世界のねじを巻くブログ

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スティーブライヒの最新作が発売!おすすめの名曲5選

最新アルバムが発売

ついに出ました。スティーブ・ライヒの最新アルバム『パルス/クオーテット』。
新作が発売され早速聴いてみましたが、その世界観は未だに健在!
今回、せっかくの機会なのでスティーブライヒのオススメの曲をいくつか紹介してみたいとおもいます。 

 

Steve Reichtって誰?

スティーブ・ライヒ、その名前の響きからも風格が漂っていますが、
現代音楽好きなら知らない人はいないであろう、大御所中の大御所。

ミニマル・ミュージック、といえばまずこの人の名前が出てくるほどの音楽家です。

「ミニマルミュージック」とは、
簡単にいえば、同じ音の繰り返しがずっと続く音楽。
それが少しずつ変化していき、独特の「”ゆらぎ”」を生み出します。
(※勝手に僕のことばで表してみたので、間違っていればすみません)

 "現代音楽"ときくと、どうしても姿勢がピッと正されてしまいそうなぐらい高尚なやつ、と思ってしまいがちですが、一度ハマりさえしてしまえばミニマル・ミュージックは特に聴きやすい部類に入ります。

今日は読者のみなさんにミニマリズムな世界観を味わっていただくため、おすすめの有名曲をいくつか紹介したいと思います。

 

代表曲の紹介

有名な曲のなかで、特に初心者にもおすすめの曲を5つ紹介したいと思います。
(※スティーブライヒはきちんとした理論に基づき、緻密な計算で音符を並べているようですが、音楽理論をほとんど知らない僕がそこを語れるはずがありませんので、あえて背景を説明せずに感覚的な紹介をしてみようと思います。)

まずは僕がライヒにハマるきっかけとなったこの曲から。

City Life

23分以上もある曲ですが、ライヒの曲では当たり前のような長さ。
実際聴いて頂くとわかるように、街の生活でのせわしなさを感じさせるような一曲です。
ドキュメンタリー作品が好きな僕は、一発で引き込まれました。

上の動画では映像付きですが、映像なしでも頭に同じような景色がバッと広がります
合わない人は諦めず、次の曲へ。

Electric Counterpoint

イギリスを代表するテクノグループ、The Orbの「Little Fluffy Clouds」という曲にも取り入れられていることで有名です。
あのRadioheadのジョニーにもギターでカバーされ話題になりました。

本来は14分43秒もある曲なのですが、上の動画はその曲の3楽章目の抜粋です。
聞き所は2:16~あたりからの転調部分。
いきなりそこの部分を聴くと魅力半減ですが、始めからの流れで聴くとこの展開に「おっ」と驚かされます。
あなたはこの”ゆらぎ”を感じられるでしょうか?

 

Drumming

次はシンプルな一曲。タイトルも「ドラミング」と無駄がありません。
言ってしまえばただ数十分間ドラムを叩き続ける曲なのですが、

「"ずれ"が生み出す快楽」を鋭く捉えた一曲だと思います。
演奏するさままで芸術的。
この動画を一本見ても心に響かないのであれば、スティーブライヒは諦めた方がいいかもしれません。

 

New York Counterpoint

はじめに紹介した「City Lfe」に近い音ですが、より柔らかで活気があり、人々の行き交う様子や声が聞こえてきそうな独特の雰囲気を醸し出しています。

こんな生活臭のする音楽、他にあるでしょうか?
久しぶりニューヨークの活気を見に行きたくなりました。

 

18人の音楽家のための音楽

ミニマル・ミュージックの古典。最も有名なライヒの曲でしょう。
とにかく聴いてみてください。合法ドラッグとはまさにこの曲のこと。
個人的には、33:30~あたりの展開が特に好きです。

聴くだけでトリップ?ドラッグソング名曲10選【イヤホン推奨】

 

新アルバムレビュー・感想

最後に、さっそく新作の『Pulse/Quartet』、聴いてみたので軽く感想を。
この最新アルバムでは、昔の二曲を一つにまとめる、という試みが行われています。
たいがい、二つの音楽を混ぜると下品でまとまりのない感じになっていますが、さすがスティーブライヒ、そんなことは一切感じさせません。
今までのライヒが好きなら、間違いなく楽しめる一作となるでしょう。

Pulse/Quartet

Pulse/Quartet

 現代音楽家好きの方は、ぜひブライアンイーノの記事もどうぞ。

ポッドキャストはじめました。

「こいつどんな声しとんねん!」と思った方はぜひ聴いてみてください。
洋楽やU2についても熱く語ってます。

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世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

※(2018.6.15更新):6月22日にNHK Eテレ『ららら♪クラシック』でライヒの特集が組まれるようです。吉松隆や、VTRで石野卓球が出演するとのこと。

エルトンジョンって誰?『キングスマン2 ゴールデン・サークル』

【Elton Johnってだれ?】

ついに公開された続編の『キングスマン2』、さっそく見に行ってきました。
1作目のぶっ飛び感を止めず、さらに加速させたようなナイスな内容でした。

一点どうしても気になったのが(ネタバレになってしまうのですが)、エルトンジョンの登場について。
キングスマンに出てくるのは濃いキャラクターばかりなのですが、その中でもひときわ目立っていたエルトンジョン

特に若い方は「エルトンジョンってだれ?」と困惑したのではないでしょうか。

派手な衣装を身にまとい、強烈な印象を残していましたが、
彼の本業は俳優でなく音楽家・歌手です。
クイーンやローリングストーンズにも並ぶほどイギリスでは有名です。

そんなエルトン本人が体を張っての格闘シーンもあり、本当に驚きました。

【格闘技】ブラジリアン柔術が極まる映画の格闘シーン10選

イギリスで1,2を争うほど有名なゲイ能人であるエルトン・ジョン。
昔からバイセクシュアルであることをカミングアウトしています。
曲も同性愛について歌ったものもちらほら。

せっかくなので、ゲイの僕自身がリスペクトしているエルトンジョンについて、紹介してみたいと思います。

【おすすめの代表曲】

Saturday Night's Alright for  Fighting

続編である 『キングスマン2 ゴールデンサークル』のトレイラーや劇中歌としても使用されている、「Saturday Night's Alright for Fighting(土曜の夜は僕の生きがい)」という曲。

印象的な冒頭のギターリフ、一度は耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。ロック好きなら必聴。車を飛ばしながら、週末に聞きたい一曲です。

 

Your Song (僕の歌は君の歌)

エルトンジョンの代表曲、「ユア・ソング」。

日本人に「ピアノバラードといえばエルトンジョン」というほど強い印象を植え付けた曲でもあります。(実際は上の曲のようにハードな曲もたくさんあるのですが・・。)
「LOVE」というワードを使わず相方への思いを乗せた詩が素敵すぎます。

 

Stan (feat. エミネム)

なんと、あの白人ラッパー・エミネムとのコラボで話題をよんだ「スタン」という曲。
そのドラマチックな展開は、ヒップホップが苦手な方でも十分楽しめるはず。

「エルトンジョンってねっとりしたバラードが多いよね」という認識をいまだにお持ちの方は、この名曲を聴いて考えを改めてください。めちゃくちゃかっこいいです。

 

All The Young Girls Love Alice

レズビアンの女の子が主人公、という歌詞の内容。
ラストもLGBT関連の映画のように救われないENDを迎えます。
世の中を直球で批判するエルトンかっけー、というのが味わえる一曲。

レズビアンの方にはぜひ聞いて欲しいです。邦題も「女の子、みんなアリスにくびったけ」と名付けられています。
「Daniel」などゲイ・同性愛者・LGBTに触れた曲は他にもいくつもあります。

 

Pinball Wizard (ピンボールの魔術師)

 The Whoの代表曲を彼がカバーするとこんな感じ。
映画『TOMMY』でピンボールの魔術師として出演するエルトン・ジョンですが、
今回の『キングスマン2』に関しても、この頃の影響を強く感じました。

今回の格闘シーンのハチャメチャ感が気に入ったかたは、この曲でのエルトンジョンのはしゃぎっぷりも気に入るはず。

ちなみに、ザ・フーの「My Generation」という曲のカバーもトレイラーにつかわれているので、気になった方はそちらもチェックしてみてください。

ピンボール好きな人は、この記事もどうぞ。

大阪のピンボール専門店シルバーボールプラネットを訪れた

【Kingsman2のサントラもぜひ】

いかがだったでしょうか?
エルトンジョンの名前を聞いたことがない方も、代表作『黄昏のレンガ路』からエルトンジョンに入門してみてはいかがでしょうか?

