NYにある国際連合の部屋
中国SF小説『三体』の第二巻を最近読み終えました。
スケールが大きすぎて話したいことが山ほどある小説なのですが、
個人的に気になったのは、
物語に登場する「国連の瞑想室」の存在について。
いかにもこの物語のために作られたかのような使われ方をする象徴的な場所なので、
ほんとにあるのかどうか調べてみたところ、
どうやらニューヨークに実在する部屋だそうです。
個人的に中二心をくすぐられ、かなり興味を惹かれたのですが、
日本語での情報がかなり限られていたので、
一応ブログに書いておこうかな、と少し調べてみました。
まずはYoutube動画でメディテーションルームの様子をご覧ください。
Headquarters of the United Nations meditation room
(※動画の1分あたりから見られます)
ああ、まさにこの場所ですね。
のちに知ったことだが、国連本部のその部屋は、瞑想室と呼ばれていた。
六トンの重さの石は高純度の鉄鉱石で、永遠と力を象徴し、
スウェーデンから寄贈されたものだった。
『三体Ⅱ 黒暗森林(上)』 位置1882より
鉄鉱石やステンドグラスもばっちり描写そのままで感動しました。
・・・ネタバレになりそうなので自粛しますが、
○○が自殺するのもこの鉄鉱石の構造物にて。
本に書かれているとおり、この部屋は
スウェーデンのダグ・ハマーショルドの提案で
"沈黙黙考のための場所"として作られたもの。
三体の作者、劉慈欣は
世界中の実在する場所や作品・理論・哲学を山ほど盛り込むので、
出てくる作品を調べるのも読書のたのしみの一つだったり。
軽く調べてみましたがこの部屋、
コロナ前だと一般人でも普通にいける場所っぽい感じでした。
・・・おそらく作者も訪れたことがあるのではないかな~と。
国連本部はニューヨーク中心部からアクセスもいいので、
コロナが収束したら、NY在住の三体ファンの方は訪れてみてはいかがでしょうか。
面壁者になったら、ここに通されると思うと、
なんかワクワクしますね。
発売日までにPodcastでも三体回を収録予定(?)なので、お楽しみに。
※追記: ポッドキャスト収録しました!
三体の魅力を語る回 with アソコさん・こういちさん (前半) ※ネタバレ注意 | 世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】
三体の魅力を語る回 with アソコさん・こういちさん (後半)
国連瞑想室についてさらに知りたい方はこちらより。
DAG HAMMARSKJÖLD: The UN years ...