【Queen's Gambit@ネトフリ】
ネットフリックスで話題の海外ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』。
師走のドタバタのなか、仕事終わりに時間を見つけて徐々に見ています。
あらすじをひとことでいうと、
「チェスをテーマにしたスポ魂ドラマ」。
苦労しつつも成り上がっていく様子が魅力のドラマなのですが、
ストーリーのみならず、映画的な色彩・カットのすごさも際立つ一作です。
【構図や色彩の使い方】
そんな中偶然Youtubeでみつけたのが、
クイーンズギャンビットの色彩やカットについて解説された2つの動画。
まずは「色」から。
The Briliant Use Of Complementary Colors In The Queen's Gambit
(この「about photography」というYoutubeチャンネル、
興味をそそられる動画ばかりなので、写真や映像好きの方にはおすすめです)
『Queen's Gambit』を見た方ならわかると思いますが、
アールデコ調のデザイン家具、衣装、背景。
小道具も相当に凝って作られたものであることがわかります。
・・・なので色調も相当考え抜かれてたりします。
色彩の基本的な部分ではありますが、
冷たい色は悲しさや孤独をあらわし
一方で、暖色系は優しさや楽しみを表す、
例えば、
エピソード1で、温かい色で幕を開ける
エピソード2では暗く重たい雰囲気。
・・・・というように、
しっかりと色をコントロールしていることがわかります。
黄色い馬車がヴァイオレットの影を生み出すことに驚いた
画家ドラクロワの例を用いて、
色の相性についても語ってくれてます。
エリザベスの赤髪を活かしたグリーンのカーテン。
コントラストがどのシーンにも活かされているのがわかります。
次は構図やフレームについて。
The Queen's Gambit - the photographers perspective on framing and composition
クイーンズギャンビット、
とにかく「どこで再生を止めても様になる画がすごい」、
という話です。
7つの構図テクニックでクイーンズギャンビットのシーンを解説してくれます。
- ライン
- 対称性
- パターン&リズム
- フレーム
- ネガティブな空間
- 深さとレイヤー
- クローズアップ / ポートレイト
まあ映画好きなら「まあそうだよね」っていう内容かもしれませんが、
やっぱりこういう基本を徹底的に駆使するのがプロの技なんでしょうね。
ネトフリオリジナル映画ドラマの質はほんとに上がってきていて、
『ROMA/ローマ』『アイリッシュマン』も
どのカットもパリッとしてたのを思い出しました。
ク〇映画だった『ブライト』の頃から相当進化していると思います。
また、脚本を担当したのは、
『マイノリティ・リポート』を担当したスコット・フランクという方だそう。
できる人は時代や設定に関わらず、
世界中の人を惹きつける物語を作れるんですね、ほんと羨ましい限り。
あと、ポッドキャストでこの方のインタビューを聞きましたが、
とにかく
「主人公エリザベスのアタマの中を再現することを意識した」
的なことを言ってたのが印象的でした。
チェスの試合の内容でなく、
エリザベスの心情の揺れ動きにフォーカスを当てたのが
このドラマの成功の理由でしょうね。
PodcastやYoutubeなどで気軽に
制作者のインタビューやこだわりにアクセスできるようになったのは、
ほんとありがたいことだな、と最近映画を見るたびに思います。
話は飛びますが、
とりあえず今年はチェスのルールを覚えたので、
来年はまともに戦えるレベルまでもっていけたらな、
というのを2021年の抱負のひとつにしたいと思います。笑
・・・と長々と書きつつも、
まだ途中までしかみてませんので、見終わった際には
一から色や構図に目を配って見返したいと思います。
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今週のお題「もう一度見たいドラマ」