※キングスマン2のサウンドトラックにはエルトンジョンの曲は一曲も含まれていませんのでご注意ください。

黄昏のレンガ路(ニュー・デラックス・エディション)

黄昏のレンガ路(ニュー・デラックス・エディション)

  • アーティスト: エルトン・ジョン,エド・シーラン,ミゲル,ハンター・ヘイズ,ザ・バンド・ペリー,ジョン・グラント,エミリー・サンデー,イメルダ・メイ,フォール・アウト・ボーイ,ザック・ブラウン・バンド,ワーレイ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: CD
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他にもオープニングにプリンスの「Let's Go Crazy」やフランクシナトラの「My Way」、 ジョンデンバーの「カントリーロード」 なども使用されており、洋楽を普段聴かない方も、この機会に洋楽に触れてくれれば、と思うほど音楽のチョイスが素晴らしい映画でした。

洋楽ロック初心者におすすめのU2アルバム5選【紙ジャケ版】世界最重要ロックバンドU2が日本で評価されない7つの理由

【格闘技】ブラジリアン柔術が極まる映画の格闘シーン10選

※追記(2018.1.18):第60回グラミー賞授賞式でパフォーマンスを行うことが決定。楽しみですね!!
ツアー・ライブからの引退も宣言した彼ですが、今後はどうするのかも目が離せません。

※追記(2018.4.12):レディ・ガガやサムスミスなど豪華アーティストがエルトンジョンの曲をカバーしたトリビュートアルバム『Revamp』も発売されました。

※追記(2018.5.25):エルトンジョンの人生を描いたミュージカル映画『ロケット・マン /(Rocket Man』もアメリカでは公開予定とのこと。これも楽しみですね。
ロケットマン、クリスマスのCMもかなりいい感じ。
主演はタロンエガートン。
『ボヘミアンラプソディー』好きなら必見の映画ですね。

実写版『ライオキング』にエルトンジョンの曲『Can you feel love』も収録したそうです。かなり活動的ですね…


あ、ポッドキャストはじめました。

「こいつどんな声しとんねん!」と思った方はぜひ聴いてみてください。
洋楽についても熱く語ってます。

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『SONGS OF EXPERIENCE』U2の新作全曲レビュー

【ソングス・オブ・エクスペリエンス】

 ついに2017年12月1日に発売された、全世界待望のU2の最新作、『Songs Of Experience』。13曲(ボーナストラックを含むと17曲)で構成されています。さっそく発売日に到着しアルバムのイメージをつかめたので、全曲感想を書きたいと思います。
※(2018.3.11追記):NHK BSプレミアムにて3月17日『U2 ライヴ アット アビーロード スタジオ』としてオーケストラとの共演が放送されるようです.

【新作アルバム全曲感想】

曲に込められた背景はBono自身がライナーノーツで語っていますので、詳細はアルバムを買って読んで欲しいと思います。
今回の記事は、サウンド面がメインのレビューとなります。

1曲目 :Love Is All We Have Left

『ラヴ・イズ・オール・ウィ・ハヴ・レフト』

刺激のあるロックナンバーで始まるパターンが多い最近のU2の傾向から外れ、「約束の地」を感じさせる空間的なサウンドでアルバムが始まります。
ブルックナーのトレモロとでもいえましょうか。

優しい音に包まれてながら、ボノが「愛は僕らが残したものの全て」と何度もリスナーに語りかけます。

そして1:23~辺りで急にボコーダーで加工された声が。

2011年頃にNYで披露されたスパイダーマンのミュージカルに提供された「Rise Above」という曲のメロディーをコーラスに感じるのは僕だけでしょうか。

この曲で、U2の今作を"アルバム単位"で聴いてほしいという意志がはっきり示されます。
 

2曲目 :Lights of Home

エッジのギターで始まる、ロックチューンな「これぞU2」といった一曲。
重く力強く響くラリーのドラムがたまりません。

長年のファンでも納得の一曲でしょう。
HAIMというアメリカの姉妹バンドが参加している曲とのこと。
2:19~から円熟のエッジのギターソロが聞き所。
Free yourself to be yourself
If only you could see yourself
自分自身であるために、解放せよ
自分自身がわかってさえいれば
最後に繰り返される歌詞が本当に鼓舞されます。ゲイの僕には直球で迫る歌詞。
個人的に今作の一番胸に響きました。
これをプロモーションとして発売前に公開しなかったU2は偉い。
心なしか、ギターがアメリカで大流行したドラマ『ブレイキング・バッド』のOPに似ている気がします。
 
3曲目 :You're The Best Thing About Me

壮大な広がりをみせるアルバムに引き込まれた耳に、シングル曲である「ザ・ベストシング」が斬り込みます。

「うぇんゆるーっくそぐぅー」という始まりが気持ち良すぎます。
実際に歌ってみないとこの曲の魅力は理解できないかも知れません。
J-POP的なメロディーラインや転調がニクい一曲。

 「ユー・アー・ザ・ベストシング・アバウト・ミー」、意味としては
「君は僕におきたベストなできごと」という感じでしょうか。 詳細は下記の記事もどうぞ。

『You're The Best Thing About Me』U2の最新シングル - 世界のねじを巻くブログ

U2受けがよくないアジア圏でも、チャート上位に躍り出たことが話題になりました。
音楽センスの違いは難しいですね。
個人的にはスピッツの「ハチミツ」にちょっと似てると思うのです。

「ユーツーってなんかメロディーが聴きづらい」と思う邦楽オタクな方や、U2初心者の方はこの一曲から聞き始めても良いかもしれません。

強いメロディーを奏でるシンセサイザーの音に耳が寄ってしまいがちですが、
3:00~あたりから左の方で鳴っているエッジの空間的なギターが『All That~』の頃を思い起こさせたり、ファンの心もしっかり掴む一曲。

 

4曲目 :Get Out Of Your Own Way

煌びやかな音が徐々に聞こえてくるとともに、0:18~あたりから「Beautiful Day」を彷彿とさせるビート音が曲を前進させ、そこにメンバー全員のコーラスが加わります。

 The Killersの新作のプロデュースも行ったジャックナイフ・リーによって手掛けられた曲。曲調的にはコールドプレイ+キラーズ+U2を三で割ったような感じですね。

2:35~のエッジのディレイギターが聞きどころです。
ボノの力の抜けた声がたまりません。
詳しくは下記の記事もどうぞ。

『Get Out of Your Own Way』U2の新曲が流出


5曲目 :American Soul

わかりやすいギターロックで、若者受けがよさそうな一曲。
この「アメリカンソウル」がシングルでも十分なぐらいのキャッチーさですね。
前曲の「ゲット・アウト・オブ~」のケンドリックラマーのラップから曲がつながっており、曲の頭でケンドリックラマーのスパイスが効いてます。

何気にギャップレスで曲が繋がっているのはU2では初めての試みですかね!?

