ココカラで一人カラオケ
友人とジブリ映画『君たちはどう生きるか』を見た後の話。
僕は丸太町で用事があったので友人と解散し、
時間をつぶそうかとTOHOシネマズ二条(というかVivi)をうろついていたところ、
2階で「ココカラ」というミニカラオケボックスを発見。
どうやら中国や東南アジアで流行している「箱カラオケ」を
日本に逆輸入してきた、 "町のどこでも歌える"
というのがコンセプトのそれ。
映画『君たちはどう生きるか』を解釈しきれないもやもやと
ジブリワールドをこれでもかと見せつけられた高揚感とでハイになっていたので、
「ヒトカラでもするかぁ」と個室に入る。
一曲歌って気持ちよくなれそうな
ミスチルの「名もなき詩」を歌うことに。
"周りを気にせず思いっきり楽しもう!"と書いてあったので、
「しっかり防音されているんだなぁ」なんて思いながら
100円を突っ込む。
ジャジャジャーン!と例のイントロがスタート。
エスカレーター脇の奥にある箱カラオケなので誰にも見られていなかったけど、
初めはさすがに恥じらいというものを感じながら
AメロBメロは控えめに歌ってみる。
ただ、サビに入るとさすがにいつも通りの調子を取り戻して
一番を歌い上げるねじまき。
箱カラの中のシステムは、完全にカラオケのDAMそのものでいうことなし。
(ハコカラ中の様子はこんな感じ)
ただ、二番に入ると、ハコカラのまわりに数人パラパラと人がちらつくように。
「物珍しさはあるのでまあしゃーない」 と思いながら
つづけて2番を歌いはじめる。
ただ、そこの数人があまりにじろじろ見てくるので、
「あれ、もしかしてちょっと聞こえてたりする??」
とアイコンタクトを取るも、サッと視線を逸らされてしまう。
ちょっとドキドキと不安が入り混じった気持ちで
二番のサビも無事歌い終える。
"妙なプライドは捨ててしまえばいい"
の歌詞が妙に響く。
そのタイミングでまわりを見渡すと、
明らかにカラオケボックスが見えてない向こうのエスカレーターの人も
ちょっと見にくるぐらいのレベルで人が集まっていて、
この辺りで気づいてしまう。
このココカラ、
もしかして音漏れしているのでは??
そんなタイミングで
「名もなき詩」名物のラスト早口の部分がやってくる。
「ええい、ままよ!」と
諦めて全開で歌い上げる僕。
自分の胸に突き刺さる~!!(※ほんとに)
"自分らしさの檻"ってこの箱カラオケのことだったのか…。
あとで調べてみると他の人のYoutube動画が上がっていて、音漏れどころか普通に筒抜けなレベル。(天井も普通に開いているというね。)
2Fフロアに声が響きわたっていたのかと思うと恥ずかしすぎたけれど、
「え、なんですか?」風の表情をしつつ、そっと退散。
100円であそこまでドキドキを味わえるの体験はそうそうないので、
カラオケ好きの方はぜひ京都二条VIVIへ。
『君たちはどう生きるか』ってまさにこういうことなのかも。
~完~