世界のねじを巻くブログ@世界一周

ゲイが独自の視点で、海外記事/映画/書評/音楽/電子書籍/Lifehack/Podcastなどについてお伝えします。現在、世界一周旅行中。

宮沢賢治は同性愛者だったのか?【NHK】

【ゲイという説も?】

どうも、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。
先日、『爆笑問題カーボーイ』をポッドキャストで聴いていたときに衝撃のエピソードを聞きました。
どうやら、NHKの『映像詩 宮沢賢治 銀河への旅~慟哭の愛と祈り~』という番組で、
宮沢賢治のがホモセクシュアル」だという考察をした特集が放送されていたそうです。
テレビ番組としてはなかなか尖った企画です。

あれ、宮沢賢治ってホモセクシュアルだったの?
・・・ということでさっそく『銀河鉄道の夜』を読み返してみました。

【NHKの特集番組】

僕自身がゲイなんですが、小説や詩の内容からすると、
確かに同性愛者といわれても全く違和感のない内容。

NHKの特集は一切見てないので、どんな内容だったのかはわかりませんが、
女っ気がほんとに薄いですよね、宮澤賢治の作品って。

 

何年ぶりかに再読してみましたが、あの代表作『銀河鉄道の夜』もBL的な解釈で読んでしまうことも、確かに可能。

 

(ああほんとうにどこまでもどこまでも 僕 といっしょに行くひとはないだろうか。カムパネルラだってあんな女の子とおもしろそうに 談 しているし 僕 はほんとうにつらいなあ) ジョバンニの 眼 はまた 泪 でいっぱいになり、天の川もまるで遠くへ 行ったようにぼんやり白く見えるだけでした。

『銀河鉄道の夜』Kindle 位置: 989

 

どうしてこんなにひとりさびしいのだろう。けれどもカムパネルラなんかあんまりひどい、 僕 といっしょに汽車に 乗っていながら、まるであんな女の子とばかり 談 しているんだもの。
『銀河鉄道の夜』Kindle 位置: 1020

 

列車のなかで、女の子と楽しそうに話すカムパネルラにやきもちを焼くジョバンニ。
なんだか普通の友達としては、カムパネルラに抱く感情が不自然なんですよね。

「カムパネルラ、また 僕 たち 二人 きりになったねえ、どこまでもどこまでもいっしょに行こう。 僕 はもう、あのさそりのように、ほんとうにみんなの 幸 のためならば 僕 のからだなんか百ぺん 灼いてもかまわない」
『銀河鉄道の夜』Kindle 位置: 1020

後半のシーンではここまで書いてます。
切ない。・・。

宮澤賢治は確か結婚しておらず、
もしかするとバイセクシュアルなのかもしれません。 

まあ「ストレートかそうでないかは本人のみぞ知る」という結論になるかと思います。

宮沢賢治の著作はかなり久々に読みましたが、個人的「大人になってから良さがわかる著者ベスト10」ランキングの中に、
まちがいなく宮沢賢治はランクインします。

『風の又三郎』『どんぐりと山猫』『やまなし』など、
その視線の鋭さはほんとピカイチ。

・・・なのに文章は柔らかなのが宮沢賢治の凄さですよね。
鉱石・植物・天体への知識も誰にも譲らないし、嫌味もありません。

【銀河鉄道の夜はいい】

爆笑問題のポッドキャストつながりから、
ひさびさに宮沢賢治の作品を新たな解釈で読み返せました。
昔読んだ本を読み返す機会、もっと大切にしようかな、なんて。

ポッドキャストやってます。たまにゲイネタも話したり。

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宮沢賢治の真実 : 修羅を生きた詩人

宮沢賢治の真実 : 修羅を生きた詩人

『夢十夜 / 夏目漱石』をひさびさに読んだ感想【Kindle】

【キンドルや青空文庫でも】

どうも、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。
新年もあけたことなので、昔読んだKindle本の整理をしていました。

僕は普段、夢をみることは滅多にないのですが、世界一周旅行を始めてからやたらと夢を見ることが多くなりました。(グロテスクな夢もみるように・・。)
それも関係してか夏目漱石の名作『夢十夜』が目につきました。

電子書籍にハマりはじめた頃、パプリックドメイン(無料)の電子書籍をよみあさっていたので、読んだ当時のことをふと思い出しました。
とはいいつつも、読んだのは7~8年前。
いくつかの印象的な部分以外はあまり記憶に残っておらず。
なので、今回再読した感想を軽くまとめてみたいと思います。

【こんな夢をみた。】

夏目漱石といえば、『坊っちゃん』や『こころ』『草枕』で有名な日本を代表する作家ですが、この『夢十夜』も

こんな夢をみた。 

 という有名な文章から始まる夏目漱石の代表的な作品
第一夜から第十夜まで書かれており、一種の短編集のようなものです。

(※ネタバレありなので、未読の方は注意)

この作品、当時はそれほど気が付きませんでしたが、
やっぱり五感の書き方がすごいんです。

五感を鍛える」を実践してから、
本を読む際も人間の感覚がどう描かれているかを常に気を配り、読んでたりします。

村上龍とかエグみのある五感の書き方もすごいですが、
サラッとした感覚の部分に人間魅せるテクニック、というのでしょうか。
かといってトゥーマッチでもなくバランス感覚が絶妙です。

読者が場面にのめりこめるように、適切な部分でにおいや景色、触覚やざわめきなどが盛り込まれてます。
これは経験がものをいう部分なんでしょうね。。

キンドルで読んだのはずいぶん前なのですが、いくつかの章(夜)はおぼろげながら覚えていました。

第一夜は冒頭からちょっと重めの文章です。
しかし、文章がほんとうに綺麗。

すると、黒い 眸 のなかに 鮮 に見えた自分の姿が、ぼうっと 崩れて来た。静かな水が動いて写る影を乱したように、流れ出したと思ったら、女の眼がぱちりと閉じた。長い 睫 の間から涙が頰へ垂れた。―― 位置:28

 

