世界のねじを巻くブログ

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2022年のポッドキャスト界隈に起こりそうなことを予想してみた

ポッドキャストアドベントカレンダー2021

2021年も残すところあと一ヶ月。
せっかくなので、今年のポッドキャスト関連の軽い振り返りと、
2022年はどうなるのか?」を勝手に予想してみました。

(※この記事はドングリFMさん主催の「ポッドキャスト配信について語るアドベントカレンダー」
二日目に
投稿するブログ記事となります。)

 

ポッドキャスト動向振り返り

ここ数年のPodcast動向で個人的に気になったものをざっくりと振り返るとこんな感じ。

2018年: Google Podcast App配信開始
2019年: Spotify Podcastの正式サービス開始
    SpotifyがAnchorとGimletを買収
2020年: SpotifyがJoe Roganのポッドキャスト番組を100億円で買収 
2021年: SpotifyがMusic+Talkサービス開始  
    Amazonが本格的にポッドキャストサービスを開始
    Apple、ポッドキャストをサブスク対応に
2022年:      ???  


2021年の振り返りとして個人的に印象に残ったのは、
Amazonのオーディオに関する気合の入りっぷり

立体音響やHDオーディオもAmazon Music Unlimitedなら追加なしで聞けるようになったり、
ウェブ広告やポッドキャスト上での音広告もかなり目に(耳に)したので
お金も相当かけているような気がします。
アマゾン独占ポッドキャスト番組の質も思ったより質が高く、
音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんの「生活が踊る歌」や、
映画のウォッチパーティー・音声解説をそのまま流すという
『DOMMUNE RADIOPEDIA 超文化大百科!! ポッドキャスト』の試みもなかなか面白かったです。

 

2022年の動向予想

ということで、本題の2020年のポッドキャスト動向予想をまとめてみました。

※全てねじまきの妄想なので、あくまで参考程度に読んでください。

 

Youtubeをポッドキャストアプリで聴けるようになる

海外ではよく噂されてますが、
Youtube側で音声のみのRSSを流せるようになり、
全ての動画をポッドキャストアプリで音声として聴けるようになるという話。


音声のみ再生はすでにYoutube Premiumで実現できていることですが、
もっとオープンなって無料会員でも聞けるようになるんじゃないかと。

「Youtube Musicアプリがポッドキャストアプリになる」
というのが一番現実味ありそうです。

ユーチューバーが本格的に動き出せば、
さすがにポッドキャストに注目があつまるはず。

ビデオポッドキャストに関していうと、
Spotifyで動画ポッドキャストの配信も増えてきており、
これからも一般人が利用できるようになりさらに増加するのだとは思いますが、
それほどうまくビジュアルを活用できている番組は多くないような。

音声・動画どちらでも見れます/聞けます、というのが当たり前になる気がします。

Youtube Podcast:グーグルの新しいポッドキャスト戦略? | 世界のねじを巻くラジオ

 

ブログサービスとの連携

AnchorとWordpressが連携したのも今年の話ですが、
ポッドキャスト用のランディングページを作るだけには終わらない気がしてます。

オーディオとテキストはすごく相性がいいのは
Googleの音声入力を使っていればよくわかる話。

たとえば、ポッドキャスト収録をすれば、
AIが自動的にタイトルと見出しを作ってくれて、、
あとは本文を少しいじってブログ記事として投稿するだけ、
なんてサービスができたらいいな、と思ったり。

ブログはテキスト or 音声 どちらでも読めます/聞けますよ、っていうような流れも
近いうちにくるんじゃないかと思ってます。

 

RSSリーダーの復権

2021年は日本でもニュースレターが話題になりましたが、
2022年はRSSリーダー人気が復活するのではないか、と予想してます。

VivaldiがRSSリーダーをブラウザに搭載したり、
Google Chromeもモバイル版では簡易的なRSSリーダーが実験的に使えるようになったりしたのも今年の話。

