世界のねじを巻くブログ

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テッド・ジョイアの「音楽産業未来予測20」で印象に残ったこと

Ted Gioiaによる音楽業界の予言

ジャズ批評家として有名なテッドジョイア氏によって、
NewMusicboxというアメリカのWebマガジンに投稿された音楽産業の未来予測が
かなり興味深かったので、印象に残った部分を軽く翻訳してみました。

(以前紹介した記事も面白いのでぜひ)

「音楽の未来に関する12の予測」テッド・ジョイアの文章で印象に残ったこと - 音の壁ラジオ

 

シリコンバレーの大手企業が、量子コンピューティング技術により"次のベートーベン"を生み出したしたと発表する。

→こういうの昔からありますよね。そろそろ完璧に近いものが出てきても驚かないな。

 

ウェブプラットフォームがレコードレーベルを破壊し、新しいアーティストがキャリアを伸ばすという役割を果たさなくなる。
→収益を奪われるレコード会社にわざわざ所属する意味って・・・となりそう。
PVのあるウェブプラットフォームにちょっとお願いした方が効率良さそう。

 

ミュージシャンは、音楽からの収益の 80 ~ 90% を獲得する方法を見つける。Bandcampですでに起こっているが、そのトレンドは急速に広がる。
他の多くのプラットフォームが出現し、ほとんどのお金をアーティストに提供し、自分自身のためにわずかな割合しか得られないだろう。

→うーん、アーティスト自身が自分で音楽制作・プロモーションなどなんでもできる時代に、音楽レコードやプラットフォームはなにが出来るんだろう・・・。

 

ダンスクラブのDJはAIロボットによって取って代わられる。
クラブのオーナーはアルゴリズムが人間のDJよりも顧客を喜ばせていると強調する。
→これはありそうですよね。VRChatのDJとかもAIで十分だったり。

 

米国大統領は、主要な音楽プラットフォームで精選されたプレイリストを作り始める。
最初、音楽業界は嘲笑するが、4000 万人が購読者としてとして登録した後、態度を変えるだろう。すべての収益は、動物愛護団体の支援に使われる。
→オバマ大統領の例もあるので、案外当たりそうな予測。

 

www.nejimakiblog.com

 

すべてがAIによって作曲された曲がビルボードのチャートで1位になる。
ミュージックビデオ(これもAIによるもの)がその成功に大きく寄与する。
→まあこれは近いうちにありそう。DALL·E 2の凄さをみてるとMVについてももう実現しそうですし。

 

K-POPのヒット曲は4年経ってもまだトップ40に入っているだろう。

→韓国の音楽業界はまだまだ大丈夫という予測。

 

ストリーミング音楽のイベントが、ライブコンサートよりも多くの収益を生み出す。

→VRとかメタバースのイベントがやっぱり当たり前になるんですかね~

 

新しい音楽産業の強者がアジアや他の非英語圏から現れる。ニューヨーク・ロンドン、ロサンゼルスは活動の拠点で居続けるが、以前のような独占的なものではなくなる。賢明な音楽会社は、ソウル、キンシャサ、ジャカルタなどでのプレゼンスを拡大するために、怒り争うだろう。
→ソウルはともかく、キンシャサ(コンゴ民主共和国の首都)、
ジャカルタ(インドネシア。首都はカリマンタン島に移転)  の音楽もっと深堀したい。

 

グラミー賞の視聴率は、過去最低を記録。
その代わり一年でのテレビ視聴率が最も高い音楽イベントは、
有名なロック/ポップ スターの 90 歳の誕生日コンサートの生放送になるだろう。

→保守的なグラミー賞はもうダメかも?

 

トロンボーンのくだりとか、
ところどころ皮肉があるのがテッド・ジョイアらしい未来予測。
日本に関する音楽の言及が一切ないのが悲しいような。

原文はこちら。

テッドジョイアによる以前の予測もおもしろいのでぜひ。

otonokabe.com