ザ・プディングとデータ分析
ビジュアルストーリーテリングって最近耳にするようになりましたが、
アメリカのニューヨーク発のメディア「The Pudding」のコンテンツがほんとにすごいのでざっと紹介。
動画ではなく、ブラウザー上の1ページで物語を展開していくという形式がほとんど。
文字にすると伝わらないですが、とにかく斬新です。いわゆるインタラクティブ記事ってやつですね。
まぁとりあえず見てみて、ということで、
深夜にみると興奮して寝れなくなるほどすごいです。
- ザ・プディングとデータ分析
- Best Year in Music
- I KISSED A GIRL” TO “CALL ME BY YOUR NAME”
- Live Music Analyst
- How Robert Glasper sampled Miles Davis on “Ghetto Walkin’”
- Film or Digital?
- 「HOLLYWOOD'S GENDER DIVIDE AND ITS EFFECT ON FILMSハリウッドにおける性別の分断とその影響
- Do Authors Write Where They Know?
- シットコム「The Office」の会話についての分析
- ワインと数字の世界
- ウィキペディアでマイルスデイビスに言及したページの分析
- Best Year in Music
たとえばこんな感じ。
Best Year in Music
指定した年の音楽チャート(Billboard)の変化を曲とビジュアルで表現してくれます。
洋楽好きな方はずっとみていられると思います。
I KISSED A GIRL” TO “CALL ME BY YOUR NAME”
同性愛的な歌詞についての考察をまとめたビジュアルエッセイ。
いわゆるインタラクティブ記事で、
曲が該当の歌詞の部分から自然に流れるところとか、
チャート上でのジャケットの表示、スクロールの表現など
ほんと細かい部分まで色々工夫されてるのがわかります。
サイトもそこまで重たくなく、サクサク動くのもすごい。
Live Music Analyst
ライブ音楽の分析がいろいろまとめられてます。
ライブ音源とCD音源の差を可視化しているのが特に面白かったです。
ボブディランからブラー、コールドプレイまでいろいろ聞けるのでぜひ。
How Robert Glasper sampled Miles Davis on “Ghetto Walkin’”
ロバート・グラスパーがどうやってマイルスデイビスをサンプリングしたのか
Twitterやってる人とか好きそうな感じ。
こんな風に音楽組み立てられたら楽しいだろうな~と思うばかり。
Film or Digital?
フィルム映画かデジタル映画か?
フィルム映画やからデジタル映画への移行や逆行の歴史を知れたりして
めちゃ興味深いです。
シネフィルの人でも楽しめるかと。
「HOLLYWOOD'S GENDER DIVIDE AND ITS EFFECT ON FILMS
ハリウッドにおける性別の分断とその影響
脚本家の性別/ジェンダーが映画に与えた影響を可視化。
配給会社で絞り込めたりもして、意外な発見があります。
データジャーナリズムってこういうことなのかも。
Do Authors Write Where They Know?
作家は自分の知っている場所について書くことが多いのか?という調査。
小説家によって全然違うのが面白い。
pudding.coolのなかでもわりと好きな記事。
シットコム「The Office」の会話についての分析
「これどうやって調べたの?」ってマジであっけに取られるデータ分析。
『ジオフィス』ファンの方はぜひ笑
ワインと数字の世界
ウィキペディアでマイルスデイビスに言及したページの分析
どれも本当に出来がよくて、思わずずっと見入ってしまいます。
Aboutページの宣言もコンセプトが明確でかっこいい。
At The Pudding, our goal is to advance public discourse and avoid media echo chambers.
We are committed to listening, learning, making changes, and being proactive in the fight for equity, inclusion, and racial and social justice.
テキストだけだと誤解を招くような内容も、
データを自分ではっきりと確認できるようになれば、
誤解・誤読も少なくなる。
かつマイノリティーの声も可視化して届けやすいといういいことづくめ。
ただここまでヴィジュアルを映えさせる&わかりやすくする
には相当なスキルが必要だと思いますが、
これからは日本でもこういったコンテンツは増えていくんでしょうかね。
最近はニューヨークタイムズでも
こういうインタラクティブ記事は増えてきていて、
もっと当たり前になればいいなと思ったり。
PC / スマホどちらでもほぼ同じ体験ができるのも◎
ビジュアルエッセーというだけあって、
どの記事も着眼点や視点が興味深く、
政治や歴史、ポップカルチャーまで幅広くカバーしているのもさすが。
データストーリーテリングともいわれるそうですが、
ワシントンポストなどアメリカ大手メディアもこの方向に向かっているそうなので、
いずれ日本でもこういうビジュアルエッセイが主流になるのかも?
データ分析を仕事にされている方やデザイナーの方はぜひチェックしてみてください。