世界のねじを巻くブログ

ゲイが独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/電子書籍/Lifehack/Podcastなどについてお伝えします。ポッドキャスト「ねじまきラジオ」配信中。

書評

本や雑誌の感想・レビューを書くカテゴリ。

NewYork Timesの"読者"が選ぶ本100冊と補足記事あれこれ

ニューヨークタイムズの100冊 一週間前に書いた下記の記事が、意外と読まれたので、軽い補足記事的なものをいくつか貼っておきます。 www.nejimakiblog.com 新たに公開された、「ニューヨークタイムズの読者が選ぶ100冊」。 ・Readers Pick Their 100 Best B…

ニューヨークタイムズによる「21世紀のベスト本100冊」が発表。

2000年以降の小説ランキング NewYork Timesが、数百人の小説家、学者、編集者、ジャーナリスト、評論家、出版社、詩人、翻訳家、書店員、図書館員、などあらゆるジャンルの著名人にアンケートを募り、21世紀のベスト小説100を作成。 ランキングの集計の仕方…

『はてなブログの文学フリマ本 わたしがブログを書く理由』を読んだ感想

ブログに書き残すことの意味 文学フリマ東京37で配布されたはてなブログ本、『 わたしがブログを書く理由』。 blog.hatenablog.com 文学フリマで紙の書籍が配布された以外は、掲載された人にのみ、はてなからPDFが送られてきた幻の(?)一冊。 休みの日にキン…

『百年の孤独』に挫折しないための(自分のための)備忘録まとめ

ガルシア=マルケスの楽しみ方 いよいよ、文庫版の『百年の孤独』が本日発売。 あくまで一度挫折した自分がちゃんと楽しめるように、予備知識を調べてため込んでいたものを、ブログにまとめておこうかなと。 これからはじめて読む方も、参考にしていただけれ…

『百年の孤独』のオンライン読書会を一カ月かけて行います。

ガルシア=マルケスの代表作が文庫化 ノーベル賞文学賞を受賞したコロンビアの作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスの代表作『百年の孤独』の文庫版が発売予定。 Netflixで映像化も予定されており、ドラマ版が2024年12月に配信されるという噂。 www.nejimaki…

ガルシア=マルケスの短編・中編小説を読むためのガイド

『百年の孤独』を読む前に ガブリエル・ガルシア=マルケスの代表作『百年の孤独』を読む前に、頭を"マジックリアリズム慣れ"させておこうと、短編集を読むことにしました。 アマゾンなどで手に入りやすく、お手頃価格な版を3つほど紹介しておきます。 (※ち…

ZINEやリトルプレスを探す・作るためのリンク集

自費出版本のリンクまとめ 最近、ZINEを作る人が身の回りでも実感として増えてきたので、「自分も作ってみたいな」と思うものの、あまりまとまった形でのページがなかったので、軽く調べてリンク集的なものをつくってみました。 意外とZINEに関する情報がま…

『死亡記事を読む / 諸岡達一』(新潮新書)を読んだ感想

訃報の裏側を知る 諸岡達一という死亡記事専門家の本『死亡記事を読む』を読み終えた。 個人的に印象に残った部分をいくつかまとめていこうかなと。 死亡記事は、新聞の紙面割で言えば、おおかた社会面の最下段に載っている。小さい記事ではあるが実は読み応…

『百年の孤独』Netflixドラマ化について現在わかっていること

ガルシア=マルケスの小説が映像化 ノーベル賞を受賞したコロンビアの小説家、ガルシア=マルケスの代表作『百年の孤独』がネットフリックスでドラマ化されるとのこと。 まだ公開時期は未定。2024年5月3日時点で出ている情報を備忘録がてら、ブログにまとめ…

『ザ・キンクス / 榎本俊二』のマンガを読んだ感想

日常系漫画 今年は「漫画をたくさん読む」を目標のひとつに挙げているので、見つけて良さげなコミックがあれば、積極的に手をつけていくことにした。 以前、ニュースレターを書くためにThe Kinksという英国ロックバンドの名前をTwitter(X)で検索したら、なん…

『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Café』対談集を読んだ感想

教授のインタビュー本 かなり昔に電子書籍で読んだ『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Café』。Evernoteで「村上龍」を検索してたらキンドルのハイライトが残っていたので、せっかくということでブログに書いてみようかと。 坂本龍一さんが亡くなったとき、追悼…

光文社古典新訳文庫版『ドラキュラ』章ごとの感想まとめ

唐戸信嘉訳の読書会 以前も何度かブログで紹介した、"吸血鬼ドラキュラの作品を毎日5ページずつ読む"という試み。 www.nejimakiblog.com どこに感想をまとめようか迷った挙句、つぶやきはSubstackチャットに、章ごとの感想はこのブログ記事に追記しながら随…

光文社古典新訳文庫『ドラキュラ』を毎日5ページずつ読む読書会をはじめます

吸血鬼ドラキュラを半年かけて読む試み 以前紹介した海外の「ドラキュラ・デイリー」読書会が面白そうだったので、僕もちょっとトライしてみることにしました。 www.nejimakiblog.com ちょうど光文社古典新訳文庫版の唐戸信嘉さん翻訳の『ドラキュラ / ブラ…

『ドラキュラ』の小説をニュースレターで毎日読むのが海外で流行しているらしい

Substckとバンパイア あの”吸血鬼ドラキュラ”の原作を毎日少しずつ読むのがアメリカを中心に流行している、というのをポッドキャストで聴いたので軽く紹介しようかなと。 ・「いかにしてサブスタックはドラキュラをリバイバルさせたのか?」 slate.com ここ…