サビは昔360°ツアーで披露された「Glastonbury」をもとにしていますね。
前作の「Volcano」にも似ています。
バックでピコピコ音が鳴っているのもポイント高し。

 『アメリカンソウル』というタイトルですが、間違いなくトランプ政権の影響が見てとれます。2:35~あたりからの歌詞は、サビのシンプルさから一転し、かなり真面目な内容。

6曲目 :Summer of love 

左右でシャカシャカ鳴るマラカスが印象的な一曲。赤く熟したマンゴー、といった感じのサウンド。音の残響に特殊な加工がされています。

一時期大流行したゴティエ 「Somebody That I Used To Know」のU2版といったところでしょうか。ベースもちょっと似ている気がします。

歌詞の韻の踏み方もさすが詩人のBono

実はこの曲のバックコーラスはレディ・ガガが参加しているとのこと。
(Lady GagaとU2は以前コンサートで共演したこともあります)

 

7曲目 :Red Flag Day

アップテンポなカッティング・ギターで始まる一曲。

 ジョンレノンの次男であるショーン・レノンが参加しているとのこと。
 1:24~あたりから手拍子が曲調をさらに加速させます。
『原子爆弾解体新書』の「Fast Cars」が好きな方はど真ん中の曲でしょう。

CDで聴くと音質も非常に良いので、一つ一つ聞こえる音が気持ち良い曲。

 

8曲目 :The Showman (Little More Better)

変に曲をいじらず、人間味を見せるようなサウンドが、歌詞のイメージとぴったりです。ボノのボーカルがかなり上機嫌です。

2:20~からの不思議な展開&エッジのコーラスも◎
フェードアウトの仕方がU2の曲としては珍しいですね。

良い意味でU2のダサさが前面に出ている曲。もし今が90年代なら流行りそうな感じ。
ファン以外の方にはボノの声がちょっとクドく聞こえてしまうかもしれません笑

 

9曲目 :The Little Things That Give You Away

『Joshua Tree Tour 2017』で披露された「リトル。シングス・ザット・ギブ・ユー・アゥェイ」。ボノ自身について書かれた曲とのこと。
ライブで歌われていた動画を見ていた限りでは、正直メロディーがシンプルすぎて「あれ?」という印象だったのでした。

U2の最新ライブ『Joshua Tree Tour 2017』セットリストが凄い
しかしアルバムバージョンはかなりお洒落にアレンジされてます。大人なアダムのベースの影響も大きいかと。
最後は『原子爆弾解体新書』的なU2らしい盛り上がりを聴かせてくれます。

 

10曲目 :Landlady

妻のアリについて書かれた歌。この曲の魅力は何といっても歌詞でしょうか。
シンプルに思いを歌い上げます。二人が長年、ここまで強く結びついているとは。
こんな歌をいれてくれたら、妻のアリさんも嬉しいでしょうね。

 最後の畳み掛けが『Walk On』のラストの展開に似ています。

 

11曲目 :The Blackout

「この曲でアダムのベースを聴かなくてどうする!」というほどベースのグルーヴ感MAXな一曲。重厚なベースにヘッドホンが震えます。
若干ローリングストーンズの『Miss You』のベースラインを思い起こさせます。

音作りも、他の曲に比べてライブ音源を録ったような加工になっていますね。

 「ザ・ブラックアウト」= 停電・消灯・闇など色んな意味があるようです。

アルバム発売前から、ライブ映像が公開されており、ファンの評価も高かった一曲。
ダレがちなアルバムの後半を「これでもか!」と盛り上げます。

【The Blackout】U2がアナログレコードで新曲を発売

 

12曲目 :Love Is Bigger Than Anything in Its Way

「ラブ・イズ・ビガー・ダン・エニシング・イン・イッツ・ウェイ」と非常に長いタイトルの一曲。和訳すると「恋は何にも劣らない」という感じでしょうか。

分厚いストリングスが宇宙的な広がりを聴かせてくれる一曲。
「No Line On The Horizon」と名曲「Ultra Violet」を足して2で割ったようなイメージ。

2000年以降のU2が好きな方はハマるはず。映画のサントラにもぴったりな一曲です。

 

13曲目 :13 (There is a Light)

13曲目ということで、タイトルも13。
アルバム『WAR』の「40」につぐ、数字タイトル曲ですね。 

前作『Songs Of Innocence』から「Songs For Someone」の曲を使ってドラマチックにアルバム本編の幕を閉じてくれます。

前作を背景に聴くと、歌詞やサウンドも相まって、本当にU2ファンで良かったと心から思います。

アルバムの最後はぜひジブンの耳でお確かめください。

 

↓ここからはボーナストラック。5曲も収録されており、ボーナスの範疇を超えてます。

14曲目 :Ordinary Love (Extraordinary Mix)
今までアルバム未収録だった「オーディナリー・ラブ」。
ネルソン・マンデラの映画『マンデラ 自由への長い道』の挿入歌になりました。
AIDS対策を支援する、(RED)キャンペーンでもとりあげられた一曲。
このアルバムを「世界エイズデー」である12月1日に出したのは、この曲があるからかもしれません。ドラマチックな展開で、隠れた名曲だと思います。
 
15曲目:Book Of Your Heart

この曲をアルバム本編に持ってこなかったのに驚くほどの良曲。
"U2らしいサウンド"すぎて音が濃くなるのを控えたのでしょうか?

通常版と迷っている方は、5曲も多く収録されているデラックス盤をおすすめします。

 

16曲目:Lights of Home (St Peter's String Version)

曲の頭からRadioheadの「Burn The Witch」的なストリングスの波が押し寄せます。
オリジナルバージョンと比較すると、迫力満点でビビってしまうほど。
原曲の方がアルバムのイメージに合っていることは間違いないですね。
思い切ったアレンジがボーナストラックで聴けることに感謝の一言です。

 

17曲目:You’re The Best Thing About Me (U2 vs Kygo)
ボーナストラックとして、トロピカルEDMとして有名な、DJカイゴとのリミックス曲が収められています。なんとEDMにも挑戦する57歳のボノ。
1:45~からのBonoの声の加工の仕方とかが本当にウマいです。
EDMもまだまだ捨てたもんじゃないですね。
 
18曲目:ザ・ブラックアウト(ジャックナイフ・リー・リミックス)

ブラックフライデーに発売されたシングル盤のB面に収められているリミックス曲が、日本版のみのボーナストラックとして収録されています。

かなり冒険したリミックスで、ファミコン時代の8-bitサウンドが好きな方は気に入るのではないでしょうか。

ーーーーーーーーーーーーー
iTunesやGoogle Play Music,Spotifyでも視聴できるようなので、一曲ずつ視聴してみるのもおすすめです。
ちなみに「アルバムジャケットに写っているのは だれ?」と疑問に思う方は多いと思うのですが、誰かというと、実はボノの息子とエッジの娘。かなり似てますね。
「WAR」のアルバムカバーのように帽子をかぶっているのがいいですね。

【来日や評価は?】

前作『Songs Of Innocence』と対をなす新作アルバム『ソングスオブエクスペリエンス』。2作揃ったことで、世界観がさらに広がりを見せました。
過去作へのオマージュから新しい音まで、何からなにまでユーツーの音で満ちた名盤。
音質もかなりこだわりがみられ、ドラムの細かいニュアンスまで聞き取ることができます。

ライブツアー『eXPERIENCE + iNNOCENCE Tour 2018』も決定しており、来日の噂もちらほら。日本でのコンサートがみてみたいですね。
ワンアンドオンリーなU2の新アルバムをぜひ。

洋楽ロック初心者におすすめのU2アルバム5選【紙ジャケ版】

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U2が日本で評価されない7つの理由【洋楽ロック】

【欧米では人気アーティスト】

みなさんはU2というバンドをご存じでしょうか。
U2と書いてユーツーと読みます。ミュウツーでもウニでもありません。
世界で最もライブ収入が多く、グラミー賞も最多受賞という驚異のアーティスト。
それでも日本でのU2の知名度は、クイーンやローリングストーンズ、オアシスやレディオヘッド・レッチリといったバンドに劣る気がします。

U2ファンとして、なぜ欧米では人気のU2が日本ではそれほど人気ではないのか、ざっくばらんに書いてみたいと思います。

あくまで個人的な推測ですが、歌詞からビジュアルまで、日本でU2の評判がパッとしない理由をまとめてみました。

1:人権・宗教・反戦・ドラッグなど歌詞の内容が重い

U2といえば「Sunday Bloody Sunday」や「Pride」などが挙げられますが、アイルランドの「血の日曜日事件」を批判したり、キング牧師を称える歌だったりで、曲のテーマが非常に重たいです。
他にもヘロイン中毒を描いた「Bad」や、ユダのキリストへの裏切りを描いた「Untill The End Of The World」などあげればキリがありません。
デビューアルバムの頃から、若くして亡くした母に対する曲も何曲も書いたりします。