第二夜は、「何としてでも"悟り"を見いだそうとする男」の話。
主人公の内面の書き方が天才的です。

悟ってやる。無だ、無だと舌の根で念じた。無だと云うのにやっぱり線香の 香 がした。何だ線香のくせに。 位置:96

やっぱり凡人だとこうなりますよね。

第三夜のオチ、なんとなく覚えてました。
「未来を見通し、心も読むわが子をおんぶする父親」の話。
一種の怪談のような感じで、オチもしっかりまとまってます。。

こんな子供は持ちたくないですね笑

・・・とこんな感じで描いていると キリがないので、
お気に入りの夜(章)を紹介します。

個人的に特に好きなのが、第六夜
これは何回でも読み返せますね。

設定としては、
明治時代に運慶がよみがえり、街で彫っている姿をみなが見物している」という状況。

運慶といえば、あの金剛力士像で有名な天才仏師です。

主人公が感心してみていると、見物人の一人がこう語ります。

「なに、あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木の中に 埋っているのを、 鑿 と 槌 の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」と云った。
位置:294

なかなか哲学的な文章ですよね。
確かレオナルドダヴィンチもそんなこと言ってたような。

「それなら自分もできる」と主人公もすぐさま家に帰っていろんな木を試します。

ですが結局は・・・

ついに明治の木にはとうてい仁王は 埋っていないものだと悟った。それで運慶が 今日 まで生きている理由もほぼ解った。
位置:306

完璧な終わり方じゃないでしょうか。

 

第七夜の船の話も印象深い。
夏目漱石自身、海外留学のためによく船に乗っていたそうなので、自分の
自殺を試みる男の話。

 

 

第八話は五感の切り替えが天才的ですね。
散髪屋の場面とか、文章が開く無限の可能性が感じられます。

 

第十夜の豚の大群シーンも懐かしかったです。

この時庄太郎はふと気がついて、向うを見ると、 遥 の青草原の尽きる 辺 から幾万匹か数え切れぬ豚が、 群 をなして一直線に、この絶壁の上に立っている庄太郎を 目懸けて鼻を鳴らしてくる。 位置:492

スマブラのヨッシーの必殺技が思い浮かんだのは秘密です。

なんでこのエピソードをラストに持ってきたのかな?と疑問に思わざるを得ないですが、余韻を残す一篇。 

 

明治時代に見る夢だけあって、
現代とは違う時代設定のものが多いですが、決して古びない文章。
今読んでも、現代の本と同じように読めるところがすごいです。 

【電子書籍で読める】

いかがだったでしょうか?
紹介していない夜もたくさんあるので、あとはご自身で読んでみてください。
夏目漱石や昔の本ににそれほど興味がない方も、短編集のようなものなので気軽に読めるかと思います。
起承転結がわりかしはっきりしているところも◎。
Kindleだけでなく、青空文庫や楽天Koboでも無料で読めるので、興味のある方はぜひ。

夢十夜

夢十夜

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2018年に心揺さぶられたKindleの電子書籍10選

【キンドルのおすすめ本】

現在、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。 2018年も残すところあとわずか。 せっかくなので、今年読んだKindle本の中で、 特に心を揺り動かされた10冊を厳選してみました。
まだブログで紹介していない電子書籍ばかりですので、キンドルをお持ちの方はぜひ読んでみてください。
去年のまとめはこちらより。

【創作術から酒に関するエッセイまで】

まず、あらゆる創作活動に関わる方におすすめの一冊。

クリエイティブの処方箋

「クリエイティブ」の処方箋

「クリエイティブ」の処方箋

創造的思考を可能にするコツを、要点を絞ってまとめた本。
クリエイティブな人たちの思考の裏側を探り、 さらに、クリエイティブな活動に取り組む人なら必ずぶつかる壁がどのように乗り越えられてきたかという事例がたくさん紹介されています。

クリエイティブというのは絵を描いたり、小説を書いたり、家を建てるということだけではない。あなた自身を創り上げるということなのだ。それは、より明るい未来を、今は手の届かない機会を、自分自身のために創り出すということなのだ。

先日紹介した『クリスマス・キャロル』のディケンズの例も書かれています。

チャールズ・ディケンズは、夜な夜な街中を散歩した。夜の埠頭や、市場、路地裏でディケンズが出会った奇妙な人々は、後で小説の中に登場することになる。  位置:1729

妙に人間味のあるキャラクターばかりだな、とおもったら、実際みかけた人をモデルに書いてるんですね。。
『クリスマス・キャロル/ ディケンズ』を読んだ感想【Kindle】

酒から教わった大切なこと
酒から教わった大切なこと 本・映画・音楽・旅・食をめぐるいい話

酒から教わった大切なこと 本・映画・音楽・旅・食をめぐるいい話

本・映画・音楽・旅・食と酒にまつわるいい話を集めたエッセイ集。



あらゆるジャンルの芸術にちなんだストーリーを読めるところがすごいです。 筆者の「お酒論」的なことも学べます。

「だが私はおいしく飲んだ。まずいものをおいしく飲んだわけだ。青春の酒だからそれができたのだろう」 位置:515

僕自身のアルコールの趣向としては、ワイン・ビール・日本酒に偏りがちなので、
ウィスキーやカクテルにももっと挑戦しようかと思いました。
出てくるマティーニがほんとにうまそう・・・。

バーのしきたり的なことやマナーも軽く触れることできます。 エッセイ好きな方ならきっと気に入るはず。のんべえなら必読の一冊

 ベニスの商人
ヴェニスの商人(新潮文庫)

ヴェニスの商人(新潮文庫)

シェイクスピアは有名な『ハムレット』しか読んだことなかったのですが、 ずっと「ほしいものリスト」に入れっぱなしだった『ベニスの商人』もようやく読むことができました。

それちょっと屁理屈じゃない?」と思う部分はあったのですが、 話の展開の仕方はさすがシェイクスピア。

「ハムレット」と並ぶ面白さでした。

どのキャラクターも生き生きしていて、どのシーンも張りがあります。

金・銀・銅の箱選びの場面やラストの"肉1ポンド"のシーン、夫婦喧嘩など 「そりゃシェイクスピア売れるわ」と納得の一冊。

また会話のつくりがほんとに巧くて、一つひとつ出てくる言葉が人生の教訓になりそうなレベル。



ユダヤ人に対する当時の風当たりの強さ、キリスト教の立ち位置なども推し量ることができます。 また、経済学的な見方もできたりも。

シャイロックに対して「やりすぎじゃね?」とかわいそうに思う場面もありましたが。

決してシェイクスピアだからといって尻込みするような作品ではありません。 金融関係の方は必読。

ドビュッシーはワインを美味にするか?
ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学 (早川書房)

ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学 (早川書房)

「ねじまきブログ」を見ていただいる方は、音楽好きな方が多いはず。 この本は、心理学という視点から、音楽というものを見つめなおした一冊です。

音楽を聴くことには、われわれが予想する以上に複雑な脳内ジャグリングが必要になるというわけだ。  位置:3158

「ドビュッシーの名曲「月の光」がワインショップで流れていると、試飲のワインはより甘美になる?」
「ヘビメタ好きは言語能力に長けている?」
など興味深いトピックで、音楽というものの深さを教えてくれます。

音楽理論的な部分にもやさしく触れてくれるので、特に音楽に詳しくない方もぜひ。

熔ける
熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 増補完全版 (幻冬舎文庫)

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 増補完全版 (幻冬舎文庫)

丁か半か。 吉か凶か。 そのとき私の目の前には、サラリーマンの平均生涯賃金のおよそ10人分にあたるチップが山積みされていた。総額20億円。 位置:6

書き出しからいきなり手に汗を握る場面ではじまる、大王製紙株式会社の元会長の独白。 ご存知の方も多いかと思いますが、海外のカジノで106億"溶かした"男。

だが、ひとたび開いてしまった地獄の釜の蓋は、二度と閉じることはなかった。48時間の死闘が終わったとき、私は煮えたぎる溶鉱炉のごとき奈落で熔解していた。 位置:107

カジノに溺れていく様子だけでなく、リーマンショックでの大打撃や、大王製紙経営立て直しの話、リアルな体験に基づいたぐいぐい読ませるエピソードばかり。
経営者がマイナスの部分も包み隠さず書いた本として、 日本ではあまり見られない種類の一冊ではないでしょうか。

完全には反省してなさそうなところがまたすごい。
これだけの大失態を犯して、刑務所から出たあとに本を出しちゃうぐらいですからね。

個人的にはギャンブルはまったくハマらない口なのですが、もしそうなったときは、この本を読み返して我に返ろうと思います。 人間の欲の深さは、底なしです。

この電子書籍版は<増強完全版>ということで、さらに補完された部分も読むことができるのでおすすめです。

陰翳礼讃
陰翳礼讃

陰翳礼讃

日本人の美意識を見つめなおした、谷崎潤一郎の随筆集。 文章が綺麗すぎてさすがの一言。全ブロガーがお手本にすべきだと思います。

パブリック・ドメインの作品なので、Kindleだけでなく青空文庫やKoboでも無料で読めるかと思います。

デザインに関わるお仕事の方はもちろん、全日本人が必読の一冊です。

 

植物は<知性>をもっている
植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

  • 作者: ステファノ・マンクーゾ,アレッサンドラ・ヴィオラ
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/11/25
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る

この本を読むと、植物が「ただ生えてる」だけではないことがわかります。

植物は、「司令センター」を無数にもつ分割可能な生物であり、インターネットによく似たネットワーク構造で成り立っている。 位置:142

最近、こういった研究結果が続々とでてますよね。 ネットニュースでもよく聞きます。

 植物の感覚は人間よりもずっと鋭く、私たちのもっている五感以外に、少なくとも十五の感覚をそなえている。たとえば植物は、重力、磁場、湿度を感じて、その量や大きさを計算できるし、いろいろな化学物質の土壌含有率も分析できる。  位置:153

人間が思っている以上に、植物は緻密なセンサーをもっているようです。

私たちが鼻だけでにおいを嗅いでいるのに対し、植物は体全体を使ってにおいを感じることができるのだ。 位置:932

完全なる未知の世界。 BBCのドキュメンタリーを見ているかのようでした。

植物は、ロボット工学や情報科学にとってアイデアの宝庫というだけではない。実際、人類が共通して抱えるさまざまな技術問題にも、数多くの革新的な解決策を提供してくれる。

花や園芸好きな方、化学が好きな方、人間のちっぽけさを知りたい方もぜひ。

月と六ペンス
月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)

月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)

これは非常に揺さぶられましたね。これはよかった。
ページをめくるのが止まらなくなった一冊とも言えます。

ストリックランドをはじめ、どの登場人物も個性が強すぎて、読んで思わず声が出た場面も。
これぐらい引き付けるキャラクターを書かないと読者を引き付けられないんでしょうね

友人から見た視点で語るというスタイルや、物語の導入部分も非常に巧い。

絵画は色んな人生が叩き付けられた狂気の塊なのだと改めて思い知らされました。

京都に「月と6ペンス」という知る人ぞ知るカフェもあるらしいので、来年訪れようかと思ってます。

また解説で知りましたが、サマセットモームはゲイの作家とのこと。 いわれてみれば、LGBT的解釈もできそうな作品。
モームの作品は短編しか読んでなかったのですが、ほかの長編も読もうと思いました。

今日からはじめる「技術Podcast」完全入門

個人的に2018年に大きな転換となったのは、
昔からずっとやりたかったポッドキャストを始めたこと。
かわいい表紙ですが、わりかしPodcastの技術的な部分もしっかり触れられていて、 エンジニアの方にもおすすめの一冊です。
配信さぼりがちなので、来年こそはポッドキャストに力を入れていきたいと思います。 詳細は下記より。

香料商が語る東西香り秘話
ヤマケイ新書 香料商が語る東西香り秘話

ヤマケイ新書 香料商が語る東西香り秘話

以前から書いてるように、僕は昔から「におい」に強い興味があります。 この本は香料を商売にしている方が書かれた、名エッセイ。

ともかく香水の興隆は女性の社会進出と表裏一体をなしていることを忘れてはならない。 位置:317
日本の香料商のつくる香料は食品用が圧倒的に多いのである。 西洋では、香水創りのために香料が発達してきた。 位置:366

