【ディープラーニングも解説】
最近、世界を騒がす人工知能。
何となく理解はできるけど、でも正直「人工知能ってなに?」という問いにはっきり答えられない文系の方。
今回はそんなあなたにおすすめの一冊を紹介したいと思います。
【人工知能ってなに?】
今回紹介するのは、『 トコトンやさしい人工知能の本 (今日からモノ知りシリーズ)』[辻井 潤一 (監修), 産業技術総合研究所 人工知能研究センター (編集)]という本。
- 作者: 辻井潤一,産業技術総合研究所人工知能研究センター
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2016/12/23
- メディア: 単行本
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ぼんやりとした知識の方が多いかと思いますが、全編にわたり、イラストつきで非常にわかりやすく書かれております。
知識のない中学生あたりでも十分に理解できるのではないでしょうか。
さっそく、感想を軽く書いてみたいと思います。
【レビュー・書評】
この本を読めば、「機械学習とはなにか?」というような基礎的な知識は身につけることができると思います。
特に印象に残った部分を箇条書きで書きたいと思います。
- "人工知能"というワードに、厳密な定義があるわけではない
- 昔から人工知能は期待→失望の波を何度か繰り返してきた
- 今回騒がれているのはビックデータが手に入るようになったため
- ディープラーニングの"ディープ"は「多層」であること
- 「意味の計算」が成り立つ分散表現の面白さ
「4月-2月」=「桜-梅」なんてことも可能 - テロ対策がテキストマイニング研究を後押ししている
まずは「人工知能って何?」という基礎的な部分から、仕組み、直面する課題、今後の展開、何が便利になるのか?というあらゆる疑問に答えてくれます。
2016年12月23日と比較的新しい書籍なので、最新の研究内容についても盛り込まれているところがいいですね。
特に深掘りされていたのが「人工知能にどうすれば人間的な認識をさせることが可能か」というところ。
まだ現代でもAIが活用できていない大きな原因のひとつに、"人とAIとの認識の違い"が挙げられます。
例えば、「上り坂」と「下り坂」は小学生でも簡単に認識出来ますが、
人工知能からすれば、「同じ傾斜の坂」でしかなく、判断するのが非常に難しいのです。
自動運転での事故や、SFで描かれるようなロボットの反乱を防ぐためにも、「どこまで複雑で不確実な外界を防ぐか」という「フレーム問題」も触れられており、非常に興味深かったです。
【理系でなくても楽しめる】
いかがだったでしょうか?AIはじめての一冊にぴったりの本だと思います。
ワトソンやらNEC WISEやらいろいろ人工知能が第四次産業革命を起こすといわれていますが、現状のように数百億円もするスーパーコンピュータがヒト一人分の仕事ができるようになったとしても、世の中はまだまだ変わりません。
ぜひ今後の発展に期待したいですね。
気になる方はぜひ本を手に取ってみてください。
- 作者: 辻井潤一,産業技術総合研究所人工知能研究センター
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2016/12/23
- メディア: 単行本
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