日常を歌った歌詞が多い邦楽に慣れ親しんだ日本人には、少し説教臭いと感じてしまうのではないでしょうか。
初期からこんな感じなので、U2の軸のブレなさには尊敬の一言。

2:わかりやすいラブソングが少ない

U2には他のアーティストにありがちなシンプルな恋愛ソングが少ないです。
何だかんだで大衆の心を掴むのはバラードや恋愛に関する歌。

U2のラブソングとして有名な「With Or Without You」も単なるラヴソングではなく、教義の違うカトリックとプロテスタントのカップル葛藤を描いた曲です。

「The Fly」ではなんと主人公を"蠅"に例えてみたり、一筋縄ではいかないのが,U2の歌詞の特徴といえるでしょう。

3:キリスト教・宗教色が強い

U2はメンバーの4人中3人がクリスチャンという珍しいバンドです(ベースのアダムのみ無神論者)。

そのため、十字架や神・教会などキリスト教関連のワードが歌詞にバンバン出てきます。

ハリウッド映画でも聖書をモチーフとした話は良く出てきますが、ストレートに表現するパターンはあまり多くありません。

代表作のヨシュアツリーやアクトン・ベイビーもアルバム全体を通してキリスト教の世界観が描かれています。一番メロディーが聴きやすいであろう代表曲「One」でさえ、宗教的なテーマがたっぷり。
聖書の聖句を引用した歌詞も多く、キリスト教的な教養がなければ十分に楽しむことができません。日本で受けるわけがありませんね。

逆にいえば、欧米で受けている理由のひとつとして、この宗教観によって深められた曲の深み、があげられるのかも。
 
まあ一言でいえば、真面目な曲が多すぎるんですね、U2は。

4:欧米寄りなサウンド
最近の学生や若者でも、オアシスやコールドプレイ、レディオヘッド、Queen、ビートルズは聞こう、となるのにU2を聞く方が少ないのはここに理由があるように思います。

音が非常に空間的でヨーロッパ的なのがU2の音の特徴。 スケールも非常に広大です。
「Stay (far away )」なんて、一度はヨーロッパの街並みを歩いてみないと良さがわかり辛い気がします。

ヨーロッパ的サウンドだということを裏付ける理由として、U2の中でもメロディ重視な「With Or Without You」は日本でもそこそこ知名度あることが挙げられるでしょう。やはりサビのメロディーでぐわっと持ち上げる曲でないと、日本では流行りません。ちなみにあの宇多田ヒカルやSuperflyもカバーしています。

その点、2017年12月1日に発売される『Songs Of Experience』収録の最新シングル「You're The Best Thing About Me」はわかりやすいメロディーなので日本受けも期待できるのではないでしょうか。

5.政治的発言・介入が多い
社会派バンドの代表であるU2ですが、色んな国に政治的発言を躊躇なく行います。そのため、それを快く思わない人層から反感を受けがちです。ライブでも思いっきりトランプ批判をしてました。そこがU2の凄さでもあります。
I don't know, I don't know which side I'm on.
I don't know my right from left or my right from wrong.
わからない、自分がどちら側にいるのか
わからない、右も左もどちらが正しいのか間違っているのか
                                 -「Two Hearts Beat As One」より
上記の歌詞のとおり、本人たちは右翼左翼どちらに傾くというわけでもなく、ひたすら正義を貫きます。
そういや最近、パラダイス文書の一件もあったりと偽善者といわれがちですが、アフリカやエイズ対策に巨額の寄付・支援をしてたりもします。口だけじゃないところがU2の凄さです。

(RED)×グランフロント大阪: 2017年は赤いクリスマスに?

 
6:日本受けしないビジュアル
昔はシュッとした顔立ちで女性にも多少人気はあったようですが、今のボノはサングラスをかけた50代のおっさん。海外でいう「サングラスといえばこの人」として挙がるぐらい有名なのがボノですが、そんなグローバルスタンダードは日本では通用しません。
日本人からすれば、「調子にのったセレブ」に見えてしまうのでしょう。

ギターのエッジも渡部陽一そっくりという有様。

ゲイの僕からすると、ドラムのラリーは日本人受けするかっこよさだと思う
のですが、あまりラリー好きだという話は聞いたことがありません。

カミングアウトデーなので、ブログでカムアウトしてみる【ゲイ】

外見は好みの問題なので、しかたないですね
まあ、ファッション的な要素ではデビッド・ボウイやカート・コバーンの貢献にはかなわないでしょう笑。
 
7:反日・嫌日家という誤解

U2は90年代の強引な企業買収や捕鯨に関して日本を批判したため、反日アーティストといわれがちです。

実際それは大きな間違いであり、アルバム『No Line On The Horizon』では有名な写真家である杉本博司さんの写真をジャケットに使用しています。

建築家の安藤忠雄とも電話をかけるほどの仲の良さであり、ほかにも吉野の桜を歌ったYoshino Bloomなんて曲も書いてます。

また、2017年にもお忍びで直島や京都にもプライベート観光にも来ていたようです。

90年代の強引な捕鯨は欧米人の批判の対象になるのは仕方ありませんが、それイコール日本嫌い に直結するわけではありません。
・・・「7つの理由」と書きましたがまだ書けそうです。
 
8:来日公演が少ない
他の大御所アーティストと比較して、日本でのライブに来てくれる回数が少ないです。
ストーンズやレッチリなどの有名どころと比較すると知名度が下がるのはそのせいでしょう。
ブルーススプリングスティーンやDepeche Modeが日本であまり評価されないのも同じ理由だと個人的に思っています。
 
それでも、日本はアジアの中で唯一U2のライブが行われた国であり、累計5回も来日コンサートにきています。最近コンサートがないのは、「ギャラが高すぎて呼べない」というのが現状かもしれません。

どうやら最新アルバムを携えたアルバムツアー『eXPERIENCE + iNNOCENCE Tour』では日本に来るという噂もあるようなので、2019年の来日に期待しましょう。
※最新作『Songs Of Experience』の全曲レビューを書きました!!

【新作は初心者にもおすすめ】

ここまでU2が受けない理由を挙げましたが、最後に来週発売の最新アルバムの紹介を。

2017年12月1日に最新作『Songs Of Experience』(ソングス・オブ・エクスペリエンス)、が発売されます。今までにないほどストレートなロックサウンドの曲が多めで、聴きやすいアルバムになっていると思われます。

海外でもいまだに強い支持を集めるU2の新アルバム、聴かない訳にはいかないでしょう。この記事を読んで興味をもった、初めての方もぜひ!!

音質の良いサウンドチェック向け洋楽アルバム10選【名盤】

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世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

※追記(2018.9.2):ボーカルのBonoの喉の調子が悪く、声が出なくなったようですが大丈夫でしょうか。とても心配です。

※追記(2019.5.15):来日公演の噂がなんどもツイッターで流れてます。ライブ期待しましょう。

※追記(2019.12.5): さいたまスーパーアリーナのコンサートいってきました。中村哲さんへの追悼やオノヨーコ、草間彌生さんなどが背景に登場し 最後には日本国旗まで。反日なんてありえないほどの日本人への大サービスでした。

『Automatic For~』R.E.M.の名盤全曲レビュー

【25周年記念盤の感想】

「世界的にも影響力の高いバンド」として名高いアメリカのロックバンド R.E.M.(アールイーエム)。
2017年11月10日に、REMの代表作『Automatic For The People (オートマティック・フォー・ザ・ピープル)』が、25周年記念盤としてリマスターされ発売されました。
僕自身、学生時代本当に聴き込んだアルバムなので、素通りすることはできません。
改めて『オートマチック・フォー・ザ・ピープル)』全曲感想を書いてみたいと思います。

