アメリカ旅行の記憶
店員さんとの思い出、となるとまず思い浮かんだのは
ロサンゼルスの「Amoeba Music Hollywood」での思い出だった。
初めての海外一人旅で訪れた、
LAダウンタウンの一角にある 知る人ぞしる名レコード店。
日本の音楽メディアでも度々名前が挙がるほど有名なお店なのだ。
なにしろ老舗店なので、
あのポールマッカートニーが中でライブをしたこともあったりするほど。
有名人が「何のレコードをディグるのか?」を記録する人気ドキュメンタリー「What's In My Bag?」のあそこ、といえば伝わるかもしれない。
僕がアメリカ旅行をしたオバマ政権の頃、
円高ドル安の影響で1ドル=78円 (なんと!)ぐらいだったので、
学生がバイトで貯めたなけなしのお金でも、
そこそこ強気で購入できた。
当時は家にレコードを鳴らすような環境もなかったので、お目当てはもちろん中古CD。
なけなしのお金(ただし円高パワーで強め)で購入したのはこんなアルバムたち。
当時の写真を振り返ってみなくても、はっきりと何を買ったのか覚えている。
- Avalon / ロキシー・ミュージック
- Live One / フィッシュ
- Two Against Nature / スティーリー・ダン
- Live At Hollywood Bowl / ザ・ドアーズ
- Smile / ビーチ・ボーイズ
平成生まれの学生にしてはずいぶんクラシックなチョイスなせいか、
音楽への思いを察知してくれた黒人のおにーさんの店員が会計の途中に、
レジ脇に置いてあるピンバッジやステッカー(もちろん売り物) を掴んでCDと共に紙袋の中に入れ、
「Take it.(もってきな!)」と僕に渡してくれた。
一瞬わけがわからなかったけれど、
僕は意図を察して「ありがとう!」とあえて日本語で返して店を去った。
アメーバレコードでの店員さんとのやりとりは、
まさにあの旅で一番「アメリカンだなぁ!」と感じた出来事だった。
シンプソンズそっくりのスクールバスをみたときも、
ヨシュアツリー国立公園でXXしたときも、
In and Outバーガーを食べたときも、
"ザ・アメリカ" を感じたけれど、
この"ささやかな瞬間"もまた大切な思い出だったりする。
旅行中、ずっとポータブルCDプレイヤーを持ち歩いてCDを聞いていたので、
ロキシーミュージックの「More Than This」やフィッシュの「Bouncing Around The Room」を聴くたびに、あの出来事を思い出す。
あの店員さん今頃なにしてるんだろうなあ。
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