その流れでポッドキャストもより多くの人に聞かれるようになるのでは?という
淡い期待を込めた予想でした。

ブラウザで気軽に聞けるように公式のプラグインとかもでてくるかもしれませんね。

(※現時点でのブラウザで聞けるポッドキャストサービスの中ではGoogle Podcast かPocket Castsがおすすめ。)

ポッドキャスト未来予測

アーティストが音楽制作の思いや舞台裏を語るのが当たりまえになる

ストリーミング配信になって、音楽好きの一人として寂しいなと思うのが、
ライナーノーツがないところ。
(※Apple Musicにはそれらしいものがありますが、
かつてのCDの解説文には全然及ばない感じ。)

 

例えば aikoの新作『どうしたって伝えられないから』は
本人による楽曲解説があってめちゃ楽しめました。

Liner Voice + aiko「どうしたって伝えられないから」 | Spotify Playlist

 

アーティスト自身がポッドキャストなどで音声解説のを配信するのが当たり前になってくるのでは?

グレイトフルデッドやプリンスはさすがに対応早かったですね。

 

Spotify Shopができる?

Spotify 公式Shopができて、
個人でもオンラインでグッズを販売できるようになる。
なんてのも面白そうかも。

 

現状、日本では「Suzuri」などで
Tシャツやマグカップの販売が可能ですが、
こういった仕組みをスポティファイショップ側で揃え、
Spotifyアプリから直接購入できれば
リスナー側としても配信者としても、スポティファイとしても良いことづくめな気がします。

ものづくりができるポッドキャスターさんは
しっかり自分の商品を販売されていますが、
一般の個人であれば、それはなかなか敷居が高かったり。

なのでこういうのは需要あるんじゃないかな~と。

グッズにはシリアルコードが入っていて、
購入者限定でプレミアム音源が聞ける、とかでも面白そうかも。

 

話はずれますが、
あのNetflixも公式ショップをオープンし、
これからどんどん商品を増やしていく流れにむかっていたり。

なので、スポティファイがお店を開いても不思議ではないかと。

2022年は、Spotifyのリアル店舗がアメリカやスウェーデンにできる、
とも予想しておきます。

 

www.nejimakiblog.com

 

Spotifyが独自配信のオーディオドラマが全世界でヒット

2021年は『ビジネスウォーズ』や『ドクターデス』など、
海外の良質なポッドキャストが日本語訳されてきてます。

 

・・・なのでこれからはNetfixのように、
買収した企業の力で
作り込んだポッドキャストを全世界展開する方針になるのでは?
と思ったり。

 

Podcast業界的な話でいくと、
海外の有名どころのポッドキャスト制作スタジオはもうすでにどこかが買収済みで、
残りの駒は意外と多くなかったりしますし、
これからは制作側に注力していく方向に向かうと思ってます。

 

英語のみの番組ならたくさん出てきてますが、
全世界向けにローカライズしてヒットさせることができれば、
映画展開もできて新規リスナーも増えるはず。

もう来年は海外ドラマと呼べるぐらいの大型のポッドキャスト番組が
ぼんぼん出てくるのに期待してます。

 

オーディオブックで有名作家の新作を独占配信

スポティファイがオーディオブックのFindawayを買収したのが最近話題になりました。

・・・ということで、有名な作家の本が、
Spotify限定のオーディオブックで発売されるのでは、という予想をしてみました。

たとえばでいうと、
J.K.ローリングさん (最近いろいろ問題を起こしてますが)
ハリーポッターの新作を出す、となれば
飛びつくファンは多いのではないでしょうか?

 

ほかにも、
個人でもSpotify上でオーディオブックを作成して販売できるようになる、
のも十分にありえるかと。

ポッドキャストは聴き放題のまま、
パッケージングされたオーディオブックはきちんと購入して聞くイメージ。

日本でいうと、audiobook.jpさんの感じに近くなるのかな?

好きなポッドキャスターの限定エピソードなら、
お金を出してもいいよ、という人は少なくないはず。

 

Podcasting2.0がお目見え?