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デラックスエディションも発売

まず感想・レビューを書く前にR.E.M.というバンドや、アルバムについての背景を。
REMはアメリカのロックバンドで、オルタナティブロック・カレッジバンドに分類されます。
つまり大学のラジオで流れ、口コミで大きくなったバンドのこと。ゴリ押しではなく、実力で成しあがってきたバンドといえるでしょう。

バンドの特徴としてはボーカルのマイケル・スタイプの声が、とにかく美しいことがあげられます。力押しな歌い方でもないのですが、
どこか心を震わせる芯の強さがあります。
特に高音がかすれずにクリアに出るのもすごいのよね。

そしてREMといえば哲学的な歌詞、ピーター・バックの力強いギター。カントリーミュージックっぽいのも◎

ちなみに、ボーカルのマイケル・スタイプ(Michael Stipe)はずいぶん昔に同性愛者であることをカミングアウトしています。

歌詞もゲイなら共感できる のちに紹介する「Everybody Hurts」もなかなか染みるものがあります。

 R.E.M.というバンド名の読み方は「レム」「アールイーエム」
どちらでもよいみたいです。
「レム睡眠」という言葉に由来するとかしないとか。
※ちなみにREMは2011年に解散しています。(本当にショックでした)


 REM名作全曲レビュー

 早速、ロック史でも評価の高い「オートマチックフォーザピープル」の全曲感想を書いていきましょう。

Drive

一曲目の「ドライヴ」を聞くと、すぐに音がクリアになっていることに気づくと思います。1992年発売のアルバムのため、もともと音は悪くないのですが、さらに音質が向上しています。

大ヒットアルバム、ということで一曲目からノリノリな曲を期待すると大事故を起こしてしまいそうな一曲。歌詞も難解。
マイケル・スタイプの声の重さが、このアルバムの展開を予見しています。

Try Not To Breathe

2曲目もまた重く、「死」について歌われた曲。「息をしないようにする」というタイトル。死が近い主人公が語るような歌詞になっております。

I will try not to worry you
I have seen things that you will never see
Leave it to memory me

君を心配させないようにするよ
僕は君が決して見たことがないものをたくさん見てきた
それを僕の形見にするよ

 死の淵に、パートナーのことを思う主人公の気持ちに胸が打たれます。

『ブレードランナー』のラストシーンにインスパイアそうです。

 

The Sidewinder Sleeps

このアルバムの中で、最も明るい曲。この曲だけふわっと浮いているほど。
2:33~辺りでは完全に笑い声まで入ってしまうほどの上機嫌ぶり。
リマスター盤でさらに音が華やかになった気がします。

"Call me when you try to wake her up"

と早口で何度も連呼され、知らない間に頭に残り続ける不思議な曲です。

 

Everybody Hurts(エブリバディ・ハーツ)

R.E.M.の代表曲の一つ。「男性が最も涙する曲」ランキングの1位に輝いたこともある名曲です。
自殺を図る若者を悔やんで、マイケル・スタイプが作った名曲。

メロディーや曲の構成は非常にシンプルなのですが、ボーカルが限りなく純粋で、歌詞も壊れそうなぐらい繊細です。
上記にも書いたように、同性愛者であるマイケルスタイプが書いた曲なので、
ゲイやLGBTも考慮して書かれた歌詞に違いない、と僕は思っています。

そういやディズニー映画「ズートピア」でも一瞬流れてドキッとしました。

 この「エヴリバディ・ハーツ」リリースされた数年後にあのMr.Childrenが、「everybody goes -秩序のない現代にドロップキック-」という曲を出しています。
ミスチルは洋楽をオマージュした曲をいくつも出していますが、タイトルはおそらくR.E.M.の影響があったのではないでしょうか。

 

New Orleans Instrumental No.1

インストルメンタル、というタイトルの言葉のとおり、2分ほどのインスト曲。
左から聞こえるキーボードの音に、ストリングスが加わっていきます。
映画のサントラに入ってそうな曲ですね。

 

Sweetness Follows

オルガンが鳴り、ギターの歪んだ音が支配的に響く、
そこにマイケル・スタイプのボーカルが乗っていきます。

はっきり「死」に関して歌われており、歌詞の内容もなかなかに重いです…

Readying to bury your father and your mother What did you think when you lost another?
父と母を埋めようとしているとき、何を考えだろうか?

 上記のように歌われ、サビでは下記のように。

Oh, oh, but sweetness follows

でも、美しさが残る

暗い内容ですが、死が残すイメージをみずみずしく書いた一曲です。

 

Monty Got A Raw Deal

代表曲の「Losing My Religion」や、前作『Out Of Time』の中の「Low」という曲に少し似ています。
歌詞の内容は抽象的で、どう解釈していいのか、映画と現実の違いについて、歌っているように思えます。

 

Ignoreland

この曲で一番ロックサウンドな一曲。サウンド的には初期のレムに近いですね。
歌詞も政治や報道について批判的な内容を歌っています。

T.v. tells a million lies. the paper’s terrified to report Anything that isn’t handed on a presidential spoon,

テレビは百万もの嘘をつき、
新聞は大統領の範疇以外のことを書くのを恐れる

次作『モンスター』というアルバムでは、さらに政治的な方向に歌詞が振り切れます。
個人的に好きな一曲ですね。

 

Star Me Kitten

 二人のパートナーが離婚する前に、最後の愛を確かめ、セッ○スすう、という村上春樹的展開の一曲。

You are wild
And I'm in your possession
Nothing's free, so f**k me, kittenYou are wild 
君は野性的
そして僕は君に占領されているのさ
何も自由じゃない、だからF**kして

という歌詞で終わる、さりげなくスゴい歌です。
マイケル・スタイプはゲイなので、男同士の絡みを想像すると、ちょっとドキッとしますね。

Man On The Moon

このアルバムで特筆すべきなのは、ラスト三曲「Man On The Moon」~「Nightswimming」~「Find The River」流れ。

U2の『The Joshua Tree』がロック界の冒頭3曲の代表だとすれば、
R.E.M.の本作はラスト三曲の代表作といえるでしょう。ロック史のなかでも一二を争うほどの素晴らしさ。

アメリカのコメディアンであるアンディーカウフマンについて歌った曲。
かなりユニークな歌詞なので、気になる方はぜひ原詞にあたってみてください。

「マンオンザムーン」アンディーカウフマンを基にした映画『マン・オン・ザ・ムーン 』の主題歌としても有名です。

 

Nightswimming

Nightswimming deserves a quiet night

夜泳ぐのなら、静かな夜がいい

という一節で始まる一曲。短編小説が一本書けそうな独特の空気感です。
マイケル・スタイプのボーカルとピアノが絡み合い、美しいという言葉では決して言い表せないぐらい。 

「ナイトスイミング」、PVもいいんですよね。一押しの名曲です。
一度真夜中にプールで泳いでみたいですね。

 

Find The River

アルバムのラストを飾る、隠れた名曲。
歌詞も何かを達観したかのような、仏教的な思想が流れるように思えます。
シンプルながらも、REMにしか書けないような哲学的な内容ですが、マイケル・スタイプのボーカルのおかげでスッとこころに入ってきます。
 

 REMのすごさは、ヨーロッパ的な暗さがあるのに、アメリカで大ウケしているところ実力以外の何ものでもありません。

 このアルバムもテーマは「死」。しかしこんなアルバムが大ヒットしたの本当に驚きです。
ちなみに、このアルバムはNirvana(ニルバーナ)のカート・コバーンが銃で自殺する前に聞いてたアルバムという逸話も有名です。心して聞きましょう。

 今週のお題「芸術の秋」

【リマスター版の音質】

気になるリマスター盤の音質についても感想を。
元々このアルバムは音の悪さは目立たないのですが、今回のリマスターにより、さらにクリアに改善されました。
上にも書いたように、一曲目の「ドライブ」を聞くだけで、明らかにアコギをつま弾く音がリアルになっていることがわかります。

