田民生

ユニコーンのメンバーが怪しいマスクの団体から追いかけられ、
街を逃げ回るPVで話題となった「すばやくなりたい」。

少し奥田民生のソロをかじったことがある方なら、冒頭の30秒を聴いただけで、
奥田民夫の「マシマロ」のセルフパロディであることに気付くでしょう。

50歳をすぎた奥田民生ですが、「すばやくなりたい」を連呼する曲を作る辺り、流石のふざけぶりです。

サビが少し単調に感じますが、1:40~の間奏で盛り上げ転調してラストサビに持っていくあたりは気持ち良さをうまくおさえていると思います。

Track2:  オーレオーレパラダイス 作詞・作曲:手島いさむ

このアルバムで一番ロックなサウンドに仕上げられているであろう「オーレオーレパラダイス」。
若くもなく大人らしさもない手島いさむが、自分の個性をプラスに捉えた歌詞を歌い上げます。
ユニコーンのギタリストらしく、ギターのリフや3:08~のソロも逸品です。

Track3:  サンバ de トゥナイト 作詞・作曲:ABEDON

わかりやすいメロディーでとっつきやすい一曲。1:35~のギターソロも素晴らしい。ABEDONらしく、伸ばし棒を多用し力の抜けた歌詞。
0:50~や2:36辺りでおふざけがしっかり入ります。
ふざけたタイトルですが、しっかり作り込まれています。

Track4:  僕等の旅路  作詞・作曲:手島いさむ

変にかっこをつけずに歌うところが良いですね。
恋人が出ていった後の心情を書いた歌詞を、川西幸一がしんみり歌い上げます。
本作『ゅ 13−14』では比較的真面目な一曲と言えるでしょう。

初回限定盤についてくるレコーディングの様子を収めたDVDにも、
この曲が出来上がる様子が初めに描かれております。

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Track5:  道  作詞・作曲:EBI

予備校のCMに使われそうな曲調。
この曲も比較的真面目な曲と言えるでしょう。
シンプルなので感想も書き辛いですが、決して悪く曲ではありません。

Track6:  ハイになってハイハイ 作詞・作曲:奥田民生

ドラッグソングを期待していたのですが、そうでもないアコギ一本の曲、と思いきや、
1:03や1:53辺りから急に激しくなったり、やっぱりドラッグソングなのかも。
好みは分かれると思いますが、個人的には好みです。

Track7:  マッシュルームキッシュ 作詞・作曲:川西幸一

これも6曲目と続き「マッシュルームキッシュ」というタイトルよりドラッグソングを期待していたのですが、サウンド的にはブルースという感じ。

空きっ腹に響く至極の処方箋

という歌詞が、本当に食べ物のマッシュルームキッシュを意味しているのか、
ドラッグなのか興味深いところ。


ユニコーン25周年記念の10枚組リマスターBOXもおすすめ。
9CD+1DVDでなんとこの価格。音質も大きく向上しています。

Track8:  TEPPAN KING 作詞・作曲:ABEDON

「鉄板キング」というタイトルが目を惹きますが、
そのタイトル通り、なんとあの鉄板で焼かれるたい焼きを歌った歌となります。
(テッパンキングではなくテッペンキングと一瞬勘違いしたのは自分だけじゃないはず)

生地を流す あんを入れる
程なくすれば 匂いがたつ
裏返しなさい バリを取りなさい
さばくさばきは TEPPAN KING

と本当に鯛焼きについての歌詞です。やっぱり作詞はABE。
曲としてはかなり真面目な正統派ロック。
この曲がたい焼きの歌であることを除けば、心を揺さぶる一曲。
個人的にはアルバムの中で一番のお気に入りです。

 

Track9:  マイホーム 作詞・作曲:奥田民生

 ギターをバックに奥田民生がマイナーコードで朗々と歌い上げる一曲。
ユニコーンというより、奥田民生のソロ風な曲調ですが、
サラリーマンの苦労を歌った歌詞はやっぱりユニコーン。
曲のラストが

念願郊外更地をゲット これからここに家を建て

で終わるところがニクいです。

Track10:  CRY 作詞・作曲:EBI

EBIの独特な哀愁を漂わせるボーカルが映える一曲。

自分は自分らしく生きる ただそれだけさ 
ただそれだけのことなのに

何が正義で悪なのか

 等、シンプルかつ心に響く歌詞が上手く音楽に乗っています。
ノイジーなギターに若干のニールヤング臭を感じます。

Track11:  エコー 作詞・作曲:奥田民生

シングル曲としてカセットテープという媒体でも発売されたことが話題となった「エコー」。
奥田民生の作詞・作曲であるが、個人的にはイマイチ頭に引っ掛かりません。
もう少し歌詞とメロディーにひねりが欲しがあれば、良い曲になったと思うのですが。「HELLO」や「ライジングボール」等の名曲に一歩及ばず、といったところです。

 

Track12:  第三京浜 作詞・作曲:ABEDON

街の夜をドライブするのにうってつけの一曲。
歌詞もシンプルにまとまっていて◎。
イントロから延々と流れ続けるフレーズがColdplayの『Clocks』にそっくりなのはご愛嬌。アルバム一枚につき洋楽ネタはどこかに潜んでいるのがユニコーンの作風です。
近年の阿部は最後で盛り上げるのが本当にうまいですね。

Track13:  風と太陽 作詞・作曲:ABEDON

なんとなくビートルズのリボルバーに収録されている「Good Day Sunshine」に雰囲気が似ている「風と太陽」。"太陽"という語句からもこれは確信犯かと。
あの織田信成がPVに登場しています。
歌詞もサウンドも身構えずに聴けるところが良いですね。
奥田民生のボーカルがマッチした一曲。

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Track14:  フラットでいたい 作詞・作曲:川西幸一

最後までふざけ続けるところが今作の特徴と言えるかもしれません。
肩の力を抜いてやりたいことをやった感じ。
川西幸一のことを歌った曲なのでしょう。

【ふざけたおっさん達】

いかがだったでしょうか?
個人的には前作『イーガジャケジョロ』がいまいちだったのですが、今作はしっかり楽しめました。
タワーレコードからも大人世代の音楽としてユニコーンがプッシュされることになりました。
ユニコーン、タワーレコードが大人世代にプッシュするアーティストに決定! (2016/08/01)| 邦楽 ニュース | RO69(アールオーロック) - ロッキング・オンの音楽情報サイト

正直このふざけきったアルバムが「大人のロック」として推される対象として正しいのか疑問なところですが、UNICORNは聴いたことがない、というかたは本作からか入ってみるか、
もしくは『服部』『Z』『I LOVE UNICORN BEST』辺りから聴き始めることをおすすめします。

UNICORN『ゅ 13−14』

ミスチル最新シングルの感想もあわせてどうぞ。

イエモンの新作レビューの記事もぜひ。

 宇多田ヒカルの新曲に関する記事もどうぞ。

 ビートルズのライブCDについても。

※あ、ポッドキャストはじめました。音楽の名曲紹介もやってます。

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