【村上春樹のインタビューを読んで】
MONKEYを購入するのはMONKEY Vol.6 音楽の聞こえる話以来ですが、
短編小説を書くことに僕自身非常に興味があるので、久々に手を伸ばしてしまいました。
『Monkey』とは、ポール・オースターやトマス・ピンチョンの翻訳で有名な柴田元幸さんが編集長を務める文芸誌。文学世界の魅力を様々な角度から伝えてくれます。
今回、村上春樹さんのインタビュー で印象深く、なおかつブログ記事を書くことにも通じる部分があったので、紹介したいと思います。
【MONKEY Vol.9感想】
僕、短編は一つだけでも、ここいいじゃんという部分があれば、それでいいと思っているんです。P.76
そうです、ブログ初心者なんてまだ文章の書き方すらままなりません。
自分の中で「うまく書けたな」という文章が一つでもあれば、それは成功と言えるのではないでしょうか。
なんにせよ、「これは私にしかできない」という個性的なシステムを自分の中にこしらえてしまうこと。それが何より大事です。言い換えれば、どこでもあるような小説を書かないこと。たとえうまくなくてもいいから、自分にしか書けない物語を創り出すこと。P.76
やはりいくらでも読む物が溢れかえっている中で目立つには、独自性が欠かせないのでしょう。このブログの独自性といっても、まだそれほど思いつきません。
以前に出ているインタビュー集にもあった通り、
村上春樹さんはとにかくタイトルを先に決めて、その語感を頼りに世界を膨らまして小説を書いてしまうそうです。
村上さんの短編小説には『パン屋再襲撃』や『象の消滅』『氷男』『レキシントンの幽霊』など、魅力的なタイトルが多いのは、
内容に縛られず先にタイトルを決めて書くためでしょう。
ブログの記事もこれぐらい心に訴えかけるタイトルを付けられればよいのですが、
まだまだ修行が足りなさそうです。僕も自分なりの"システム"を試行錯誤しながら構築していきたいと思います。
また、作家の川上弘美さんのインタビューからの下記部分も、ブロガーの方は共感できるのではないでしょうか。
ーわからないから、書くみたいなことあります。気になって、引っかかってるんだけど、どういうことかわからないから書く。わかっていることや答えがあるようなことは実は書けない。 P.139
僕の場合、上の記事はそんな例の典型として挙げられます。。
「なぜ1800円も払って映画館に行くのだろうか」という疑問から生まれた記事になります。
自分の中のもやもやを原動力にしてブログ記事を書くのも、有効な手段の一つだといえるでしょう。
【おわりに】
今回紹介した内容に倣って、先にタイトルを付けて記事を書き始めてみました。
といってもインタビューをもじってみただけですが。
僕も一度は短編小説、書いてみたいです。
短編は長さの制限があるだけに(厳密にはないのでしょうが)、言葉の取捨選択が鍵を握りそうです。
本日発売の『MONKEY』、かなり幅広く短編小説が収められているので、短編小説を書いてみたい方・ブロガーのみなさんも含め、興味のある方はぜひ。