さらに、25周年記念エディション版(二枚組)のディスク2には、『Live At The 40 Watt Club』というライブ盤が収録されています。

レム公式のライブCDは他にもありますが、ここまでまとまっていると、買わざるを得ません。まさに代表曲のオンパレード。

初期の名曲「Finest Worksong」から有名曲「Losing My Religion」、「Country Feedback」までこれでもかと詰め込まれています。ボーカルの調子も抜群に◎。
1992年のコンサートの割に音も十分良く、REMを初めて聞くという方にもおおすすめです。

はい、こんな感じでそろそろ締めにかかりたいと思います。

この後、ボーカルのマイケル・スタイプは自分のセクシャリティをオープンにして『モンスター』というアルバムを発表します。ゲイやLGBTも、R.E.M.は避けて通れません。

REM解散後のマイケル・スタイプは立派な顎髭を蓄え、
「誰ですかこのダンブルドアは」状態なのですが、
まだ音楽活動は続けてくれているようです。

再結成して新アルバムでも出してくれるといいのですが、
残念ながらそんな噂はありません。
ちなみにアルバム内の写真はU2でお馴染みのアントン・コービンが撮っているとのこと。
 『Out Of Time』から続く名作『Automatic For The People』、本当におすすめです。ピン、と来た方はぜひ。
決して古びることのないアルバムです。

Automatic for the People

Automatic for the People

ポッドキャストはじめました。音楽レビューもやってます!
U2やStingなどについても熱く語ってます。

iPhone/iTunesで聴く→ https://itunes.apple.com/jp/podcast/世界のねじを巻くラジオ-ゲイのねじまきラジオ/id1409236261?l=en 

Spotifyで聴く→ https://open.spotify.com/show/6ComJ7U0Y0yJ9DM1eEt9jj
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世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

※追記(2019.9.20):『モンスター』の25周年盤も出るようです。ライブ音源も収録。
Monsterも名盤なので、必聴です!

『スーパーマリオ オデッセイ』主題歌から見る3Dマリオの音楽変遷

【Jump Up, Super Star!】

 2017年10月27日に発売されるニンテンドースイッチ専用ソフト『スーパーマリオオデッセイ』の主題歌である『ジャンプアップ スーパースター』。元気な曲名ですね。

頭の中で勝手に再生されるほどハマってしまったので、この曲も含め、3Dマリオの音楽について書いていきたいと思います。

【ミュージカル風のPV】

まずは『スーパーマリオオデッセイ』の主題歌である「Jump Up, Super Star!」を聞いてみてください。 

ミュージカル風のPVで、マリオが明らかにニューヨークをモデルにした街「ニュードンクシティ」を、マリオがGTAさながらあちこち駆け巡ります。
新しい「帽子」を使ったアクションや様々なステージも紹介されています。

一聴した感想として、まず耳に残るのは、デューク・エリントンやフランク・シナトラもびっくりのビッグバンドの華やかさ
ビッグバンドジャズでの主題歌とは思い切りましたね。
でもニューヨークといえばJAZZ。
このゲームはNYを元にした街なので、相性抜群なことは間違いないでしょう。

”「ニュー・ドンクシティ」の市長ポリーンが歌っている”という設定なのですが、
ボーカルも綺麗かつパワフル。楽器隊に負けない芯が通った声もまたいいですね。

 PVの衣装やダンスは映画『雨に唄えば』のオマージュを感じますし、
『ララランド』が好きな方も、間違いなくピン、と来るはず。 

サウンドだけでなく、歌詞もしっかり練られてます。 (日本語訳もあり)

Oh, we can zoom all the way to the moon
From this great wide wacky world
Jump with me, grab coins with me, oh yeah!

わたしたちは月まで飛んでいける
このとっぴな世界から
ジャンプして、コインをつかみ取ろう!

ところどころに「帽子」や「コイン」など『スーパーマリオオデッセイ』の世界観にはまったワードをちりばめてくるところがさすが。(和訳をもう少しうまくできればな)

There's no power-up like dancing
You know that you're my Super Star, (You're my Super Star)
No one else can take me this far
I'm flipping the switch
Let's do the Odyssey!

ダンスのようにパワーアップできるものは他にない
あなたはわたしのスーパースターだってこと知ってるでしょ
誰もこんな遠くに連れて行ってくれる人はいない
スイッチを切り替えて
オデッセイを旅しようじゃないの

「スイッチ」や「オデッセイ」という言葉もしっかり含んでおり、本作の世界観も説明されています。

30秒辺りでマリオのジャンプ音やコインがでる音が聞こえる演出もニクいです。

ちなみに、ポリーン市長が歌うこの曲は、マリオシリーズ初のボーカル曲らしいです。

任天堂公式HPで、ショートバージョンのMP3を無料でダウンロードできますので、気になる方はぜひDLしてみてください。(iTunesではフル音源をDLできます。)
また、公式サイトの音声ON/OFFスイッチを37回押すと、日本語版の主題歌が流れるようです笑

【3Dマリオのメインテーマ】

ここで、歴代3Dスーパーマリオの音楽を振り返ってみましょう。
まずは『スーパーマリオ64』から「ボムへいのせんじょう」。

【スーパーマリオ64】BGM メインテーマ - YouTube

いかにもゲームらしい音楽で、ワンワンの声やボム兵が爆発する音も不思議とマッチします。「スーパーマリオ64」はこれだけでなく、「さむいさむいマウンテン」や「クッパへの道」など名曲だらけのところがすごいですよね。

 

『スーパーマリオサンシャイン』から『ドルピックタウン』。

『ドルピックタウン』 スーパーマリオサンシャイン BGM

アルペジオがきいたギターで軽快に演奏されるメインテーマは、爽やかな夏を思い起こさせます。南国を舞台にしたドルピックタウン。
前作と比べると、なかなか思い切った路線変更で、難易度も高く、ポンプを使ったアクションがプレイの幅を広げました。
 

『スーパーマリオギャラクシー1・2』よりメインテーマを2つ。


スーパーマリオギャラクシー2 BGM メインテーマ

なんと、マリオシリーズでは初めてのフルオーケストラでの楽曲収録。
初めて音楽が公開されたときは、映画のサントラのような壮大な楽曲に若干の場違い感を感じたのですが、実際にゲームをプレイしてみると「宇宙」という世界観にしっかりマッチしていました。
他にも「かくかくもくざい」や「ウィンドガーデン」など思い切ったと名曲もたくさん含んでいます。未プレイの方はぜひ。

『スーパーマリオ 3Dランド』より「スーパーベルの丘」

【スーパーマリオ3Dワールド】1-1「スーパーベルの丘」

 実は未プレイです、すみません。WiiUを持っていなかったもので・・。

3Dマリオは歴代、世界観にあわせて音楽が作られている傾向があるように思います。
今回はNYという舞台にあわせたジャズテイストのサウンド。
シリーズを重ねるにつれ、だんだんストーリー性が強くなってきている3Dマリオですが、今回はどんな冒険ができるのでしょうか。

【サウンドトラックの素晴らしさ】

今回は「うた」で勝負してきたマリオオデッセイ。初めて聴いたときはびっくりしましたね。
僕自身、ゲームに限らず映画やドラマのサウンドトラックはかなり聴きます。
実際に真剣に音楽を聴き始めたのも、今思うと、学生の頃映画やゲームのサウンドトラックにはまったのが始まりでした。
今回音楽だけに着目しましたが、もちろんマリオオデッセイ自体も非常に楽しみです。
「 最近3Dマリオやってないな」という方も、Nintendo Switchの新作をぜひ。

聴覚から味覚へ変換する装置『SQUEEZE MUSIC』

【五感を刺激する機械】

現在、10月の目標のひとつとして「五感を研ぎ澄ませる」ということをあげています。

『やりたいことリスト』の振り返りと、10月の目標について - 世界のねじを巻くブログ

そのため最近は、五感に関する本をたくさん購入して読み漁っています。(また月末頃に紹介しようと思います)
そんな中、ふと五感に関係する興味深いニュースを見つけたので紹介しようと思います。

【音から味を生み出す】

 今回紹介するのは、なんと世界初の、音楽を味覚に変えるマシーンについて。
要するに、「音楽って、どんな"味"なんだろう?」という話です。
詳しくは、下記のページや動画をご覧ください。

音楽を味覚化する装置『SQUEEZE MUSIC』が2017年度グッドデザイン賞を受賞 - amass

凄い発想ですね。リアルタイムにサウンドを解析して、ドリンクに変換してくれます。
Happyなら甘み、Excitingなら酸味、など、脳がムードを感じやすい味にしてくれるようです。
色も綺麗なので、視覚にも訴えかけてきますね。

【ボブディランの曲はどんな味?】

このSQUEEZE MUSICという装置を使ってブライアンイーノの『ミュージック・フォー・エアポーツ』を解析すると、間違いなく天然水のような透きとおった味がするに違いないし、

セックス・ピストルズの「God Save The Queen」はきっとピリリとした刺激の強いドリンクがでてくるはず。
ボブディランの「Things have changed」は渋柿を凝縮したようなジュースに・・

なんて想像が膨らみますね。

この機械を使えば、あの聞き慣れた音楽も、新たな視点で楽しめるのではないでしょうか?