なるほど、日本では香水の需要って少ないですもんね。

ルネサンスといえば一般には、古代文芸へ復帰して、美しい絵画が描かれるようになった時代という文脈でロマンチックに説明される。しかしこの説明は本質から目を逸らしている。見るべき本質は「人間の欲望の増大」である。   位置:1032

特に男性の方は香水って、あまり馴染みがないと思いますが、そんな方でも知的好奇心をくすぐるような本だと思います。 香りの世界って、ほんと広いです。
五感を鍛える」カテゴリーもぜひ。
【におい展】福岡の香りに関する展示会にいってきた感想

【2019年もよい読書ライフを】

いかがだったでしょうか? みなさんも、2018年に読んだ本の中でおすすめの一冊があれば、ぜひTwitterやコメントで教えていただければ幸いです。
来年も良い読書ライフを!
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『クリスマス・キャロル/ ディケンズ』を読んだ感想【Kindle】

【世界で語り継がれる名作】

現在、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。

クリスマスも近づいてきたので、欧米圏ではみんな知っている、
チャールズディケンズの代表作『クリスマスキャロル(池 央耿訳・光文社古典新訳文庫)』の感想をさくっと書いてみます。
イギリスのクリスマスのイメージを創始した、とも言われるほど名高い作品です。

ジョージマイケルの『ケアレス・ウィスパー』を男がサックスで吹き荒らす動画

【レビュー・感想】

恥ずかしながら、僕自身チャールズ・ディケンズの小説は全く読んだことがなく、
この『A Christmas Carol』が初めてのディケンズ体験でした。

主人公は、いじわるな金貸しのスクルージー。

 スクルージは息巻いた。「クリスマスおめでとうなんどと 戯けたことを口にする脳足りんは、どいつもこいつも、プディングとごった煮にして、心臓にヒイラギの杭を打ち込んで埋めてやりゃあいいんだ。ああ、そうだとも!」 位置:103より

絵に描いたような嫌な奴です。罵倒表現が非常にブリティッシュです。

 

ストーリーはご存知の方が多いと思いますのであまり詳しく説明はしませんが

簡単にいうと

「意地悪な主人公が、自分の過去・現在・未来を目の当たりにして・・・」

という話。 

ストーリー的には大きな捻りがあるというわけではありません。

ですが描写がすごく緻密で、難しい言葉を使ってないのにその場にいあわせるような描き方がさすがでした。
いたる場面でイギリスのイメージがぶわっっと頭に広がります。

床の中央にうずたかく山をなす肉類はあたかも玉座の 体 である。シチメンチョウ、アヒル、その他、家禽、猟鳥。骨付きの豚肉、丸焼きの子豚、数珠繋ぎのソーセージ、桶に山盛りの 牡蠣、ミンスパイ。 位置:798

 

ときおり、急に話の語り手が読者自身に話しかけるなど、飽きさせない工夫もなされてます。

また、聖書の引用なども含まれ、キリスト教の影響も感じることができます。

 

亡霊がスクルージーを過去に導き、スクルージーを諭す場面。

「人はみな」亡霊は答えて言った。「隣人、同胞と進んで広く交わって、心を通わせなくてはいけない。そのためには、遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくては駄目だ。位置:337

ああやってみんなを楽しませるというのは、一財産を投げ出すにも等しいんだ」 精霊の顔色を見て、スクルージは口を閉ざした。位置:664 

いじわるな金貸しのスクルージは、過去の体験を振り返ることで、
徐々に改心していきます。
道徳的な部分が多く含まれるので、親から子供へ語り継ぐのに最適な本といえるでしょう。

ネタバレになるのでこのへんで切り上げますが、
驚くべきなのは、
1843年出版、ということで、
なんと今から175年近く前に書かれた小説。
一部タイムスリップもするようなSFチックな要素も含み、その時代に書かれたとは思えません。
良いもの時が経っても残るんですね。

翻訳をされた池 央耿さんというお名前、どこかで聞いたことあるな、と思ったら、
あのSF名作『星を継ぐもの』の翻訳もされている方でした。。
どうりですっと頭に入ってくるな、と。
ハードなSFだけでなく、ファンジー的なものも作品の雰囲気に合わせて翻訳されているので、まさにプロの技。

 

話の筋的にいうと「家族ってやっぱいいよね、独り身はみじめだよ」的な古い時代の作品なので、
LGBT/ゲイ的な視点で見ると、わりかしつらい一冊だったりします。
なので個人的には手放しに褒めたい作品ではないのですが、
欧米圏で語り継がれる理由が少しは理解できた気がします。  

最近、『クリスマスキャロル』に関するVR動画が作られたようですが、
色んな時代・場面をポンポン移動していく本作品は、VRに非常に向いた作品なのではないでしょうか。

また、ジムキャリーが声優をつとめる、ディズニー作の子供向けの映画もあるのですが、予告を見る限り、わりかし原作をうまく再現できている気がします。

【Kindle Unlimitedでぜひ】

今年のクリスマスはいかがお過ごしの予定でしょうか。

クリスマスの雰囲気が苦手という人をわりかし見かけますが、街が活気に溢れるので個人的には毎年楽しみだったりします。
特に現在ヨーロッパにいるので、いたるところでクリスマスマーケットが開かれていて、ホットワインが飲みたくなります。 
平成最後のクリスマス」ということで、ひとりの方も、みんなでも、
せっかくのクリスマスを楽しみましょう。

 「クリスマスおめでとう、伯父さん! 神の救いがありますように!」
位置:88

興味のある方はKindle Unlimitedでぜひ読んでみてください。

クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)

クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)

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『ザ・ロングラン 人生を走り出す日まで 』アルコール中毒の記録

【Kindle Unlimitedで読める】

今回紹介するのは、アル中であり、かつドラッグ中毒に
ランニングに新たな道を見出した作者の経過を赤裸々に語った本です。
どうやらアメリカでベストセラー入りした小説で、キンドルアンリミテッドで読めます。
ボリュームも少なくサクッと読めるので、中毒になるというのがどういうことか知りたい方におすすめの一冊。 

【アル中の心理を知れる】

 日本でドラッグ中毒に陥った人の本はあまり多くないので、そういう意味では非常に意義のある作品だと思います。

僕自身としては、ワインは好物ですが、あまり量は飲めないので、結局溺れるところまではいかない、という感じです。
この本を通して、お酒に溺れる人の心境を知ることができた気がします。