ナオミ・イシグロの『逃げ道』読書会をニュースレターで開催します。

ブックスタックでオンライン読書会 一冊の本を、一ヶ月かけて みんなで読んでいくというちょっと変わった読書会を 「BookStack」というニュースレター上ではじめます。 www.nejimakiblog.com 記念すべき第一冊目を何にしようかは 正直かなり迷いましたが、 …

オンライン読書会をニュースレター「BookStack」ではじめます。

ブックスタック 以前からずっとやってみたかった読書会。ニュースレターという形式で開催してみることにしました。 その名も「BookStack」。 bookstack1.substack.com Substackにて、月に一冊ずつ、みんなで進捗をあわせながら読むという試み。参加はもちろ…

高騰していて買えないプレミア本や気になる高価格帯の本を紹介してみる

高額な書籍たち アマゾンで欲しいものリストに入れているけれど、中古本でもプレミアがついているものや、元々のお値段が高くて手が届かないものが貯まってきたので、整理する意味も込めてブログにまとめてみました。 (※だいたいが3000円以上する"御本"ばか…

E.M.フォスターが同性愛を描いた短編小説「アーサー・スナッチフォールド」を読んだ感想

英国のゲイ小説 イギリスの作家、E・M・フォスターが書いた短編小説「アーサー・スナッチフォールド」を読んだ。 同性愛的要素を含む、と聞いて以前から気になっていたんだけれど、プライド月間ということでようやく手に取ったという感じ。 当時英国では犯罪…

短編小説を毎日一編ずつ読んでいくという試み (※随時更新)

一カ月間の短篇読書チャレンジ どうも、ねじまき(@nejimakiradio1)です。 新しい月始まりということで、また懲りずにあらたな挑戦をしてみようかと。 今回のテーマは「毎日1篇ずつ短編小説を読む」ということ。今年は小説を書きたいなということもあって、た…

AI時代に読む村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』

新作の予習に 最新作『街とその不確かな壁』が明日発売。タイトルや前情報から、過去作『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と関連しているのは間違いなさそうなので、10年振りぐらいに再読。 個人的には初めて読んだ村上春樹の長編が『世界の…

『はてなブログの日記本 2022』を読んだ感想

純日記を集めた一冊 はてなブロガーの日記を集めた『はてなブログの日記本 2022』を読んだ。”たくさんの何気ない日記を集めました”というキャッチコピーのとおり、 お店での出来事から運動会、くるりのライブ、雨の日の一日、入学式やたぬきうどん...などな…

ブルータスのドーナツ特集があなどれない話

本当においしいドーナツ@BRUTUS 雑誌ブルータスでなんと『本当においしいドーナツ』特集が。表紙の ”ドーナツは、ブームじゃなくて文化です。”という文字が頼もしく、甘いものには目がないので、さっそく読んでみました。 冒頭からいきなり京都のドーナツ屋…

『ホビットの冒険』(岩波版)を読んだ感想

指輪物語の前日譚 ホビットの冒険(新版:瀬田貞二訳) がキンドルの電子書籍で発売されたので、ドラマ版『力の指輪』予習のために読んでみました。 子供の頃にリアルタイムで映画版『ロードオブザリング』をみて原作の『指輪物語』に挑むも挫折。 今回ドラマ版…

京都破壊SFアンソロジー「京新星爆発」が気になる

京都が舞台のSF短編小説集 はてなブログのお題が「SF」ということで、最近気になっている本について少し紹介。 インターネットで有志が書いた京都破壊SFアンソロジー「京新星爆発」。 ブログのお題は"古今東西のSF"と書かれてましたが、まさか京都が舞台のSF…

『ブログ誕生 総表現社会を切り拓いてきた人々とメディア』を読んだ感想

Blogの歴史と問題 "誰でも書き手になれる画期的なサービス"だったブログ≒ウェブログの普及と直面した様々な問題を書いた本の紹介。ここ最近、大手ブログの閉鎖が続くなか、ブログの歴史を振り返ろうと思い図書館で借りてみました。 著者はニューヨークタイム…

京都府立図書館の電子書籍貸し出しサービスを試してみた感想

図書室で電子書籍貸出 岡崎にある京都府立図書館ではじまった、「電子書籍貸出サービス」をさっそく利用してみました。 一度現地で会員登録さえすれば、京都府民なら誰でも電子書籍をレンタル利用できるようになります。 ・・・実際やってみたところ、登録手…

本を解説文から先に読むという背徳感

小説のあとがきはいつ読むか問題 読書好きな人なら誰もが経験したことのある「あとがき」を先に読んでしまうという背徳的な行為。 僕はわりかし頻繁にやってしまうのですが、ネタバレで後悔することもある一方、より物語の世界に入り込めることもあり、「み…

『プロテストってなに?』の本で知ったLGBTQムーブメントや読んだ感想

世界を変えたさまざまな社会運動 とあるきっかけで読ませてもらった抵抗運動に関する一冊。『プロテストってなに?/ アリス&エミリー・ハワース=ブース (著』。世界中の社会運動やその歴史をまとめた本です。 自由とは「ほかでもない自分自身こそが自らを導…

2021年に心揺さぶられたKindle本10選

電子書籍振り返りin令和三年 令和3年に読んだ"おすすめのKindle本"。年末恒例のブログ記事、だいぶ遅れましたが軽くまとめてみようかと。(今年読んだ本なので、2021年発売の本ばかりではないです) www.nejimakiblog.com 電子書籍振り返りin令和三年 トレバー…

コロナ禍に観る映画『インフェルノ』とダンテの「神曲」

没後700年とパンデミック ダンテが亡くなってから700年が経つのだそう。ダンテといえば、やっぱり『神曲』。 ということで、いきなり原作を読むのはちょっと辛いので、ちょっとずるをして阿刀田 高の『やさしいダンテ<神曲>』 (角川文庫)と、コロナ繫がり…