ポッドキャストの父、

Adam Curryさんが構想しているポッドキャスト2.0。

SpotifyやAmazonのように閉鎖された”Netcast”ではなく、
オープンなエコシステムを目指しているようです。

 

・NFTや仮想通貨での投げ銭が可能になる
・コメント・お便りが全プラットフォームで統一される
・RSSの同期がもっと早くなる

 

なんて話もありますが、どこまで実現するんでしょうかね~。


投げ銭については、
Spotifyが独自の通貨を始めたりするのも面白そうかも、と思ったり。

ネットキャストという新しいポッドキャストの定義 | 世界のねじを巻くラジオ

 

超短尺のポッドキャストが流行る

短尺動画で成長し続けるTiktok。

これと同じことが、音声でも流行る気がします。

Tiktokは画面を見ていないと理解できませんが、
音声なら耳で聞くだけ。

「数十秒でいかに面白いことを伝えられるか」で考えると、
シンプソンズのキャラや、The Officeの登場人物が、
20秒のコントをしているのを聴けるのであれば、
まあまあ楽しそうかも、と思ったり。

コメディアンでいくとDemitri Martin的な感じとか笑

 

そんな"音声版インスタストーリーズ"みたいなのがあれば、
スマートスピーカーで友人の声を聴きながら
歯を磨きながら聞いてみたいな~と笑

 

音声広告とも相性が良さそうだし、
割とありなんじゃないかと思ってます。

 

この辺はAmazonとFacebookの戦いになりそう?な感じかも。

 

www.nejimakiblog.com

 

企業専門のポッドキャストカテゴリーができる

マクドナルド、トヨタ、スバル、マイクロソフト・・・。

海外でも大手企業が自社のポッドキャストを作ることが増えてきてます。

今は知名度アップのための番組が多い気がしますが、

店に行って今週のコードを伝えると
ナゲットがおまけで一つ増えたり、
限定のフレーバーにできたり、
そんなことが出来たら面白そうだな、と。

 

実際に番組の最後にクーポンコードをアナウンスして、
ウェブ上で入力してもらう、というパターンは珍しくないので、
Spotify側で企業ポッドキャストの特集ができたりしたら
リスナー側としても楽しいかも。

 

 

地方新聞社の音声配信が増える

ローカル系のポッドキャスト番組がもっと増えていく気がします。


県・市 単位のエリア別にニュースを流して、
超地元のトレンドが聞けるとなると面白そうだな、と思ったり。

有名どころだと、東京新聞や琉球新報はうまくやっておられますよね。

アプリの仕組み的にGPSなど位置情報を利用したりして、
一番実現の可能性があるのはやっぱりスポティファイ。
そしたらみんなSpotifyから離れなくなる気がするな・・・。

場所・年齢層などでパーソナライズもできるとすごく可能性はありそうです。

 

・・・・という感じで、2022年はどうなるか?という未来予測、
スポーツやラジオ関連など
まだまだ書けそうなトピックはたくさんあるのですが、
そろそろこの辺にしたいと思います。

 

ポッドキャストに関してはSpotifyの存在感が増す一方ですが、
音楽に関しては残念に思うことが増えたり。

2021年に開始されるはずの高音質版のSpotify Hi-Fiもいつ導入されるんだろうね・・・。
アプリもかなり重たいですし。

 

2022年の個人的に注目していることを5つに絞ると、

・Youtube動画がポッドキャストアプリで"聴ける"ようになるのか?
・「秋山第一ビルヂング」の シーズン2
・Podcasting2.0がどのレベルで実現するのか
・Facebookが本格的にサービスをはじめるのか
・地方新聞社が音声配信が当たりまえになるのか?

というあたりですかね笑

 

わりと長めになりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

ゲイ的な視点で音楽や映画・本・旅行について語る
ねじまきラジオ」という番組を配信してますのでよければ聞いてみてください。

open.spotify.com

 

ドングリFMさんのアドベントカレンダー、
まだまだ続くのでぜひ読んでみてください!

ポッドキャスト配信について語る Advent Calendar 2021 - Adventar