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光文社古典新訳文庫版『ドラキュラ』章ごとの感想まとめ

唐戸信嘉訳の読書会

以前も何度かブログで紹介した、
"吸血鬼ドラキュラの作品を毎日5ページずつ読む"という試み。

 

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どこに感想をまとめようか迷った挙句、
つぶやきはSubstackチャットに、章ごとの感想はこのブログ記事に
追記しながら随時更新することにしました。

レビュー・感想

光文社古典新訳文庫版『ドラキュラ』(ブラムストーカー著)について、
章ごとの感想や印象に残った文章、疑問点などざっくりと書いていきます。

 

1章

書き出しから不穏な感じがいかにもゴシック小説な感じで、
かつ読者を惹きつけるエンタメ性がすごい。

"主人公の日記を読んでいく"という形式が1日5ページのコンセプトに向いてるなと。
注釈も細かく書かれていて、
当時のプロテスタントとカトリックの違いなどもわかりやすい。
海外文学を読むとき、こういう取りこぼしは多いんだろうなとこういう丁寧な注釈を読むと感じる。

わからない地名も地図が描かれているのでありがたいなと。

 

2章

「ひょっとしたら、この城で生きているのは自分だけではないのか」と2章にして気づいてしまうぐらい色々起こるお城。

主人公のジョナサン・ハーカーが血を流しているのを目をらんらんと輝かせてみているところとか、鏡に映らないところとか、もう怪物として正体を現しつつあるドラキュラ伯爵。

"ドラキュラは招かれていない家の敷居を勝手に跨ぐことはできない"というルールもはじめて知ったし興味深かった。

 

3章

伯爵の民族的な背景と歴史が細かく描かれていた章。
ドラキュラ姉妹の登場もこの段階から。普通に仲が悪そう(?)なのも興味深い。

夜のお城を探索する部分は、なんだか『ハリーポッターと賢者の石』を思いだした。
『ハムレット』の引用もあったり、吸血鬼ドラキュラの本自体もいろんな作品のエッセンスをとったものなんだろうなと。

 

4章

ドラキュラ伯爵が主人公の服を脱がせたのか?・・・というところがホモエロティックな感じが出てきて、今後もそういう展開があるんだろうか。

本全体の7分の1ぐらいの時点ですでにドラキュラ伯爵の正体に気づき、逃げ出そうとするところまでいくテンポの良さが本当に上質なエンタメ。

 

5章

今までほぼ主人公のジョナサン・ハーカーの日記だったのに、ここから女性同士の手紙のやりとりで物語が進む、というのが興味深い。

女友達はボーイフレンドとうまくいっているのに、ジョナサンからは一向に手紙がこない、心配だわ、という展開もうまい。

急にスワード医師の日記になるのも

 

6章

後半の虫や動物を喰らう狂人の観察日記も、『バイオハザード』の日記っぽくて興味深い。

謎のロシア船がさまよっている、という知らせが入り海外ドラマばりによいところで次のチャプターへ。

 

7章

 

 

読んでいる途中のつぶやきはこちらのSubstackチャットで読めるので

J.D.サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』もここでつぶやいてます。

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