 

 例えばこんな一節。

禁酒は過酷だ。瞼なしで生きているのと変わらない。位置:420

寝ようとしても全く入眠できず、なおかつ眠りを求める、という感じでしょうか。
辛そうですね。 

 

飲酒の最良にして最悪な点は、ほかの悪習ときわめて相性が良いことだ。 位置:499

ということで、お酒だけでなくドラッグにも手を出す著者。
やっぱりドラッグがすぐ手に入る環境というのはないほうがいいのかもしれませんね。

 

アルコールは、巨大な情報集約サイトみたいなものだ。身体に酒を過度に入れていると、あらゆる問題が一緒くたに取り込まれてしまったかのように、見えづらくなる。位置:683 

 お酒に溺れるたことがないので、あまり理解できませんでしたが、
情報には溺れているタイプなので、

 

作者は『ダークナイト』のジョーカー役であるヒース・レジャーが薬物の過剰摂取で死んだニュースが流れ、著者が飲んだ量よりも少なかったとわかって愕然としたそう。

それがきっかけで、ランニングに目覚めます。ここの切り替えはすごいですね。

ランニングを始めて、生活からアルコールを締めだしたことで、なぜ自分がアルコールを心の拠り所としてしまったのかをじっくりと省みる時間を持てた。位置:737 

ちょっと宗教チックですが、ランナーとしてすごく共感できます。
ランニングをしていると、自分の心境の変化を客観的に見ることができます。

また僕の経験からいうと、ランニングを習慣づけるとその数時間前はアルコールを摂取できないので、それがよりアルコールから離れることになる、といえるかと思います。

 

ただし反論の根拠をどれほど挙げられようとも、おれにとって酒を飲みつづけるのは計り知れないほどの精神の強靭さと信念が必要なことなのだから、アルコール依存症となる人間は弱いといった考えにはとうてい賛同できない。位置:874 

アル中になるのも、それはそれでキツいものなんでしょうね。
アルコールに溺れるのもそれなりの身体の消耗と精神の強靭さが必要。

 ちょっとしたアル中の美学さえ感じる一節です。

 

酒を断って、前より幸せになれたのだろうか? そうは思わない。おれは飲酒の達人で、それ欲しさで身ぶるいして目覚めるほど好きな酒を飲み、なかでも最上のものを手にバーのスツールに腰をおろしていた。 位置:884 

作者自身が過去を振り返って、あまり中毒者であった時代は後悔していないもよう。
これはこれでよかったんでしょうね。 

 

前半はひたすらアル中患者の独白が続くので、
正直面白いかといわれると、そうでもなかったりもします。
どちらかというと興味深い、という感じですね。 

「アメリカでベストセラーとなった」という事実は確かなものであり、
おそらくはこの独白に共感できる人が多かったんだと思います。
アメリカもいろいろ問題を抱えてますね。。

アル中と聞いて心当たりのある人は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。 

ザ・ロングラン 人生を走り出す日まで (Kindle Single)

ザ・ロングラン 人生を走り出す日まで (Kindle Single)

【ランニング中毒へ】

後半は著者がランニングにハマっていろんなレースに出場するなんだかんだランニング中毒、ってのも脳内麻薬的な意味ではドラッグ並みににやばいものかもしれません。 
みなさんもせっかくのランニングシーズンなので、ランニング中毒になってみてはいかがでしょうか。

ポッドキャストやってます! ランニングについても熱く語ってます。

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『人はなぜ匂いにこだわるのか』を読んだ感想【におい】

【嗅覚に関する本】

現在、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。
旅行をしながら仕事や資格の勉強をしたりで、
なかなかブログやポッドキャストを更新できてませんが「読書の秋」ということでもう一冊本を紹介したいと思います。

以前、いくつかの記事で触れましたが、
僕は昔から「嗅覚」にすごくに惹かれるのです。わざわざこんな展示にいったりも。

「におい」関して、わりかし色んな本を読んだのですが、サクッと読めて内容も楽しめた一冊を紹介したいと思います。

【感想・レビュー】

 さっそく、印象に残った部分を書いてみます。

目と耳は、外部からの刺激が物理であり、 口と鼻は化学なのである。
『人はなぜ匂いにこだわるのか』村山貞也  P15

あまり考えたことはなかったですが、確かにいわれてみれば、
嗅覚に関する本を読むと化学の式が出てきたりで、圧倒的にケミカルの世界だったりします。

調香師など香料を扱うひとは理系出身の方が多いと聞いたがことがありますが、そういうことなんですね。

 

「におう」は赤い美しさのことだった。 P23

=に ということで、語源的には赤の意味を持つことばだったようです。 
語源は意外なところからきていたりしてなかなかに楽しめます。

 

大昔は、嗅覚も大事なコミュニケーション・メディアであったと思う。P54

平安時代では、「におい」は貴族にとって必須のスキルで、
手紙にお香を焚いたり、文字通りのコミュニケーションとしての使われ方をされていました。
 

また、ところどころのページで、匂いに関する作品の引用がされてました。

例えば、

蜜柑の 香染みたる指を 洗はずに 山口誓子

という俳句、
読むだけでどこからかミツカンの香りがただよってきそうな一句です。
イメージを喚起させる効果は、五感の中でも特に優れているんじゃないでしょうか?