【味覚の未来は?】

これなら、夕食にモーツァルトをかけるなら、それにあわせてたドリンクを出してくれる、ちょっと星新一チックで楽しそうな未来ですね。(結局ワインをあけてしまいそうですが・・)
また、音楽だけでなく、映画を味覚にしてくれるサービスがあると面白いかもしれませんね。
「今日のポップコーンは近未来をイメージした"『ブレードランナー2049』味"です」なんて。

この動画を見ながら、「出てくるドリンク多過ぎぃ!」と突っ込んだのは自分だけじゃないはず。

ドラッグソング名曲10選【イヤホン推奨】聴くだけでトリップ?

【サイケデリックソングおすすめ】

さて、芸術の秋となりましたね。
"芸術"といえば、ドラッグが及ぼした影響は計り知れません。
あのAppleのスティーブジョブズも、LSDについて
「人生で行ったことの中で最も重要な2~3の経験のうちのひとつ」
と言ったとかいわなかったとか。
そこで今回は、ドラッグに影響を受けた音楽を紹介したいと思います。

日本ではドラッグは厳しく禁止されているので、お酒でも飲みながら、この記事を読んでみてください。

※イヤホン・ヘッドホン・推奨 大音量でお楽しみください。

【洋楽ロックをメインに】

ドラッグにちなんだ音楽は、どうしても欧米系のロック/テクノが大きな位置を占めています。なので今回は洋楽(欧米)に絞っての紹介。

まずはこちらから

Lucy in the Sky with Diamonds - ビートルズ

みんな大好きビートルズ。『Yellow Submarine』からの一曲。

「Lucy in the Sky with Diamonds」の頭文字を取ると、"LSD" という幻覚剤の名称が。
ビデオクリップがほんとに危険です。

他にもビートルズのドラッグソングはたくさんあるのですが、個人的には下記没テイクが好きです。

The Beatles - And Your Bird Can Sing [Take 2] - Anthology 2 - 1996 - YouTube

名盤『リボルバー』に収録されている「アンド・ユア・バード・キャン・シング 」のアウトテイク。0:23~辺りから異常な笑い声が聞こえます。
ジョンレノンかポールマッカートニーかわかりませんが、間違いなくラリってますね。

これらの曲に限らず、後期ビートルズはほとんどの曲が危ない意味に読み取れます。

 

Let Forever Be - ケミカル・ブラザーズ

ミュージックビデオがとにかくすごい。幻覚剤でラリるとこんな感じなんでしょうね。

サウンド面で言うと下記のSwoonも出さざるをえません。 

The Chemical Brothers - Swoon - YouTube

油断していると体が"あっち側"へ持って行かれそうなぐらいの引き込み具合です。
耳がバキバキする、他にはないサウンド。危険です。

 

Eight Miles High - The Byrds

ザ・バーズという1960年代のサンフランシスコ発サイケデリックロックバンド。
ボーカルの声がもうそんな感じですよね。イントロが完全に60年代サウンドです。
サイケロックの中でも特に有名な一曲。
この曲の3年後が1969年だと思うと、感慨深いですね。

Wanderlust - ビョーク

アイスランドの歌姫、ビョークの名盤『Volta』からの「ワンダーラスト」。
PVがわけわかりません。川の流れる様子とか、ラストシーンとかぶっ飛び。

こちらもアルバム『Volta』より、「Earth Insruders」。
この曲も、何からなにまでブッ飛んでます。もはや怖いレベル。

 

Rollin' & Scratchin' - Daft Punk

グラミー賞も受賞しているフランスのテクノグループ、ダフトパンクの一曲。

重厚無機質なビートにどんどん音が重なっていき、
2:40~あたりから、不安定に上下するギュルギュル音が脳ミソを揺さぶります。
3:15~や6:05~など、シラフでは考えつかないような展開に耳を奪われます。
これは一度ライブで聞いてみたいですね。
効果的な音の重なりで、DTMでも真似してみたい。


Purple Haze -  Jimi Hendrix

みんな大好きジミヘンの代表曲。
サウンドだけでなく、「紫のけむり」という妖しげな曲名や歌詞まで、
いかにもサイケデリックな一曲。

1:47~有名な"歯でギターを弾く"パフォーマンスが見られます。

 

Light My Fire - The Doors

日本でも何だかんだ人気のあるロサンゼルスからのロックバンド、ドアーズ。
1960年代のアイコン的な存在であるジムモリソンがボーカルです。
何と言っても印象的なオルガンがこの曲の聴きどころでしょう。

村上龍の小説にしょっちゅう登場しますね。
ドアーズがサイケデリックミュージックやアートに与えた影響力は非常に大きいと思います。

 

High High High - ポール・マッカートニー

「ハイ・ハイ・ハイ」というタイトル。異常な転調を繰り返す展開。もうこれは。。。
ジョン・レノンでいえば、「コールド・ターキー」なんかも有名ですね。
ビートルズだけでなくソロでもサイケデリックロックを色々やってます。

 

2000 Light Years From Home - The Rolling Stones

ビートルズを紹介したので、ライバルであるローリングストーンズからも一曲。
「2000光年のかなたに」という邦題がついている曲。サウンドも歌詞も狙いすぎです。
最近発売されたリマスター版にあわせて公開されたPVもサイケ感MAX。

 

Jamming -  ボブ・マーリー

これはサイケデリックというか大○の方面なのでしょうが、有名なドラッグソングです。レゲエの独特なリズム感が醸し出す魅力をたっぷり含んだ一曲。
昼にビールでも飲みながら、この曲を聴いて川縁で寝転ぶといいかもしれません。

 

Echoes - Pink Floyd

ピンクフロイドの23分30秒にもわたる 大曲、「エコーズ」。
『2001年宇宙の旅』のあるシーンと同時に流すと、シンクロをすることでも有名です。
こういう神秘的な音、どうやって出すんでしょうか。
当時にしかない空気をたっぷり含んでいます。緩急がついた構成が素晴らしいですね。

10曲といいながら、かなりオーバー目に紹介してしまいました。
また機会があれば、邦楽編も書いてみたいと思います。
※追記:(2019.3.12):日本のテクノ音楽を代表する「電気グルーヴ」や俳優として有名なピエール瀧がコカイン使用容疑で捕まりましたが、どうなるんでしょうか。芸能界は闇が深そうです。

【お酒のお供に】

もちろん日本で薬物は違法。危険なものも多いです。
ビールやワインでも飲みながら、くらりとした酩酊と共に、ドラッグソングの名曲を合法的に体験してみてはいかがでしょうか? 

こちらのドラッグ動画・映像集もぜひ。

中毒性が高いドラッグのようなお菓子を5つ選んでみた 

ポッドキャストはじめました。音楽レビューもやってます!

