小野洋子の詩集
ジョン・レノンの妻、そして現代アーティストとして世界的に有名なオノヨーコさん。
ずっと前から一番有名な詩集『グレープフルーツジュース』を読もうと思っていて、
2025年にようやく読めたので、軽く感想を書き残しておこうかなと。
(※この記事は積読チャンネル非公式 Advent Calendar 2025 20日目のブログ記事です)
先日は「読もうと思って読めてない積読」を紹介したけれど、
今回は「読もうと思ってちゃんと読めた本」の話となります。
今回紹介するのは、『グレープフルーツ・ジュース』という
詩人オノヨーコの代表作ともいえる詩集。

(『grapefruit(英語版)』はAmazonでなんと24000円以上のプレミアがついてたり・・・)
ニューヨーク在住ののアーティストとしてバリバリやっている頃の
ヨーコさんの本なので、オシャな感じではじまるのかと思いきや、
序文がこんな感じの解説的なものではじまるのがとても意外だった。
第二次大戦中、田舎に疎開しているときだんだん食べるものがなくなってきました。 いつもは活発な七歳の弟が、なんとなくしょげている顔を見て 私は胸が痛い思いでした。 「ねえ、何が食べたい?いちばん食べたいものは何?」 弟はちょっと驚いたような顔をしました。 「おいしいお献立を考えましょうよ。 私は豚汁とミートローフがほしいわ。 それから、デザートはショートケーキ」
今はもう、勇気づけのために
架空のメニューなど作る必要のない時代になりました。
でも精神的には、どうでしょう。
みんななんとなく物足りなく、おなかに風が吹いているような
何かに飢えているような気持ちで暮らしているのではないでしょうか。
習慣的な生活だけでは、たまらない。
何か新しい行為を人生につけ足したい。
それが架空のメニューであるとしても・・・・・・。
そういうふうに思っているあなたのために
『グレープフルーツ」を書きました。
いやあ、さすがにすごいね。
英語版がどうなのかは知らないけれど、
日本版は現代を代表する写真家が
詩に対する写真を掲載していて、それも込みでアートな一冊。
心ある人々に今も歌いつがれているこの「イマジン」は
ヨーコの『グレープフルーツ』という本に
インスパイアされたものだと、ジョン自身が語っています。「想像しなさい」という言葉は
ヨーコがジョンにあたえた
世界を変えるためのキーワードだったわけです。
(訳者まえがき より)
『グレープフルーツ』は初め、1964年に500部の限定版として
東京で出版されたものらしい。
(今でいう"ZINE"みたいなことやっててそれもすごい。)
この詩集の特徴として、すべてが「命令形で書かれている」ということ。
一つ目がこれ。
地下水の流れる音を聴きなさい
この詩もよかった。イマジンの元ネタとして有名なやつ。
想像しなさい。千の太陽がいっぺんに空にあるところを。一時間かがやかせなさい。それから少しずつ太陽たちを空へ溶けこませなさい。ツナ・サンドウィッチをひとつ作り食べなさい。
ツナ・サンドウィッチをここに出すセンスの良さよ・・・。
これも好き。
思い出を脳の片半分に入れなさい。
そこに閉じこめ、忘れなさい。
脳のもう片半分に
それを探させなさい。
録音しなさい。
石が年をとっていく音を。
ブライアンイーノって感じ。
極めつけがこれ。
この本を燃やしなさい。
読み終えたら。
約100ページのコンパクトな詩集だけど、いろいろ刺激を受けたので、
読めてほんとによかったなと。
音楽家としても素晴らしすぎる方なので、
詩集とアルバムもあわせて、
一足先に、メリークリスマス。
・HAPPY XMAS (WAR IS OVER) John & Yoko Plastic Ono Band
War Is Over If You Want It.