 

ほかにもヘミングウェイの『老人と海』の鮫工場のにおいが漂ってくるシーンの文も紹介されていました。


個人的には、三島由紀夫の『仮面の告白』で、ゲイの主人公が家の前を通る兵隊の汗の臭いに昂る場面もわりかし印象に残ってます。
自分が同性愛者の自覚がないころに読んだので、悟ってからもう一回読むと、主人公の気持ちが手に取るようにわかる気がしたのを覚えています。

意外とそういう見方はされてないですが、あの大江健三郎もにおいに関する描写が優れている作家だと思います。

立ちどまると犬殺しの躰からはやはり生あたたかい犬の臭いがし、それは犬の死体そのものよりもっと生なましかったから僕は何げなく顔をそむけながら歩きまわった。
「奇妙な仕事」大江健三郎 

犬を殺していく「奇妙な仕事」を手伝う人々を描いた作品ですが、良い香りだけでなく、こうしたグロテスクな場面にも、嗅覚的な描写は活きてくるんだと思います。

音楽でいくと、サイモン&ガーファンクルやU2がパッと浮かびます。

U2の「Miracle Drug」という曲の歌詞も

Freedom has a scent. Like the top of a new born baby's head.
自由は匂いがある / まるで生まれたての赤ん坊の頭の上のような

となっていて、よくそんな発想ができるなぁ、と聞くたびに感心したりしてます。
レミオロメンやスピッツも意外と嗅覚にこだわっている歌詞が多い気も。 

「におい」に関していろんな視点から語った本なので、興味のある方はぜひ。

【においの世界は面白い】

以上、ひさびさの「五感を鍛える」カテゴリーへの投稿でした。
嗅覚って人間の大切な五感の一つなので、知れば知るほど面白いです。

ワインや香水好きの方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

人はなぜ匂いにこだわるか―知らなかった匂いの不思議

人はなぜ匂いにこだわるか―知らなかった匂いの不思議

今週のお題「読書の秋」

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『絵の言葉』感想:日本と西洋の美術に対する視点の違い

【小松左京と高階秀爾の対談集】

現在、世界一周旅行中のねじまき(@nejimakiblog)です。
せっかくヨーロッパにも訪れるので、旅行前に西洋美術に関していろんな本を読んでました。
その中でも、古本屋で何気なく手に取った『絵の言葉』という古本がかなり心に刺さったので、軽く感想を書いてみようと思います。

ちなみにこの本は、あのSF作家の小松左京と美術家 高階秀爾の対談集となります。

小松左京は『地球になった男』とかがわりかし好きなので、それを理由に手に取ったということもあるのですが、やっぱり名著でした。

【読書感想・書評】

美術に関しての対談ってけっこうお互いの知識を披露するような形で、素人には「うーん」となる部分が多いのですが、この本はそれほどウンチク語りになってないところが非常によかったです。

 さっそく印象に残った部分をまとめておこうと思います。

とくに中世の西洋美術で言えば、挿絵というのは決して本文に付随するだけのものではなくて、それ事態に意味があった。
                       高階(敬称略) P16

よく言われることではあるのですが、当時は識字率も相当低かったので、
聖書の内容を誰でも理解できる「絵」にすることが非常に大切だったようです。
当時の人々が、どんな気持ちで絵を眺めていたのかを考えると、絵に対する意識もおのずと変わってきます。

ルネッサンスの絵なんかも、同性愛の理解がないと読めないというのが多いと思います。 フィレンツェでは盛んだったのですからね。(高階) P34

日本でもアヌスを菊にたとえますが、西洋ではデイジーですよ。 
                        (小松) P34

こんな感じで、ゲイ的な要素にもしっかり触れてくれている部分もポイント高し。 
ひっそりと同性愛的シンボルを潜ませた絵も多いのかもしれません。
薔薇はゲイっぽいですが、キクもそうなんですね・・。

 

ほめる連中がいたからこそまた一生懸命に絵を描く連中が出てきたという相互作用もあって、あのルネッサンス美術が大きな力になっていった。
高階 P121 

 あのルネッサンスも、結局はちゃんといいものを批評してくれる人がいて、お金を出資してくれる金持ちがいたから成り立ったもの。
作品を語るのは、そういった意味でもアーティストのためになるのかもしれません。

 

歌舞伎で雨とか雪を太鼓の音で表現するというのは見事なシンボリズムですよ。   高階  P134

 歌舞伎、実は一回も見たことないのですが、そんな表現があるんですね。
でもいまだに高校の頃に学校の課外授業で見たの間の取り方は、非常に印象に残ってます。

 

西洋は背景の違った連中が寄り集まって、ある程度普遍的なものを作らなければどうしようもないという重要な社会的課題を抱え続けてきた。 (中略) しかし日本ではみんなの背景が同じだから、そんな必要はないわけです。 高階 P100

やっぱりこの差は大きいですよね。
日本人は同じバックグラウンドをずっと持ち続けたからこそできた文化があります。
そういった部分は、ガラパゴスだと卑下せずに誇るべきかと思います。

 

西洋は神が自分の姿に似せて人間を作ったという思想だから、当然、神をつくる時には人間の姿に似せてつくる。 高階 P110

なんとなく『』『千と千尋の神隠し』の映像が頭に浮かびました。

 

日本の場合は「自然は美しい」という、美と自然との結びつきが実に強固なんです。 P156 小松

 自然への意識の違いも、欧米と日本では大きく異なります。
神が創った自然、という自然と人間の対立という構図に対して、
日本では一体感や肯定感というものがかなり強い。

 

もちろん西洋のほうも、論理だけではだめだということに気がついてはいます。 P187

に取り組んでみたり、ドラッグで意識を拡張しようととしたのは、
論理的な部分を超えようとした試みだと思うとちょっと感慨深いですね。

 

外国にしても、一度行ったところは心理的距離として近くなるということがある。 つまり、物理的には空間の拡大であることが、感覚の方では縮小になるのですね。 P205 高階

旅行中の身としては非常に共感できる一文。

 
『絵の言葉』というタイトルながらも、あらゆるジャンルの物事に関して書かれているので、好奇心が十分に満たされます。
小松左京を知らないという方にもおすすめです。

【芸術に触れる方におすすめ】

1976年発売のわりかし古めの本なのですが、現代でも十二分に通じる内容かと思います。古い本ですがぜひ。

絵の言葉 (講談社学術文庫 74)

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Kindleをお風呂で読める素晴らしさを語ってみる【新型キンドル】

【防水性のPaperwhite】

防水機能を備えた電子書籍端末「キンドルペーパーホワイト」のニューモデルが2018年11月7日に発売されます。

 僕はKindle Oasis(ニューモデル版) を使ってお風呂でも日常的に読書をしてます。
今回、お風呂で電子書籍が読めるっていうのはどんな感じなのか、実体験を交えて書いてみたいと思います。