「こいつどんな声しとんねん!」と思った方はぜひ聴いてみてください。
石野卓球・ピエール瀧さんが関わる電気グルーヴの「」についても熱く語ってます。
iPhone/iTunesで聴く→ https://itunes.apple.com/jp/podcast/世界のねじを巻くラジオ-ゲイのねじまきラジオ/id1409236261?l=en  

Spotifyで聴く→ https://open.spotify.com/show/6ComJ7U0Y0yJ9DM1eEt9jj
「世界のねじを巻くラジオ」で検索してみてください。
世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

※(追記:2020.2.14): マッキーこと槇原敬之さんも逮捕。
二度目ということで、薬物の誘惑は強いんでしょうね・・。

『Get Out of Your Own Way』U2の新曲が流出

【ゲット・アウト・オブ・ユア~】

先日メキシコでPVが収録されたU2の新曲『Get Out of Your Own Way(ゲット・アウト・オブ・ヨア・オウン・ウェイ)』
タイトルを直訳すると「お前のやり方から抜け出せ」という意味。
この曲のプロモーションビデオ撮影の様子がYoutubeに流出しています。
一曲丸々ではありませんが、そこそこの音質でサビがしっかり聞き取れます
U2公式から発表はありませんが、新アルバム『Songs Of Experience』に収録されるのは間違いないでしょう。

追記(2017.11.2):新アルバム『Songs Of Experience』の詳細とともに、
「Get Out of Your Own Way」がフルで公開されました。

エッジの空間的な優しいギターに浸れる一曲。ビートやコーラスが「Beautiful Day」の雰囲気にかなり似ていて、往年のファンもきっと気に入るはず。

なんとあのケンドリック・ラマーが参加!!! 曲の最後に強烈なラップが加わっています。また和訳も書いていきたいと思います。

※追記(2017.11.12):ロンドンのど真ん中でライブを行った様子がYoutubeにあがっていましたので、ぜひご覧ください。

【PV撮影の様子】

おそらくスマホで撮影されているため、音質・画質は抜群とはいえませんが、
何人かが投稿した動画を複数の角度から見ることができます。

花火を持った男たちがU2の回りを駆け回る様子が見てとれます。

もちろんプロモーション・ビデオ撮影のためなので当て振りでしょうが、
四人とも楽しそうに演奏していますね。
ベースのアダムがノリノリですね。ボノの声も良い感じに収録されています。
完全にいつものU2サウンド。
曲の後半では、エッジのギターソロと、シャカシャカとマラカスを鳴らすような音が聞こえます。

向かって左の背景に骸骨がいるのがいかにもメキシコっぽくて◎
映画『007 スペクター』のオープニングを飾る「死者の日」パレードをふと思い出しました。
こちらの動画は画質は悪いですが、サビ以外の部分も聞こえます。

The slaves are looking for someone to lead 'em, the master's looking for someone to need him. The promised land is there for those who need it most and Lincoln's ghost.

『You're The Best Thing About Me』もそうでしたが、かなりアメリカ寄りな歌詞になっています。

※追記(2017.11.17):新曲『American Soul』が、SpotifyやGoogle Play Musicで公開されました。
『アメリカンソウル』、わかりやすいギターロックで若者受けも良さそうです。
これがシングルでも十分なぐらいのキャッチーさ。 この曲でもケンドリックラマーがOPで登場します。サビは昔ライブで披露された「Glastonbury」ですね。 

【流出させるというプロモーション】

U2の新作は毎回流出騒動がありますが、今回についてはU2公式側も容認してそうな気がします。

動画をを見ると明らかにPAさんがスマホで撮影していますしね。
なかなかMVを撮影している様子なんて見ることができないので、ファンとしても心を駆り立てられる動画でした。

ファンに直接手紙を送ったり、新曲『You're The Best Thing About Me』を数種のバージョンで公開したり、故意かはわかりませんがPV撮影の様子を流出させたり、U2のプロモーションは非常に興味深いです。

【グラミー賞でもパフォーマンス】

新曲の『Get Out of Your Own Way』、いかがだったでしょうか?
昔からのファンの方も楽しめるロックテイストな曲なのではないでしょうか。
「Apple Music」や「Google Music」「Spotify」などの定額配信サービスでも視聴できるようなので、気になる方はぜひ。

新アルバムの『ソングス・オブ・エクスペリエンス(SOE)』もあと二か月。
2017年12月1日が待ちきれませんね。
※新作『ソングス・オブ・エクスペリエンス』の全曲感想もぜひ。(2017.12.1追記)

※第60回を迎えたグラミー賞でも、ニューヨークのハドソン川でライブを披露。
寒そうでしたがかっこよかったです!(2018.12.1追記)

世界最先端を走るU2の新作アルバムはどのようにリリースされるのか

【無料配信の次の一手】

世界の最先端を走るロックバンド、U2。

前回はiTunesを通じて、全世界のiPhone/Mac/Windowsも含む全てのiTunesユーザーにアルバムを無料配信し大きな話題となりました。

2017年12月1日に発売されることが公式にアナウンスされた『Songs Of Experience』(ソングス・オブ・エクスペリエンス)はどのようにリリースされるのでしょうか。

個人的な予想を書いてみましたので、洋楽ファンの方はぜひご覧ください。

(※あくまで個人の妄想に過ぎませんので、その点を頭に入れてお読みください。)

※追記(2017.11.2):新アルバムに関する情報が発表されました!
CD(通常版・デラックス版) そしてLPレコードで発売されるとのこと。
詳細下記をご覧ください。

【フォーマットは?】

最新アルバムがどんな方法で配信・販売されるのか、あらゆる方法を考えてみました。 

Facebook

 個人的に一番可能性が高そうだと思うのは、フェイスブックでの無料配信
現状、新曲の公開も、フェイスブックを主体にプロモーションしているように思われます。
ボーカルのボノ自身もかなりの数のフェイスブックの株を所有しているので、
配信の環境を整えるのは決して難しくはないでしょう。

ユーザー数、共有性、話題づくり、サーバー、あらゆる面で万全の態勢ともいえます。

 

Spofify(スポティファイ)

日本でも徐々に浸透しつつある音楽定額配信サービスSpotify。
再生回数に応じてアーティストに報酬が支払われる仕組みです。
大きなサプライズにはなりませんが、時代の流れからいくと、この線も十分にあり得ます。ほかにApple MusicやGoogle Musicでも配信される可能性はあるでしょう。

 

Tidal(タイダル)

Spotifyなどの月額制音楽配信サービスに対抗し、JAY Zらが立ち上げたTidal(タイダル)での配信。
ここを使えば、ロスレスのFLACファイル形式の音源が配信可能です。
でもこれで他のアーティストもアルバムをいくつもリリースしており、今更やってもあまり新鮮味がありません。
しかもTidalはアメリカ主体なイメージが強く、全世界に訴えかけるには少し厳しいモノがあるようにも思えます。

 

CD

ここは原点に返ってCDのみの販売ももちろん可能性としては十分ありえるでしょう。
CD とLPの販売が妥当な線ですかね。

三部作になるとして噂されていた、『Songs Of Ascent』 との二枚組とかになれば大きなサプライズですね。(その可能性は低いでしょうが・・。)

What's Up/LINEでの配信

欧米でで圧倒的なシェアを誇るメッセンジャーアプリ What's Upなどで配信するという手法。
iTunesでタダで配りますよ、というよりは、友人にリンクも共有しやすいでしょうし、話題づくりには最適化もしれません。

若い層に訴えかけるには有効な方法でしょうね。

新規格・新メディアでの販売

R.E.M.の名盤『Automatic For The People』はドルビーアトモスとよばれる立体音響が目玉の新規格の音源で記念盤が発売されます。
意外とこういう新規格で発売する手段も、ありかもしれませんね。
ハイレゾを越えた音質の新規格での配信やスマホで音がいじれるアプリと含め販売、とか。個人的にはこういうのを期待したいですね。

【SOEの目指すもの】

最新シングルの「You're The Best Thing About Me」を聞く限り、DJ KYGOともコラボし、"若いファンにも曲を届けよう"という強い彼らの姿勢が見られるように思います。

iPhoneを通じて全世界に無料配信された『Songs Of Innocence』の次回作、はどんな手法でリスナーを取り込むのでしょうか?

世界の最先端を走るU2、ライブだけではなく、CDのリリース方法についても目が離せませんね。