今週のお題「リラックス」

【ペーパーホワイトの新型】

まず気になるのは、どのぐらいの防水性能があるのかどうかということ。

IPX8等級の防水機能を備えており、水深2メートルで最大60分耐えられるそうなので、
うっかり水に落としても安心なようです。

ということで思っている以上に水に耐えてくれるキンドルなので、
お風呂でも全く気にかけることなく使うことができます。

個人的な話をすると、
ご察しのとおり僕は“長風呂派“なので、
少なくとも30分ほどはお風呂に入ってます。

ぼーっとしながらぬるめのお湯につかりながら本を読むのはホントに気持ち良いです。
適当なアロマでもたらしながら本を読むと、ストレスなんて吹っ飛びます。

はたからみると気持ち悪いかもしれませんが、
長期戦に臨むときは、浴室の伝記を消して真っ暗な中で読んだりもします笑
現実世界から逃避できるのでわりかしこんな使い方も気に入ってます。

 

あと個人的に購入前に気にしていたのが、真水ではなく、泡や石鹸などが混ざった水は大丈夫なのか、という点。
アマゾンは真水に対しての防水をうたっているので保証外ではあるのですが、
実体験を交えると、うちのキンドルオアシスは泡がついた手で触ったキンドルにシャワーガンガンかけても動いてくれてます。
※自己責任でお願いします

 また別の例をあげると、沖縄の海でプカプカ浮かびながら読書したこともありますが、
塩水が多少かかってもまったく問題ありませんでした。

あと、Amazonの商品説明を見る限り、Kindle Oasisもペーパーホワイトも同等の防水性を備えているかと思われます。

【マンガや雑誌も】

あくまで白黒の画面ではありますが、雑誌や漫画も読むことができます。

雑誌は解像度の面で多少みづらい部分ああるのですが、
マンガなら不満なく読めるかと思います。

 Newモデルは8GB32GB版の二種類があるようですが、
2000円ほどしか値段は変わらないので、マンガや雑誌を読む方は32GB版をおすすめします。

 
「防水性ってお風呂やプールだけしか意味ないじゃん」って方もいるかと思うのですが「雨の中でも持ち歩ける」
っていうのは結構個人的にインパクト大です。

大雨の中手で大胆にひっつかみながら歩いても全く問題なし。

 

ここまでキンドルのタフさについて書きましたが、
あくまでも機械なので、そこら辺はていねいな扱いが必要なことはご了承を。
(ちなみに僕のキンドルは何度も落下してますが今のところ大丈夫です)  

 

ちなみに防水対応の電子書籍端末といえば、
実は日本の企業である楽天が販売しているコボ (Kobo Formaや Kobo Aura H2O)も対応しています。
そのため実は「キンドル独自」ってわけではないのですが、洋書の品揃えや読み放題のKindle Unlimitedがあるので、僕はキンドルを使ってます。

正直高額なキンドルオアシス(29,980円~)を買わずに、
今回発売のお手頃な防水を備えたNewモデルのPaperwhite(13,980円~)を買える方はちょっとうらやましくもあります。。笑

実をいうと、アマゾンが保証しているキンドルの動作保証温度はかなり狭めなんですが、
僕のキンドルオアシスは今のところ、
普通の風呂の環境であれば特に問題なく動いてます。(※自己責任でお願いします)

サウナ内であれば、非常に高い温度になるので、Kindleを持って入るのは危険じゃないでしょうか? そこは控えときましょう。

 

あと新型Kindle Paperwhiteの大きな見どころといえば、
4G通信に対応しているということ。
いままでのフラグシップモデルのKindle Oasisでさえ3G通信でした。
ちょっと通信が遅いな、と思う場面もいくらかあったので、これでサクッとダウンロードできそうですね。

また、4G通信を使えば、本をダウンロードするだけでなく、
SNSと連携しお気に入りの文章を、出先からでもみんなにシェアすることができます。
ちょうどこんな感じで↓

設定方法など、詳細は下記より。

KindleとTwitterを連携させて文章をシェア!


とにかく、  
浴室で何にもすることがないという方にはホントにおすすめです。
読書家でなくてもあっというまに読書習慣をつくることができ

15分も読んでれば汗もかけるので、新陳代謝を改善するにも打ってつけかもしれません笑

これからの寒い季節、ぜひキンドルペーパーホワイトのNewモデルで快適なお風呂ライフを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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飯塚モスオのWEBマンガに心えぐられる【ゲイ漫画家】

【LGBT向けウェブ漫画】

 みなさん、最近マンガって読んでますか?(久々のLGBT系記事ですね)

僕自身、あまり漫画を読まないのですが(ましてやウェブマンガはほぼ読みません)、それでも飯塚モスオのマンガだけはツイッターで公開される度に読んでます。 

"ゲイあるある"をユーモアたっぷりに表現されてる、独特のマンガです。

4コママンガなのでで気軽に読めるのがいいですね。
今の時代はこういうスタイルの方がウケるかもしれません。

ヘタに下ネタに走らず、真面目なゲイの悩みを書いたものもあるので、
非常に好感が持てます。

たった四コマだけなんですが、読んだ後、後味が残るものもたくさんあります。

言葉だけでは説明しにくい魅力もあるので、個人的に気に入ったエピソードを5つほど紹介してみます。

【Twitterで話題に】

 さっそく、Twitterにアップロードされてる中で、いくつか個人的なおすすめを貼ってみました。

 「あー、あるある!」って感じのエピソード。
個人的に好みの人は”ゲイ認定”してしまいます。
同性愛者としての願望ですね・・。
もしこの人がゲイだったら」的な。

 

今はいない恋人の事を思いつつ・・。
というのはゲイだけの話ではないと思いますが、すごく突き刺さります。 

 

 これもあるある。
彼女の有無を聞かれるたびに思う、「・・・ああ、きたか。」っていうやつ。
ホントにゲイの気持ちを代弁してますね。 

 

これもありますね。こんな風にはしゃいだ時もありました。。
今はノンケの友人ともこんな会話をしたりしてます笑

 

そして一番のお気に入りがこれ。

これ、全く同じことをしたことがあります笑

 登場人物の絵柄がほんとかわいいです。
万人受けしそうなのに、どこか目を惹く特徴的なスタイルがいいですね。

『Looking』ゲイにおすすめの海外ドラマ【Hulu】

【絵柄もかわいい】

飯塚モスオさんの独特の視点、いかがだったでしょうか?

ゲイやLGBTだけじゃなく、ノンケ(ストレート)の方にもぜひ読んでほしいWeb漫画ですね。

マンガのクオリティーを裏づけるように、Twitterのフォロワー数もすごいことに。

ツイッターでも新しいマンガが投稿されるたびに、かなり「いいね」がついています。

飯塚モスオ(@moscowmule_)のツイッターは下記リンクより。
新作は毎回ここでツイートされているはずなので、要チェックです。

カミングアウトデーなので、ブログでカムアウトしてみる

ポッドキャストはじめてみました。
LGBT/ゲイ 関連についてもたまに話してますので、ぜひ聴いてみてくだい!iPhone/iTunesで聴く

世界のねじを巻くラジオ【ゲイのねじまきラジオ】

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※追記(2018.10.1): Kindle版「モスコミ」も発売されたようなので、興味のある方はぜひ!

アメリカのコメディアンのユーモア的思考【Kindle】

【スタンダップコメディアンの書籍】

最近、ネットフリックスでのコメディが再燃しているので、
昔読んだアメリカのコメディアンが書いた本
Do You Talk Funny?』を軽く読み返してみました。
せっかくなので、いくつか印象に残った部分をまとめてみたいと思います。

2017年に心を揺さぶられたKindleの電子書籍10選

【よい話し手になるには】

この本は、有名なアメリカのスタンダップコメディアンが書いた電子書籍。
原題は、
『Do You Talk Funny?: 7 Comedy Habits to Become a Better (and Funnier) Public Speaker』
(面白く話してる?:よいスピーカーになるための7つのコメディアン的習慣)
というタイトルになってます。

スタンダップ・コメディって何?って方は下記の記事をご覧下さい。

スタンダップ・コメディを人生初めて観にいった話

 
本の内容としては、

“The human race has only one really effective weapon and that is laughter.” — Mark Twain
人はただ一つ有効な武器を持っている、
それは笑いだ。ー by マーク・トゥイン   位置:528

上記のような引用をいくつも交え、日常生活における「笑い」の有効性を説いていきます。

気になったところを下記まとめて書いてみます。

The brain doesn't pay attention to boring things,” notes John Medina, a biologist and author of the best-selling book Brain Rules.

脳はつまらないことに注意を払わない。 「Brain Rules」というベストセラーを書いた生物学者 John Medina は記す。

まあこれは間違いないですよね。
ただスライドにあることをそのまま語るプレゼンは頭に入りません。

 

It’s like a mental post-it note that tells your brain, remember this.

ジョークは脳に語ってくれる"メンタルなポストイット"みたいなもんだ。

位置:203

意外とジョークって頭に残りますよね。
映画を見終わった後でも、記憶に残るのは、クライマックスやユーモアを交えた会話の部分であることが多いです。

 

“People will forget what you said, people will forget what you did, but people will never forget how you made them feel.” — Maya Angelou
人々はあなたの言ったこと・やったことを忘れてしまう、
でも彼らがどう感じたかは決して忘れない。by マヤ・アンジェロウ

 これも芯をついてる気がします。人の心に訴えかけることが大切なんでしょう。

 

As a good storyteller, you need to be totally human.
Be vulnerable, embrace embarrassment and vocalize failure before success.
よいストーリーテラーになるには、完全に人間でならなければならない。
成功の前に、ひ弱で、恥を受けとめ、失敗を口にしなければならない。
位置:417

Netflixでみるスタンダップコメディアンって結構ちゃらんぽらんで、色々やらかしてるエピソードを恥ずかしげもなく披露しています。
やっぱり"人間臭さ"が出てるほうが親しみを持てるんでしょうね。

僕もなるべくええかっこせずに、なるべく等身大の自分を出せるように気をつけたいと思います。
ブログはちょっと真面目な感じで書いてるので、
ポッドキャストやツイッターではプライベートと同様の感じでいきたいかな。
 

Standup comedians, top TED speakers, and even Presidents tend to follow the same joke format for this: 1) Set-up, 2) Punch line, and then 3) Taglines.
スタンダップコメディアン、TED登壇者、そして大統領もこのジョークのフォーマットに従う傾向がある。
1) セットアップ 2) パンチライン 3)タグライン

位置:564

1) セットアップ 
できるだけ相手にそのジョークの背景をちりばめて伝えておくこと。
海外のコメディアンはジョークにいくまでの場面設定が非常にうまいように感じます。

2) パンチライン 
要するに”ひねり”の部分。人々の予想を裏切り、全く違う方向へ持って行きます。
ここが最も重要な部分です。

3)タグライン
パンチラインに続いて、新しい方向にさらにひねっていきます。

こう書かれても、やっぱり実行するにはそこそこの練習量が必要かもしれません。

 

Joke Structure is the key to getting to the funny as quickly as possible.
ジョークの構造として鍵となるのは、なるべく素早く笑いに繋げることだ。
位置:576

だらだらとジョークをいうより、ポッと出た一言の方が優れたジョークと言えるのでしょうね。
松本人志さんとかはまさにこの典型例かもしれません。

 

“A sense of humor is an attitude in how you approach your work and life. It is a skill that can be developed.” — Jeanne Robertson

ユーモアのセンスは、どのようにして仕事や人生に取り組むかの態度そのものである。
そしてそれは磨くことができるスキルだ。 by ジーン・ロバートソン

力強い一言。とても励みになります。

死ぬまでにやりたいことリスト100」にも書いたように、いつかスタンダップコメディをやってみたいな、と思ってます。

【プレゼンが不安な方も】

いかがだったでしょうか?
英語の本になりますが、ブログのライティングやプレゼン・ポッドキャストなどのトークにも活かせる内容なので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
日常でも、面白おかしく話せたら・・と思うのですが、まだまだ道は遠そうです。

Do You Talk Funny?: 7 Comedy Habits to Become a Better (and Funnier) Public Speaker

Do You Talk Funny?: 7 Comedy Habits to Become a Better (and Funnier) Public Speaker

ポッドキャストやってます。
「こいつどんな声しとんねん!」と思った方はぜひ聴いてみてください。
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